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ギルド人数は、パーティ人数

3日間を終えると、ギルドメンバーは再集合した。

時期的にも夏休みに入ったため、全員学生である【7月21日の政変】は、活動もしやすくなった。


「おっ、イチヤ久しぶり。」

イチヤは、他のメンバーとは違い3日間ずっとギルドホームにも顔を見せてなかったため、シグは手のひらを前に出してそう言った。


「お出向かいあざす。てか会議室はイヴニャー地獄で変わりはないんだな。」

イチヤは、会議室に足を踏み入れた途端見た光景をそのまま述べた。


シグは、イチヤの背後に少女の姿があることを確認する。

「イチヤ、お前やったな……。」


「イチヤ君……。地獄とは何ですか??」


背後でささやかれたイチヤはシグの言葉の意味と状況を理解して、後ろに振り向いた。


「クロエちゃん。違うんだ。いい意味の地獄って言う意味よ。こーう、なんて言えばいいんだろう、やっぱイヴニャーって可愛いから地獄にいても別に可愛いじゃん?そういう意味。」


イチヤは、適当に言葉を並べて、クロエを怒らせないように必死に弁解をした。

弁解中に、後ろを振り向きシグに助けを求めようとしたが、シグの姿はなかった。


「でも確かに、鬼とかエンマ大王の衣装をしたイヴニャーも可愛いかも。」

イチヤは、自己完結したクロエに救われることとなった。



その後多少の会話を経てから、【7月21日の政変】はギルドメンバー全員でのボス戦によるレベル上げをすることになった。

しかし、定員である6人のパーティを組んでやってみたところ倒すことは出来るのだが、全くもって統率が取れなかった。


このゲームにおいてボス戦は、ソロプレイとマックス6人のパーティプレイがあるが、ボスのレベルはその戦う人数によって決まる。

ただし、人数が増えるほどダメージも比例して増えるために難易度は変わらない。


「おい、統率取らないと負けるぞ。」

後方で見守るツィー・ツィーが目の辺りにしていたのは、漆黒の銃を片手にボスの周りを走り回るシグと、説明も無い様々なものを追撃させてるイチヤと、最後にダメージ量が頭ひとつ抜けているクロエのイヴニャーの放つ粉砕のレーザーだった。


様々な方向から様々な攻撃を受けるボスモンスター《キングオーク》がツィー・ツィーは可哀想だと思ってしまった。


「でもやっぱあいつはさすがだな……。誘ってよかったわ。」

ツィー・ツィーは、レインの行動に目を向けた。


「このメッチャクチャな状況の中で的確に、攻撃力上昇などの支援魔法と回復魔法を3人にかけてやがる。」


そんな中シグは、試しに狐の仮面をつけた男から貰った《残像の舞踏》を使ってみた。


「残像の舞踏。」

次の瞬間シグの見る世界は変わった。

自分だけが早くなっていて、全てが遅いようなヌルヌルの世界だった。

(気持ち悪い……。言うならスマホゲーFPS時代の感度がMAXって感じか。)

単純な加速力だけではなく、全てのモーション、動作が早くなる《残像の舞踏》を使うと、別ゲーになるような感覚だった。


(無理だ、エイムするのもきつい。銃口を向けるのもモーションが早すぎて、エイムが定まらない。)


シグの射撃は、ボスには当たらない。

効果時間である10秒が来て1度《残像の舞踏》の効果はきれた。


ボスの攻撃が当たらないようにシグは1度ボスから距離を出て、手を膝に着いた。

(まじで無理だ、この魔法。モーションが早くなるから早くなっている最中の射撃が当たらない。練習しないとってことか。)


ボスは、クロエのイヴニャーによる攻撃やイチヤのオールレンジ攻撃や追撃系魔法によって仕留められた。

6人はボス戦を何度も繰り返した。





パーティなのか、パーティーなのか、謎が深い……。

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― 新着の感想 ―
[一言] 一般に理系論文では音引きを抜く傾向にあります。文系では音引きを付ける傾向にあります。コンピュータ、コンピューターなどの表記揺れはジャンルによって発生します。用事用語での一つの基準となる朝日新…
[一言] ソロがたまたま同じところで戦っているだけ
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