第一章 出会い 2
こちらの作品は一度2023年に投稿させて頂いた物になります。
投稿した物が一度に長い文章で投稿していた為、読みづらいのでは?と思い区切って再投稿する事にしました。
暫くするとタクシーが指定していた場所に止まり、私はそのタクシーに乗り込むと真っ先に住所を伝えた。
今日のタクシーのおじさんは良い人そうで
「お姉さんお疲れ様だね。住所ここだね。分かりました~
シートベルトの着用のご協力お願いします~」
と言い私がシートベルトを付けるのを確認してからゆっくりと前後確認した後に発進した。
「お姉さんはどんなお仕事をしているの?」
とゆったりした声で聞かれる。
私は車の中で寝ようと思っていた気持ちを切り替えて、回らない頭をフル回転させて質問の内容を頭の中で文字に置き換えて
「えぇと、私は商談営業をしています。
基本夕方には商談が終わるんですが商談が終わった後は、会社に戻ってはほぼ資料作りで追われています。」
今日も今日とて商談が上手くいかず帰ってきて早々、上司に報告した後に説教部屋で二時間怒鳴られたのを思い出し、仕事の説明をしながら自嘲な笑いが零れた。
この仕事をしてもう四年になるが、この仕事に新卒として就職出来たときはこんな日々を送る事なんて想像もしていなかった。
新卒の頃はそれこそ上手くいかない事があっても、きっと良いこともあって色んな世界が見える!なんて思って期待して出勤していた。
しかし、あれから四年が過ぎた日が今はそんな世界は存在しないことを身をもって体験し学んだ。
そんな姿を目に見えてタクシーの運転手のおじさんは、分かるのかバックミラーで私の姿を見ながら
「営業さんなんだね、それはとても大変だ。
もう春の訪れが近いって言ってもまだ寒い日が続いているのに。
いつもこんなに遅い時間まで働いているの?」
「そうですね。大体この時間でもう少し遅いときもあります。」
車の中が暖房で暖かいせいか乗車する前よりも、眠気が襲ってきているのを必死に堪えつつ私は質問に答える。
まあ、営業というのも表向きで私の本当の仕事は、毎月出版される雑誌の記事を書く仕事である。
記者と言うとどこの雑誌を書いているのかとか今どんな事が注目されているのか。
他の人には話さないからと言っては、興味本位でどんな記事を今書いているのかと聞いてくる人も居る為、仕事でアポを取って話を聞く時以外では営業の仕事をしていると言うようにしていた。
私は半分眠りながら今月号について考えていた。
実は先月これなら掲載して貰えるだろうと思って書いた記事が上司の判断で没になり、今月はちゃんとした記事を書かないと減給するぞと脅されていた。
実際減給されるかは分からない。
ただ、今月掲載出来る記事が出来なければきっとまた説教部屋に連れて行かれるだろう。
こんなに毎日遅い時間まで働いているのだ。
説教部屋に行くことだけは避けたかった。
そう思いながら私はタクシーの窓から東京の星が少ない夜空を見ていた
一度読んだ事がある方にとったら、新しい話では無く昔の内容を書き直しただけかよ。と思われるかもしれません。
私のワガママにお付き合い願います。




