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第15話 返すでチュ
(side 鬼人)
「ねずみ! 大人しく、その薬草を渡せ!」
すばしっこいねずみだったが、行き止まりに追い詰めた。逃げ場はない。
「イヤでチュ! これは、ルイスに必要なんでチュ!」
バコッ!!
追い詰められても、渡そうとしないので、私はねずみを殴り飛ばした。死にはしないだろう。
「もとより、主はお前にそれを渡す気だったのだ。それを毒など使うからこうなる。その薬草は主に必要になってしまった。」
瀕死でピクピクしているねずみから、薬草を取り上げようとするが、、、離さない。
なので、もう1発殴る。
死んだかもしれない。
このねずみを殺してしまうと、主がまずいのだが、、。
ほっといて、いいものか悩んでいると、瀕死のねずみが喋った。
「、、返すでチュ、、もう時間がないでチュ、、、」
ねずみよ。
お前が人からとったのだ。
喋る元気があるようなので、私は主のもとに向かった。




