三十七章
「お前、何を勘違いしているんだ?お前より経験の長いのは俺だぞ?知り合いや友が亡くなるのを数多く見届けたんだ。その中には存在そのものを消された奴だっているんだ。お前は俺やしいながいる。だがな、俺の時はしいな以外誰もいなかったんだ。」
セリニさんは怒気を少し込めた声音で俺を諭す。そして知らされる
(しいなはまず論外とするも)セリニさんがいる。悲しみも何もかもをわかってくれる人がいる。だが、セリニさんの時はどうだったんだろう?
俺と同じく、友が喰われた者になった。それだけに止まらず、様々な人が死んだり、消されたりと、彼の痛みの理由を知る人もおらず、1人で抱え込むしかなかったんだ
そして何より、八歳という若さで契約者となり、何年も残酷なこの世界で戦ってきたのだ。時には、宮野を殺したみたいに、人を手にかけたり……
ガラッ
「お話の最中に悪いのだけど、あまり保健室でそんなことをべらべらと語らないでくれないかしら?」
「しいな!!」「シイナ!!」
「全く、所構わずべらべらと喋られるのは嫌なのよね。保健の先生を気ぜt……じゃなかった、寝かせるのって大変なんだけど?」
「今、さらっと気絶って言おうとしたよな」
「気のせいよ。それよりも、セリニ」
「ん?」
「あんまり、余計なことを話さないでね」
「………」
それがどういう意味で、しいながセリニさんに言ったのかを理解出来なかった
ただ、セリニさんが苦虫を噛み潰したような顔をしていただけだった……




