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第57話 続きの話をしよう

 リアと二人で、皆のところに戻ると、ディートがそれを見てこう言ってきた。


 「どうやら、ギリーと二人ともうまくいったようね。」


 「ああ、おかげさまでな。」


 俺がそう答えると、ミサとパルマがティアとリアに声を掛けた。


 「リアとティアさん、婚約、おめでとう。」


 「婚約、おめでとうございます。ティアさん、リアさん。」


 「ありがとうございます。」


 「ありがとな。」


 「えーと、一応私も婚約という形になったので報告しておきますね。それでよろしいのですよね。ギリーさん。」


 みんなの反応に割って入るようにディートがそう言ってきた。

 あのー、もう少し雰囲気を持って合意の形にしたかったのですが、ディートさん。


 「ああ、ティアを第一夫人に、ディートを第二夫人に、そしてリアを第三夫人として迎えることにした。」


 「それで、ミサさんとパルマももしよろしければ、この話に乗りません?私達は秘密を抱えすぎています。将来の伴侶を考えると、ギリーで手を打つのは悪くないのでは?」


 ディートさん何言っているんだ?

 乗るしかない、このビックウエーブに、的な話では、無いでしょうが。

 あの三人も五人も一緒と言えば一緒かもしれませんが、そんな打算的に決められるのはどうかと思いますよ。

 彼女らだって、そんなその辺の野菜でもを買うように気軽に進められたらこまってしまうでしょうが。


 「うーん、ギリーとなら、悪くはないかもだけど、リアと旦那を取り合うとかちょっとあれだから、今回はパスかな。」


 「私もお嬢様と序列があるとはいえ、旦那様が一緒になるのは考えられないので、ご遠慮させて貰います。」


 ミサとパルマはディートの提案にそう答え、提案を拒否された。

 うん、俺もその件はいきなりでどうかと思っっていたが、いざ、拒否られるとなんかつらいね。

 いや、そこまで自惚れてはいなかったけど、拒否されるとやっぱ凹むよね。

 でも、そこまで懸命な拒否でなかったのが救いだけど、しかし、俺に相談してくれれば、拒否をしたり、心の準備が出来たのに。


 「まぁ、今はそれでいいでしょう。どうせ、実際の結婚はまだまだ先になるでしょうから、気が変わったら相談してくださいね。」


 なんでそこまで強引に彼女らとも関係を持たせようとするの?

 もしかして、いきなり俺に相談もなくこんなこと言ったのは何か思惑があるのか?

 俺は気になりますよ。


 「ははは、あり得ないけど心に留めておくよ。」


 「お嬢様のお考えも分かりますが、その時に決断させてください。」


 「え、なんかそんな意味深い提案なの?」


 ミサは軽く返事をしたが、パルマが意味ありげなことを言ったので、ディートにどういうことかとそう問い詰める。


 「あのね、仮に私達を貴族が自分のところに引き込もうとして、ギリーがダメなら、次に手を伸ばすのは私達。で、そのうち三人がお手付きとなっていたら。」


 それにディートがそう答える。

 なるほど、俺の仲間に婚姻を持ちかけるか。貴族からの話なら確かに断りづらい可能性もあるからな。

 そう言った意味では、この提案もあり得なくはないけど、うん、でも代案を俺も示せないや。


 「なるほどね。でも、そんなことが起こるとも限らないし、パルマさん同様にその時考えさせてね。ギリーもいいでしょ?」


 ミサは当事者である俺にそう話を振って来た。

 俺も慌てて返事をする。


 「そういう話なら、いつでも歓迎するよ。」


 「なんか、言い方が軽いわね。三人もお嫁さんを手に入れちゃったから、増長しちゃったかしら?」


 俺の返事を聞いてミサは俺を揶揄うようそう言ってきた。


 「そんなつもりは。いや、ミサやパルマだって十分魅力的だし、いつでも歓迎させて貰うぞ。」


 どうもこう言った揶揄いは慣れていないので、照れ隠ししながらそう言い直した。


 「なに、焦ってんのよ。まぁ、今の言葉は確かに聞きましたので、保留にさせて下さいね。パルマはどうする?」


 「私も保留させていただきます。」


 「では、そういうことで、ギリーもいいわね。」


 ミサは、パルマも保留するといった言質を取って満足げに俺にも了承を求めて来た。


 「ああ、なんか面倒なことに巻き込んでしまったみたいですまんな。」


 なんか俺と出会わなければ、もっと自由に過ごせていたのではないかと考え、皆の笑顔とは裏腹に俺はそんな言葉をだしてしまった。 


 「あら、謝ることではなくてよ。

 ギリーのおかげで、苦しいはずの冒険者の生活がこんなに楽で楽しくなっているのですから、それにもし、出会っていなかったら私とパルマはもうこの世にいなかったかもしれませんですしね。

 ギリーに出会えたことは幸運と思っていても、迷惑だなんて思っていませんわ。

 多分皆さんも同じような気持ちだと思いますよ。」


 「そうだぞ。」


 「うん、そこはありがとだよ。」


 「ええ、お嬢様のおっしゃる通りです。」


 「はい。楽しく過ごさせていただいてます。」


 ディートが俺の言葉に否定をすると、皆も口々にディートの言葉に賛意を述べてくれた。

 俺は、彼女らが心からそう言ってくれたことに嬉しく思い、礼を述べる。


 「そうか。ありがとう。」


 「婚約が決まっためでたい日ですよ。そんな感傷的にならずにね。それと、皆さんに伝えることがいくつかありますので、今は楽しくいきましょう。」


 なんですか、ディートさん、今はなんて、せっかくの雰囲気を壊すようなことを言って、侯爵夫妻からなにを言われたのですか?

 結構いい時間になって、そろそろいつもならお開きになっている時間だが、気になる言を聞いたので、皆そのままディートの話を聞くことになった。

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