第1話 プロローグ
(side ???)
ふった。ふった。ふった。
だが、剣が当たることはなかった。
ふった。ふった。
久しぶりの強敵が、自分の弱さを思い出させていた。
ふった。
だが、攻撃を当てたのは相手の方だった。
......身体が冷えていく。
ああ、俺の村が滅びるのは2回目のことか、、故郷の村もこうして滅びたのだ。
まったく、、いくつになっても無力なのは変わらない。
◇
故郷の村を失った俺は、剣士を志した。
モンスターを憎んでいたからだ。
だが、すぐに気がついた。
残念ながら、俺は下手くそ剣士だった。
剣だけでは食っていけないので、様々な依頼をギルドで受けるようになった。
やることなすこと不器用なので、どこに行っても厄介者だった。
ギリギリの生活が続いていた。
こなす依頼がなくなっては、次の街へいく......そんな感じだった。
何度も住む街を転々し、心は荒さんできていた。
そんなとき、ある小さな村についた。
依頼が終わったあとも、ここの村長は暖かく見てくれた。
ヘボ剣士だと知って気にしない様子だった。
俺はこの村にずっと居ることにした。
依頼らしい依頼はなかったが、何故か心地よかった。
年月は流れ少しはマシな剣士になった。
後輩のめんどうも少しは見れるようになった。
村長が他界したあとも村のためにと努力した。
しかし、村はモンスターの襲撃にあった。
村は報酬を多くは用意できなかった。
誰もこなかったが、まがいものなりに戦った。
だが、俺は死んで、村はなくなった。
強敵を前に、まるで通用しなかった。
剣だけはやめなかったというのに、残念だ。
ーー声がきこえた。
「君はなんで死んだか分かるやろか?」
「分からない」
「ダンジョンマスターやる?」
「......」
◇
ーーあれから、何年かたった。
「......コロは何か言ってきたか?」
「いえ、何も」
「見つからないのかもな。人の味方をするダンジョンマスターなんて......」
最初のうちは良かったが、近頃は敵対するダンジョンの数が増えてきており、捌ききれなくなってきている。
......また、俺は負けてしまうのだろうか。




