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第73話 息抜きをしよう

 その後も、騎士の方々と楽しく食事を楽しんだ後、シルビアさんから、仕事の話を頂いた。

 いや、こんなところで仕事の依頼しないでいただきたいのですけどね。

 話としてはこんな感じだった。

 最近、領都で人さらいが横行しているそうだ。

 この話を聞いて、最初、俺はミヒャエル達が人民の不満を高めるために行っていたのではと思ったが、今も誘拐が頻発しているらしい。

 そこで、領兵や騎士が途中の謀反騒ぎがあって中断したものの、懸命な捜索をしているが手がかりを掴めずにいるそうだ。


 うーん。この公爵領、いろいろ問題が起こりすぎじゃないのですか?

 それとこの依頼の件について、俺達は冒険者であって、そう言った捜査スキルなんて皆無だし、俺にしたってそんなことしたこともないので、関わるのは無理ではないかとも思いつつも、一応、話し合いで仕事を受けけるか決めることにしているので、相談して回答させて貰うことにする。

 それでも協力して欲しいのか、シルビアさんはぜひ考えて貰いたいと言ってきた。

 いろいろ問題を抱えていて大変そうだな。


 宿に戻ってから、シルビアさんから貰った話を相談する。


 「遅い時間なんだが、また依頼の話があったので、相談したいがいいか?」


 「まぁ、みんな多少話を聞いていたからわかるけど、受けるのか?」


 「うん?俺達は冒険者なので、そう言った捜索や人探しは苦手なのであまり乗り気ではないけどな。」


 「そうですよね。私達ではあまり役立てそうにないですよね。」


 「だよね。」


 パルマとミサは、俺達では役立てそうにないから、断りたいみたいだな。


 「ですが、いいのですか。身分のある方の依頼を断ってしまうのは?」


 「そうだよなぁ。恨まれるかもなぁ。」


 ディートやリアは、受けたくはないけど、貴族の依頼を無視していいのか、気になっているようだな。

 でも、本来は兵士や騎士達の仕事だし、俺達は地元でもないから聞き込みだって、スムーズに行えないうえ、畑違いだから、そもそも俺達に話を持ってくるのが、おかしい気がするけどな。

 あと、ティアがまだ意見を言っていないか。ちゃんと聞いておこう。


 「俺達はたまたま依頼を受けて来ただけで部外者だし、そこまで、考えなくてもいいと思うがな。ティアは、どう思う?」


 「私ですか?私は冒険者登録こそしてますが、基本は給仕ですから。」


 「でも仲間だし、意見があったら、発言した方がいいぞ。」


 「言わせて貰えるなら、公爵家からの依頼で、貴族からの直接の依頼でもあるから、本来受けなければでしょうけど、受けたくはないです。」


 「積極的に受けたいと言う意見はないから、断る方向でいいかな。」


 こうして、話はまとまった。

 それと明日は少し領都を離れて少し遠出して、家を出して風呂に入りたいと言う提案をした。

 みんなも同意してくれたので、一応冒険者ギルドで周辺の魔物の情報を集めた後、出かけることにし、今日は寝ることにする。


 翌朝、冒険者ギルドに足を伸ばし、魔物の情報を集めることにする。。

 やはり、森を迂回したため、ここまでは時間がかかったもの、比較的王都に近いため、さほど強力な魔物は出没しないそうだ。

 でも、そう言えば、なぜ、森を切り開いて流通の便を向上させないのだろう?

 今回はそのことは関係ないので、魔物の情報を聞き出し、特に狩るような対象もないのを確認し、街を出ることにする。


 今回はすぐ戻るつもりでいるので、馬二頭は残し、馬車だけで外へ行くことにする。

 あまり周囲の状況が判らないので、宿には今日帰るつもりだが、もしかしたら外で一泊するかもと伝えておく。

 一応、何時になるかわからないが、公爵家かシルビアさんの使者が現れるだろうから、そう伝えておく。


 今回は俺達だけなので貴族が使う門ではなく、正門から出る。

 少し遅い朝の出立だったので、そこまで混んでいないので、ちょっと荷物のチェックを受ける以外はさほど変わらなかったけどな。

 そして、往来が少ないであろう、道を進む。

 一応周囲は警戒しながら進むが、特に何事もなく進んで行き、人通りもない場所で馬車を収納し、道を外れる。

 そして、周辺に人がいなく、周りからも死角になる場所を見つけ、魔法で整地した後、そこに家を出す。


 久しぶりの家で寛ぐ俺達。やっぱり、何だかんだで落ち着くな。

 ティアは慣れた感じで風呂の準備をしてくれる。

 一応、リーダーと言うことで、一番風呂を貰う。やっぱり、湯舟に浸かれるのは気持ちがいいな。

 いつもより、少し長めに風呂に入り体を休めることが出来た。

 その後は女性陣が二組に別れて入る。


 その間、俺は二階のテラススペースで寛ぐ。

 風呂上がりでも、外はまだ肌寒い。ただ、陽の光が冷える体を徐々に俺の体をまた温めてくれて気持ちいい。

 そうして、うっつら、うっつらしていると、突然頭の中に語り掛けられた。


 『お久しぶりです。ギリーさん。』


 『あ、副管理者のアーセルさんですね。よかった。忘れられてしまったんじゃないかと思ってましたよ。』


 『ひどい言い草ですね。こっちも忙しかったのですよ。』


 『そうなのか。それはすまなかった。それでどうなったんだ?』


 『それでですね。私も忙しいし、こちらの世界と私のいる世界で時間の流れが違うので、やはりリアルタイムでのやり取りは難しいので、このノートを渡します。

 ですので、これでやり取りをしたいと思います。』


 『なんだか、交換日記みたいだな。実際には交換日記なんてやったことなんてないけどな。それで、回答はすぐ書いてくれるのか?』


 『それがですねー。私があっちこっちに時空を移動しているのと、こっちとわたしの世界の繋がりが完全じゃないので、返事がすぐな時もあれば、時間がかかるときもあるので、そこは勘弁してください。

 これが、現状で私の限界ですので。』


 まぁ、連絡が出来るだけありがたいから、よしとするっか。


 『わかった。では、試させてもらうよ。』


 『ええ、お願いします。では、私の多用なのでこれで失礼させて貰いますね。』


 『え、ここで質問に答えたりはしてくれないの?』


 『すみません。では、これで失礼しますね。よろしくお願いします。』


 そう言うと、アーセルさんの声は途絶えてしまった。

 そして、手には現代の地球製のノートのような物があった。

 さっそく、それにいくつか質問事項を書き込んでみる。これでよし。

 どうせなら、ボールペンかなにかもつけてくれれば、書きやすくてよかったのにな。


 そうこうしているうちに、リア達もお風呂が終わり、一段落していた。

 昼食は俺が作り置いていたパンケーキを食べることになった。

 本当に甘い物が好きだね。

 宿にいる時もずっと食べていたしな。

 その後みんな家でまったり過ごした後、領都に余裕をもって戻ることができた。

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