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新しい力

エトゥン村からある程度離れた草原の中、戦闘音が鳴り響く。綾太たちが特訓している最中、メリアラとステラは二人で組み手をしていた。

「ブラッドサクリファイス!!」

「甘いわよ!知性は激流、浄化は洪水、青きを集わせし四大元素の一つよ、歓喜と悲嘆、喧騒と静寂もろとも流し尽くす水流となれ!メイルシュトロームッッ!!」

ブラッドサクリファイスを難なく避けたステラはカウンターを仕掛ける。

「ボルケイノ!!」

メイルシュトロームはボルケイノで相殺される。

「ブラッドダガー!!」

メリアラはナイフに手を添えると、ナイフが赤くなり、元の倍ほどの長さになる。そしてステラに向かって一直線に飛ぶ。

「速さは疾風、慈愛は暴風、嵐を集わせし四大元素の一つよ、好意と嫌悪、慈悲と憎悪もろとも切り裂き砂塵となれ!サイクロン!!」

メリアラを寄せ付けまいとサイクロンを放つステラ。そしてメリアラはサイクロンをブラッドナイフで捌いたため、減速してしまう。そんなメリアラを逃すはずもなくステラは詠唱を始める。

「これで止めよ!起源は荒野、恩恵は大地、土塊を集わせし四大元素の一つよ、生命還元の礎となれ!アプリフト!!」

メリアラの周りの大地が隆起してメリアラを上空に弾き飛ばす。

「くぅ!まだまだ!!」

着地したメリアラはステラを探すが、メリアラの視界にステラは居ない。ステラはメリアラの頭の横に手を向けていたのである。

「私の勝ちよメリアラちゃん。」

「うー。負けたー!」

ステラに勝ちを宣言されたメリアラは悔しがる。

「これで十二勝十一敗二分けね。私の勝ち越しよ。」

「むー。魔王様はなんで詠唱がない僕より魔法戦闘が強いのさ。」

嬉しそうに言うステラにメリアラは頬っぺたを膨らませる。

「メリアラちゃんは毎回近接戦闘に持っていけたら私に勝ててるでしょ、メリアラちゃんは近接戦闘と魔法戦闘を鍛えてきたけど、私は魔法一筋だったからよ。」

「年季の問題?」

「そうね。私は基本魔法でしか攻撃しないからね。メリアラちゃんも今の固有魔法以外でも遠距離の攻撃を使えるようになったらどうかしら?」

二人はいつも組み手が終わるとこうやってアドバイスをしたりするのだ。

「うーん。終わらない絶望エンドレスデスペラーの鎖なんてどうだろう?」

「いいんじゃないかしら?鎖とは言え遠距離の攻撃は牽制にもなるし。」

「そうと決まったら特訓あるのみだ!」

負けたことなどもう忘れてしまったのか、メリアラはニコニコした顔で特訓を始める。

「私もそろそろパワーアップしなきゃ。」

メリアラを見ながら言うステラの頭の中は魔王城に行った時のことであった。


「身体強化魔法?」

「そうです。身体強化の魔法が使えます。魔力消費はそこまで激しくはありませんが使ってる人はかなり少ないですね。」

「ちなみに理由としては。」

「簡単です。身体強化に魔力を回すぐらいなら遠距離攻撃を連発した方がいいからです。」

まったくその通りであり、身体強化を使って殴り掛かっても、相手にたどり着く前に迎撃されるのことが多いため、基本誰も使わないのである。

「そんな魔法教えてどうするんですか・・・。」

自らの師匠に呆れる綾太。そんな綾太を笑顔で見るトミノは再び口を開いた。

「綾太君、君の持ってるのは何ですか?」

「盾で・・・・あっ!!」

「気づいたようですね。その全てを防ぎ切ってしまう盾がある限り身体強化を使った貴方を止められるのは、綾太君以上の近接戦闘使いだけでしょう。」

このまま綾太はトミノの講義を聞き、身体強化の魔法の為の特訓を始めるのであった。


引き出しからニサが青い宝石に金の波のようなうねりをした枠が付いた手のひらサイズ装飾品であった。

「これをティーナちゃんにあげるわ。これは癒しの宝石って言って、回復魔法の能力を底上げするわ。でもこれを使えるようになるには持ち主が回復魔法をひたすら使わなきゃいけない。できる?」

癒しの宝石の説明をするニサの目を見てティーナは力強く頷いた。

「はい。」

「そう。なら首に掛けられるから首に掛けなさい。」

そう言ってニサは癒しの宝石をティーナの首に掛ける。

「さあ。特訓を始めるわよ。」

癒しの宝石を使いこなす為、ティーナは特訓を始めるのであった。


「ルーフェス君、君が使っていたその弓。わしがいずれ長のなるであろうお主に託しておいたのじゃ。」

「ほうほう・・・・・えっ!?」

適当の頷いていたノエルは、よく考えた末に自分の弓見て驚くのであった。

「ルーフェス君はまだ封印が解けてないみたいじゃが、なに、今から特訓すればすぐに解けるじゃろう。その弓は弓自身が認めた者以外は決して使えん。お主が子供の頃その弓の使い手を探すため村の者全員にさわせた結果反応するのがルーフェス君、お主だけだったのだよ。」

ノエルは落ち着きを取り戻し、長老に質問する。

「ちなみにこの弓は、封印が解かれるとどうなるんですか?」

「矢が障害物や破壊されぬ限り永遠に対象を追いかけ続ける。魔力で矢が作れるようになる。この二つが能力じゃ。」

能力を聞いたノエルは再び驚く。

「えぇ!!それって使いこなせるようになったらかなり強いんじゃ・・・。」

フッと笑うと長老は答えた。

「そうじゃ。まず封印を解くため、特訓を始めるぞ!封印を解くためにはひたすらその弓を使うのじゃ!」

そう言うと長老とノエルは組み手を始めるのであった。

特訓の日々はまだ終わらない。

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