家が欲しい
メリアラが友達になってから数日が経った。
ギルドの中で朝御飯を食べている四人の許に二人の男が来ていた。
「おいガキ、最近調子に乗ってるらしいな。」
男Aが綾太に向かって苛立ちながら言う。
「嬢ちゃんたちが居ねぇと何もできないくせによ。」
皮肉混じりに男Aは続けて言う。
それに続くように男Bが下品な笑みを浮かべて言った。
「嬢ちゃんたち俺らと一緒に来ねぇか?楽しませてやるぜ。」
下品な笑みと言葉が気に入らなかったのか女性陣の三人は、明らかに嫌そうな顔をして言った。
「あんた達みたいな下品な人間と行くなら死んだ方がましよ。」
「私もお断りします。絶対に行きたくありません。気持ちが悪いので嫌です。」
「ブラサクしていい?ブラサクしていい?」
※ブラサク=ブラッドサクリファイス
ノエル、ティーナ、メリアラの順番に言う。
そんな罵倒しかない返答をされた男Bは当然キレだした。
「こんなガキのどこがいいんだよ!」
「綾太のいいところねぇ・・・。」
男Bの質問に対してノエルたちは真剣に考えだした。
「普通なところね。」
「優しいところですかね。」
「僕の大切な友達だからね。」
三者三様の意見ではあったが、全て何とも言えぬ意見なので綾太は苦笑いをする。
「もう少しいいところはないのかよ・・・。」
綾太は少しいじける。
「だって変態だし。」
「私のことを幼女とか言いますし。」
「戦闘では役に立たないし。」
綾太に対する悪口が炸裂する。
悪口がクリティカルヒットした綾太は机に突っ伏すのであった。
「どうせ俺は役に立たない変態ですよ。」
心なしか涙声に聞こえるのであった。
綾太に同情して二人の男が去って行ってから数分が経った。
四人は相変わらず席に着き特にやることもないので、雑談していた。
「ギルドに泊まるんじゃなくて、僕たちの家は買わないの?」
メリアラの意見に初めに乗ったのは綾太であった。
「そうだな、そろそろ買ってもいいころだよなぁ。」
「そんな大金私たちにはないわよ。」
「もっと貯金があればいいんですけど。」
ノエルとティーナが続けて話に参加する。
「僕にいいアイデアがあるんだけどいいかな?」
「おう、なんだ?」
全員メリアラの意見に耳を傾ける。
「僕のここに来る前の住処に一杯貯金があるんだけど、それで家を買えないかなぁって思ったんだけど、どうかな?」
「いいのかそんなことにメリーのお金を使っても?」
「綾太のお願いなら全然いいよ。僕たちは友達だからね。」
友達はどこまでありなのか気になる綾太であったが、メリアラに別の質問をした。
「いいのか本当に?」
「うん!明日にでも一緒に行こ!」
嬉しそうに答えるメリアラに見ている綾太も嬉しくなった。
「よし!行こうぜ!」
次の日の朝。
「よーし!今日はメリーの住処に行くぞ!」
家が買えそうな綾太はテンションが高い。
「そういえばメリアラのもともとの住処ってどこにあるの?」
ノエルの質問に対してメリアラは笑顔で答えた。
「魔王城から少し歩いたところにある古城だよ。」
この時まで三人は忘れていた。メリアラが魔王幹部最強でであることを、そしてそんな戦力のあるメリアラを魔王本人の傍において置かないわけがないということを。
メリアラのおかげで、異世界生活が楽になると思い始めた綾太であったがそんな甘い考えはどこかに消えていくのであった。




