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つるはしダンジョン  作者: タッチ
第1章 銅級冒険者編
3/101

第3話 転機?

 寝転がって、いろいろ気づいた。


 1つ目、お腹が空かない。

 ダンジョンマスターに食事はいらないらしい。


 2つ目、眠くならない。

 ダンジョンマスターに睡眠はいらないらしい。


 3つ目、誰もこない。

 人類はいきなりは攻めてこないらしい。


 そして、4つ目、、、、ひまだ!!!


 特に食事も睡眠も必要ないとなると、人類が攻めてきてくれないことにはやることがない。


 とりあえず前世のしょうもない記憶を辿ってみてはいたものの、なんともしょうもない。

 人付き合いが苦手で、生まれてこのかた友達らしい友達がおらず、会話が下手で仕事も上手くいかない。


 およそ周囲に馴染めたと思ったことがなく、学校でも職場でも、居心地の良さを感じたことがない。


 唯一、小さい頃の飼い猫が俺の友達と呼べるものだったのかも知れないが、その猫が死んでしまってからは本当に寂しいものだった。

 

 何とかこの異世界で通用しそうな知識を探そうともしたのだが、ところどころ記憶にもやのかかったようなところがあり、有用そうな記憶はたどれなかった。


 まさか神が記憶に制限をかけてるなんてことはないよな? 異世界の発想って自分で言ってたわけだし。


 まぁ、もともと俺に使えそうな知識などないのかもしれないが......。


 全く、神は何を基準に異世界人を選んだのやら。

 俺には楽しくない思い出くらいしかないというのに。


 ーー神への不満をつのらせていたとき、ふと初期ボーナスのことを思い出した。


 ハズレとあきらめていたが、もう一度確認する。


【初期ボーナス】

 レベルアップによりダンジョンコアが理想の女性に近づく。


 これだ! 《ダンジョンコア》と書いてある。

 なんのことだろう??


 ふと辺りを見渡してみる。

 すると、薄らぼんやり光るスイカぐらいの球体があった。


 たぶんこれだ。


 よく今まで気づかなかったな。

 これが、ダンジョンコアに違いない。


 直感的にこれを破壊されると、やばいと分かった。


 、、そっとダンジョンコアに触れてみる。


「やっと寝転がるのをやめたんですね。」


 声が聞こえた。

 しかも、めちゃくちゃいい声だ!!

 

 いったい何がおきているんだろう??


「マスターは初期ボーナスで、ダンジョンコアが擬人化されています」


 やれやれ、うっかりしていた。

 こんなにいい声と話せるのに、3日も寝転がってしまった。


 ーーこんな見落としもあるんだな。

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