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閑話1 第一回 精霊会議

少し脱線…………。

 ここは敏文達がコーヤへの街道を進んでいる最中のとある・・・場所……。


コウ「はいはーい! 皆さん集まっていただきありがとう。これから第一回精霊会議を開きます!」


タクミ「わーーーーー。どんどんどん、ぱふぱふっ!」


残り7人「…………」


コウ「あー、せっかく集まったんだからさ。もう少し盛り上がろうよ……」


サトリ「趣旨説明を要求」


ノゾミ「あれ、おかしは? 飲み物ないのぉ?」


タクミ「ここ、トシフミの中だし……」


コウ「今日は場所が場所なだけにそのような準備はありません!」


ノゾミ「えーーーーーー。じゃ私帰るっ」


コウ「ちょっとっ。ここトシフミの中だし、どこに帰るっていうのっ!」


セイラン「はいはい。2人とも。お菓子や飲み物がないのはちょっと残念だけど、縁あってトシフミに宿る精霊の仲間になったんだから、親睦を深めましょうってことよね」


キョウ「確かにお互いのことまだ何もしらないわね」


モチヅキ「同感」





トモエ「じゃあ、みんなそれぞれ自己紹介をするっていうのはどう? じゃ、トシフミに宿った順番でどうかしら?」


8人 (頷く)




コウ「えっと、じゃ僕から話すね。僕はコウ。トシフミに“煌く”っていう字からもらった名前だよ。精霊としての名前は【紅炎】。字の通り、炎を司る精霊さ。まだクラスは【一般】だけどね。使える魔法は炎系の攻撃・防御。今の最強の魔法は《炎龍》になるよ。トシフミがこの世界でシーバに現れた時にすぐ近くにいたんだ」


タクミ「次はボクだね。ボクはタクミ。“巧”という字から名前をつけてもらったんだ。精霊としての名は【神技】。この世界に伝わるいろいろな技を司る精霊さ。クラスは【上位】だよ。トシフミが必要とするときにその場面にあった技を伝授しているんだ。《神速》や《剣》、《槍》とかね。ボクはミヤザの河原でトシフミと出会ったんだよ」


セイラン「私はセイラン。青葉の上を吹き渡る風を意味する言葉から名前をつけてもらったわ。トシフミについていろいろな場所の風の薫りを楽しみたくて一緒にいるの。精霊としての名は【薫風】。風を司っているクラス【一般】の精霊ね。使える魔法は風系の攻撃・防御・補助などかしら。一応《嵐龍》がいまのところは最強になるのかしら。私はヤナーガの海に面した城壁の上でトシフミと出会ったわ」


トモエ「私はトモエ。司っている智恵という言葉から名前をもらったの。精霊としての名前は【天智】。精霊のクラスとしては【上位】になるわ。この世界で私が触れられた知識を全て自分の中に収めているの。ただ、私が触れたことのないものは残念だけど持ってないわ。私の特性は私の中にある知識と記憶力という力をトシフミに供すること。私はハカタンの大図書館の中でトシフミと会ったの」


モチヅキ「【天智】なのに知らないこともあるの?」


ヒナタ「そういえば、あるじ様が話していた南海の話や、サルターンの話は知らなかったみたいだものね」


トモエ「うーん。そう言われるとちょっと悲しいけど仕方ないわね」


キョウ「モチヅキ、ヒナタ。精霊それぞれの能力の話なんだからへんなケチはつけないこと」


モチヅキ&ヒナタ「はーい」


キョウ「じゃあ、次はわたくしたちね。出会った経緯や名前は聞いていたと思うから省略しますわ。それにわたくしたちのクラスは5人とも【一般】ですわ。そしてわたくしは【星輝】の名の通り、星の光を司る精霊です。暗闇や洞窟で道しるべとなるような光を発したり、流星を基にした攻撃や、捕縛ができる《星光牢》など、攻撃・防御・補助全般というところかしら」


モチヅキ「私は【銀月】の名の通り、月の光を司ってる。どちらかというと、治療や防御系の魔法が担当となると思う。あとは補助系かな」


ヒナタ「ボクは【日溜】の名前の通り、太陽の光を司ってる。といっても、あるじ様みたいに強い力はまだないんだ。【一般】だしね。ただ、太陽の光を使った攻撃や防御はある程度できるよ」


