第1話 異世界転生
一一神はなやみを持つのだろうか?
俺の答えは"No"だ。
神は超越した力をもっている。
葛藤などなく、苦労など不要である。
そう思っていた。
だが、ここに登場する異世界の神は悩んでいた。
、、まったく、やれやれなものだ。
◇
一一声が聞こえる。
「ワイは異世界の神。
君らには《ダンジョンマスター》をやってもらうで!」
説明が始まる。
質問をしようとしたのだが、声がだせなかった。
、、異世界には《ダンジョン》というものがあるらしい。
ダンジョンを知らない人は、長い洞窟をイメージするといいそうだ。
ただし、ただの洞窟ではなく、恐ろしい魔物がいたり、お宝があったりということがあるらしい。
神は、俺たちにダンジョン経営を行って欲しいらしい。
ポイントを消費してお宝を配置して冒険者を誘き寄せ、モンスターで冒険者を撃退してポイントをためる。
たまったポイントで、更に強いモンスターを召喚してもよし、ダンジョンを大きくしてもよし、という具合らしい。
経営なんてよく分からないなと思いつつも、案外楽しいのかな? っと思って聞いていた。
だが、そんなお気楽なものではないようだ。
なぜなら現在、ダンジョンは人類の敵として目の仇にされており、人類の侵攻により次々に数を減らしているという話だからだ。
なんかやな予感がする。
平和な現世ですらギリギリなのに、そんな過酷な状況が耐えれるんだろうか?
神の説明は続く。
なにか現状に納得いかない様子だ。
「ーーでね、もう作ってはバーンされ、作ってはバーンされしてるわけよ。何回もダンジョン作り直すのって大変なんやで? どうしたらええねんってワイはなやんでたわけよ」
神はなやんでいたようだ。
「、、、でな、これはな、ダンジョンマスターがしょぼいせいやと思うねん。ここだけの話やで?」
そして、神はダンジョンマスターのせいにしたらしい。
「そこで、ワイは君らを呼んだ訳よ! きっとイケるで! だって君ら異世界人やで? この世界にはない発想でなんとかしていけるねん!」
きっと??
異世界人なら、誰でもいいやって選んだわけじゃないよね?
「それじゃ、よろしく! すぐに負けないための初期ボーナスも用意したけん!!」
心の声は届かなかったようだ。
不思議な光に包まれ、狭い洞窟の中にとばされた。




