表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/146

第32話 寄り道をしながらいこう

 俺達は道なき草原の草を薙ぎ払いながら、進む。

 半日ほど進むが、俺の索敵には、反応がない。

 そう簡単には、魔物を見つけられないか。

 俺が、魔物の反応がないのを報告すると、リアが話しかけて来た。


 「なぁ、ギリーのその魔物を探す能力は、どうやって身に着けたんだ?」


 ゲームだと、あるイベントをこなすと身につけられるのだが、現実世界だとどうなんだ?

 とりあえず、イベント内のミニゲームの内容を話してみるか。それで本当に身に着くかはわからないが。


 「これか。別に魔物だけを見つけるわけじゃないけどな。ある時、森に行った行方不明になった女の子を見つけて、熊や猪を避けながら森の外に連れ出したら、いつのまにか身に着いたんだよ。」


 「なんだ。それ。あたしも使えたら便利そうだと思ったのに、そんなので身に着くわけないだろ。」


 あれ、俺の話が嘘だと思われちまったな。まぁ、実際の出来事じゃないから、半分嘘だけど。

 でも、必死に周囲の気配を伺えるようになれば、身に着くということじゃないのかな。


 「要は、周囲の状況を必死に探っていたら、身に着いたみたいな?」


 「それくらいで身に着くなら、あたいだって、村にいた時、森の中で木の実を探したりしてたし、使えるようになっててもいいんじゃないかな。」


 「そうか。でも、俺が身に着けたのはその時だってのは、本当だぞ。」


 「ふーん。」


 「リアも、頑張って周囲を探りながら、歩いてみなよ。意外と覚えられるかもよ。」


 「ミサまで、そんなこと言って。まぁ、試すだけ試して見るか。覚えられれば、儲けもんてことでよ。」


 そんなくだらない話をしながら進んだが、結局、この日は魔物を見つけることはできなかった。


 それから数日、道なき道を進んで行くが、途中に見つけられた魔物は以前に戦った火狐だけだった。

 一応、既に狩ったことのある魔物であったが、鬼人が紛れているか探るため、二日ほど狩りをしてみた。

 結局、ここでは鬼人は見つけられなかった。

 

 更にまた進み、森にぶつかった。

 今度は、その森を左手に見えるように沿って進むことにする。

 そうすると今度は別の街道にぶつかるはずなので、街道に到達したら、イオナの街の戻ることに決めた。

 

 まぁ、そんなに簡単に未発見の魔物を見つけられるわけはないのだが、二日も歩くと飽き始めて、リアは森の中を歩けば、探索のスキルが覚えやすくなるんじゃないかとか言い始めた。

 そんなことで覚えられれば苦労はないが、まぁ、何もない平原をただ歩くよりはと、気分転換を兼ねて森に入ることにした。

 どうせ、目的地のある旅でもないからな。


 森の中は木漏れ日が差し込んで明るさもあり、そんなに歩きづらいという感覚でもなかった。

 ただ、この森はかなり深いらしいので、迷うといけないので浅い部分にしか入らないようにした。

 それに馬も引き連れて、森に入っているから、あまり奥には行けないしな。


 野生動物は、それなりにいるようでリスや何かの小動物や、鳥の気配が感じられた。

 さすがに、森の浅い所だと大型の動物の反応はないようだな。


 「リア、近くに小動物や鳥がいるが、感じ取れるか?」


 「鳥くらいは、鳴いているからわかるけど、小動物か。」


 リアはそう言って、神経を研ぎ澄ませ、周囲を探る。


 「お、あそこになんかいるぞ。」


 リアが、そう言って指を指し示す。  

 ん、気配を感じ取れたのか?


 「ええ、木の上からこっちを見てますね。リスでしょうか?」


 「あ、本当だ。あれは、大ムササビですね。あんな姿をして、空を飛ぶんですよ。」


 「小さく見えますが、大きいのですか?」


 「うん。小さく見えるけど50cmくらいあるよ。手を広げて飛んでるときは、もっと大きいけども。」


 「ああ、あれに近くを横ぎられたときは、おどろいたな。」


 「そうなのですのね。」


 「で、リアは、あれを感じ取れたのか?目で見つけたのか?」


 「どうなんだろ?見つけた時に見えちまったのか、見えてから見つけちまったのかよくわからん。」


 「まぁ、次も感じ取れたらわかるだろ。」


 「これで覚えられたならいいな。」


 そんなこんなで、また暫く進む。


 「あ、あそこに。」


 また、リアが何かを感じ取ったのか、木の上に指を指す。

 俺の探査にも反応する。

 指を指した方をみると、そこには何もいない。


 「あれ?いない?」


 「いや、ちゃんといるぞ。」


 俺がそうフォローを入れると、木の陰から大ムササビが滑空して森の奥に消えて行った。


 「覚えられたのか?」


 「たぶん?」


 「おっしゃ、やったぜ。」


 「おめでとう。」


 「「おめでとうございます。」」


 リアの喜びにみんなが祝福を述べる。

 その後、他の女性達もリアの真似をして挑戦してみるが、結局身に着いたのはパルマだけだった。

 身に着く、身に着かないの違いは何なのだろう。いろいろ考えてみたが、これといった答えは浮かばなかった。

 だが、戦闘以外のスキルもこっちの人が習得をできるとわかったのは、収穫だ。


よろしければブックマーク、評価、ご意見、感想などよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