六十章
「君たちは何をそんなに驚いているのかね?」
声がした。それは、市松人形の後から俺達の前に現れたのは、インドの仏教徒の人が着るような服を来た少年だった
「き、君は?」
「人に名を尋ねるのならまず自分から名乗るべきではないのかね?」
なんかムカつく少年だった
「…………あっ、もしかして、シイナが言ってたインドで契約した子かも」
「えっ!?セリニさんわかるんですか!!」
「シイナが言ってた。上から目線でモノを言うことが多いとか」
「ほぉ~シイナがそんなことを……」
少年は市松人形を睨み付けながら言った
すると市松人形の口が開き
「別に事実でしょ?」
喋りだした
「………えっ」
「しい……な…?」
「おかえり」
「ただいま」
「嫌々ほのぼのと、しいなに『おかえり』とか言ってる場合ですか!?」
「……あっ、そっか……」
ボケを炸裂させるセリニさんにツッコミを入れるのは何回目だ?
里秋さんに至っては呆然としているし
まぁ、いきなり市松人形が噂のしいなだとか思わないもんね!
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「あなたが……しいな?」
「そうよ。お久しぶりね里秋」
えっ?お久しぶり?
「どういうこと?私はあなたに会ったのは初めて……」
「まぁ、そうでしょうね。でも不思議に思わなかった?何故、外国から来た彼らの言葉がわかるのか。何故、私が刺された後、あなたがでたのか」
確かにそれは疑問だったが、1人それについていけてない人がいた
「待てシイナ。私はお前が刺されたなど聞いておらんぞ。諸々の事情により、今はこの人形の中におるとしか」
インドの契約者の人から抗議の声が聞こえた
まさかのしいなが何も言わずに、インドの人を連れてきたのだ
「あら?これが諸々の事情なんだけど?」
はしょりすぎだろッ!!
確かに諸々の事情だけどさ!もっとこう、色々と言えば良いのに!
ってか諸々の事情ってひとくくりにするなよ!誰もその真意がわかんねぇーだろうがッ!!
「何て言うか……しいなさんって本当にマイペースですね」
「いつもあんな感じだったから、もう慣れた」
里秋さんの言葉に、しいなと付き合いの長いセリニさんがそう答えた
だが、それより俺は聞かなければならない
「とりあえず、何で市松人形なのか聞いてもいいか?」
「それを含めて、最初から現状況を全てを話す為に全員に集まって貰ったの」
そう言うなり、しいなは人形にあるまじき行動、そう指を鳴らすと言う高等テクニックをしたのだ
「(だが、市松人形が指を鳴らすって言う現状がシュールに見えてしかたないな)」




