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託されし者達

特訓を始めて早二週間が経過した。

綾太とトミノは組み手を今日もしていた。トミノは容赦なく攻撃をしている。しかし綾太はその攻撃を防ぎ切っている。時には守り、時には避ける。

「いい動きができるようになりましたね。では、これはどうですか!!」

トミノは盾の横から回り込む。

「もらいました!!」

決まると確信したトミノは渾身の蹴りを放った。しかしその一撃は、綾太のバックステップで当たることはなかった。

「あ、危ねぇ・・・。」

「良く避けましたね綾太君。」

「ギリギリでしたけどね。」

綾太に称賛を送るトミノに対し、綾太は苦笑いをする。

「ですが綾太君。避けることと守ることはもう直ぐでそれなりの成果が出ると思いますが、問題は攻撃面です。やはり盾では攻撃面では難しいですかね。」

手を口に当て悩みだすトミノに綾太は質問した。

「トミノさんでも悩むって俺にどうにかなるんですか?」

「一番良い方法としては魔法を使うことなんですけどね。魔法とか覚えてみます?」

「んー。そうだな、特異能力とかじゃダメなんですか?」

「それだと勝手がわからなくて、教えようにも無理なんですよ。」

攻撃手段を考える二人はしばらく考えるのであった。


「休息を今ここに、ヒール。」

初級回復魔法を唱えると、ティーナの指先から白い光がフワフワっと出る。

「次。」

厳しい眼差しでティーナを見るニサは真剣な口調で言う。

「疲れたものに安らぎを、傷つきものに癒しを、治癒の光。」

中級回復魔法を唱えると、手から白いフワフワとした光が出る。

「次。」

以前変わらず厳しい眼差しで言う。

「穢れは払われ、苦しみは消えゆくだろう。リペア。」

状態異常回復魔法を唱えると、手から緑色の光が出る。

「・・・・・。いいでしょう。合格よ。とりあえず中級回復魔法と状態異常回復の魔法はマスターしたわね。でも安心しちゃ駄目。上級魔法の壁は大きいわよ。」

「はい。次もご教授お願いします。」

ティーナは笑顔でお願いをした。


「狙いが甘いぞ!!」

「きゃあッ!」

ノエルの放った矢を木の根で防ぎ、木の槍を飛ばしてカウンターをする長老。

「危ないじゃないですか!もう直ぐで当たるところでしたよ!!」

木の槍を辛うじて避けるノエルは長老に文句を言う。

「そう怒るでない、弓の狙いは徐々に良くなっておる。」

「そうですか?私はあんまり進歩してるようには思えませんけど。」

綾太と同じで、ひたすら組み手をするノエルは、自分の戦闘能力が向上したことに気づいていなかった。


「そうです綾太君僕にいい案があります。これなら僕も教えられますし綾太君の戦闘能力の向上は否めないでしょう。しかも今度からの特訓で使えますよ。」

しばらく悩んだトミノは顔を上げ綾太の方を向くき、ニコニコしながら言った。


「ティーナちゃん、上級魔法を覚える前に使えるようになってほしい物があるの。これを使えるようになったら回復のエキスパート間違いなしよ。」

ニサはそう言うと、物を探し出した。


「ルーフェス君、君に教えなければいけない技がある。これを覚えれば格段と強くなれるじゃろう。」

ノエルの持っている弓に目を向ける長老。


「「「あともう二週間で扱えるようになりなさい。」」」

三人の答えは決まっていた。


「「「はい!」」」

特訓はまだ終わらない。

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