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二十九章

しいなは、そう言って宮野のことを語りだした


俺は黙って聞くしかなかった。込み上げてくる怒りを鎮めようと努力もした


多分、しいなは気づいていたのかもしれないが、彼女は何も言わずに語りを続けてくれた


それが、宮野の闇と俺たち契約者の定めを聞いた瞬間でもあった……




○月†日の日記より……



―――――――――――


「宮野さんはご両親の仲が日に日に悪化していたの。それが気づかぬ間に身体に闇を蓄積していたの」


宮野の両親……。温かくて優しそうな家庭……


「私は契約をした相手の私生活を覗くことも出来るの」


「プライバシーの侵害だな」


「えぇ。そう思ったから契約者の私生活なんて覗かなかったわ。まぁ、死んだら、契約者の今までの私生活が勝手に頭の中に流れてくるのだけどね」


どちらにしろ嫌なことだ


「宮野さんの闇はどんどん溜まっていき、学校で明るく振舞いつつも、ストレスでしかなかったの。だから彼女は逃げ道の如く、この狩でストレスを発散させていたの」


「なるほどな。だからあんなにイキイキしていたのか……」


だったら何故喰われたんだ?


「そして、彼女が狩りに行かないと言い出したその日。正確に言えば言い出す前の夜に離婚を言い出す感じになって……」


「なっ!?離婚って!」


「まぁ、暫く休んだのは離婚に発展しない様にするための、休暇…………みたいなものかなぁ?」


「そうか……」


だが、宮野が離婚程度の事で喰われるたまに見えない……


昔、嫌最近でも、女子に喧嘩ふられて逆にのす位だから……


「まぁ、それ以上にショックなのが、帰り道に男どもに襲われたことかなぁ」


「襲ッ!?」


何でそれを平然と喋る!?



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