サトリ「わたしは文字通りの光とは少し違う。要は見えない光【透光】。それを使って相手を分析、物を透過、暗闇でも把握。相手の記憶とか。結構役立つ」


ノゾミ「んとね。あたいは名前が【望光】だからねっ。目に見えないのはサトリといっしょ。あたいができるのは今はまだ、元気のない人に元気をあげたりとか、そんなことだけ……。でもこれからもっとたぶんできるようになるっ!」



セイラン「そうね。私たちはまだまだ、成長の途中。これからもっと力をつけてトシフミの役に立たないと」





キョウ「ちょっとトモエに質問しても?」


トモエ「なに?」


キョウ「あるじ様と昔なにかありましたの? 水に流すみたいな会話してましたが」


トモエ「そうね、ちょっとね」


キョウ「……」


トモエ「600年ぐらい前に、私はこの国の魔法学の祖ともいうべきディリコに宿っていたのよ。でね、彼女もその時はまだ今の【最上位】ではなくて【上位】クラスでこのホーエンを動き回っていたころでね。出会ったディリコに宿って一緒に行きたいって頼んできたの」


キョウ「……」


トモエ「でも、私がディリコに他の精霊が宿るのがいやで、ダダを捏ねてね。ディリコは私に気を使ったのか彼女の願いを受け入れなかった」




キョウ「そんなことがあったんですの」


トモエ「彼女には申し訳ないことをしたってずっと思ってたの。彼女はああはいってたけど、その時はとても悔しがっていたから……」


モチヅキ「あるじ様が悔しがるなんて」


ヒナタ「今じゃ考えられないね」


サトリ「でもそれで良」


ノゾミ「え、なんで? あるじ様悔しがったんでしょ?」


サトリ「今は【最上位】。その時一緒にいってたらどうなってたかわからない」


キョウ「……そうね。そうかもしれませんわね。だからトモエ。わたくしから聞いておいてなんですけど、気にするのはやめましょ」


トモエ「ありがと」






ヒナタ「ねえ。ボクからも質問!」


トモエ「なに?」


ヒナタ「トシフミは一緒にいる女性たちのなかでだれが一番好きなの?」


トモエ「は?」


モチヅキ「あ、それ私も聞きたい。だって周りにあんなに美人とか8人もいるんだよ。だれが好みなんだろう?」


セイラン「トシフミは元の世界に奥さんがいたのよ。でもね、こちらに来てしまって戻れなくなって。だからまだそんな気持ちにはなれないんじゃないかしら」


ヒナタ「えー、そんなこといってもタイプとかあるんじゃないかなぁ。どう思うサトリ?」


サトリ「我無興味」


ヒナタ「あ、そう。じゃあ、トモエはどう思う?」


トモエ「そうねぇ。強いて言えばサラかしら。最初から一緒にいるし、同じ向こうの世界の人間だしね」


キョウ「なるほど、それでサラからも大きな力を感じるのですね」


ヒナタ「でもさあ、髪や瞳の色も違うし、性格もそうだし、胸の大きさだって違うよ。だからさ多分だれかが好みなんだと思うんだけどなぁ」


モチヅキ「胸の大きさから言えばミサキとサラ?」


ノゾミ「あ、何気にミシェルも大きいよ」


ヒナタ「男前なのは、カオリとアオイ?」


モチヅキ「かわいさから言えば、ナツキとシオリ?」


ノゾミ「アヤメもかわいい?」


コウ&タクミ「(何でこんな話になってんの?)」


ヒナタ「ねえ。みんなで賭けない? トシフミが誰を選ぶのか?」


8人「……」


その時、彼女たちの頭上から声が聞こえてきた。

「あのさぁ。そういう話は俺が聞こえないようにやってくんないかな……。聞いてるこっちが恥ずかしいんだけど……」


モチヅキ「あれ? コウ、この会議ってオフレコじゃなかったの? 今の会話ってトシフミに筒抜け?」


コウ「あ、忘れてた」


ヒナタ「あ、じゃないよー。 じゃあ次はどっか外でやるってのはどう?」


タクミ「トシフミに内緒でってこと?」


ヒナタ&モチヅキ「そうそう」



「いや、だから聞こえてるって……」



コウ「じゃあ、次はどっかで第二回を開催ってことで! 解散っ!」


8人「はーい」



「……」


最後まで読んでくださってありがとうございます。


本当はどこかの話の後書きにしようと思っていたのですが、ちょっと長くなってしまったので……。


よろしくお願いします。

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