第11話
オーク討伐を終えて、騎士団のベースキャンプに戻ると何か知らないけど、物凄く探されていた。正直、こんなに誰かに探してもらったり心配されたのって初めてな気がする。
数人の団員が俺に気付き走って来たけど、物凄い焦った顔で来るから逃げようかと思ったのは内緒だ。
「司殿!」
「どちらへ行かれていたのですか」
「心配しました」
みんな言うことがバラバラで一度に喋るから鬱陶しい事この上ないので、さっさと団長のところに行った方が良さそうだ、多分忘れてたのを思い出して慌てたんだろうな
「とりあえず、団長さんのところへ行こうと思いますので」
「顔を拝見して安心しました、ささ団長のところへ。オーク討伐の会議をしていると思いますのでそのまま参加されるといいでしょう。」
そのオークはもう倒したので大丈夫ですとは言えない雰囲気だったのでおとなしく案内を受け団長たちの居る天幕へ向かった。
「司殿!無事でしたか」
「えぇ、森の奥まで入っていたんで大分ゴブリンもコボルトも狩るのには慣れましたよ」
「森の奥!オークが出ているというのにあなたは何を・・・・・・・!」
説教タイムに入りそうだな、背負っていたバックパックを下し中身を会議室の中央にブチまける。中身は討伐確認用の部位もちろんオークの物も込み
「オークなら全滅させました、ついでに言うなら上位種の[オークサージェント]が2体いましたがそれも討伐済みです」
「・な・なんと・・・!」
「魔術に関して言えばこの場の誰よりも早く、強力なものを行使できます。後は経験値の問題だけ、それも途中のコボルトやゴブリンを100体も相手すれば十分に身に付きました。」
団長以下その場にいた騎士は誰一人何も言えなくなってしまった。国で一番の魔術師と言われているのは聞いたことがあるが、まさかここまでの実力だとは誰も思っていなかったのだろう。
「僕は一眠りして休んだらもう一度森に入ってもう少し訓練をして戻りますので、皆さんは予定通りに演習をすればいいと思いますよ」
自分でも解る位に不遜な言い方でこの場の空気を壊して、バックパックに戦利品を詰め会議に使われていたテントを出て昨日同様騎士団の野営地から離れたところに陣取った。
『ツカサ、ゴーレム出シテ、寝テル間ノ警備スル』
「助かるよ、んじゃ魔鉱石出すからね」
テントを張って、そのまま食事もとらずに就寝した
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