6、そのクセ意外と見られてますよ?の巻き
落ちた先にはやっぱり看板がありました。そこには『プンプン地獄』と書いてあります。何やら嫌な予感です。ここではマグマがグツグツと煮えたぎり、あちこちで地震が起きていました。
そして、そこには……
「汚い奴はどこだ!?」
「手を洗わないのは誰だ!?」
「服を洗わないのは誰だ!?」
「歯磨きをしないのは誰だ!?」
鬼のように怖~い閻魔様がいました。
「嘘をつく奴はこのブラックデスガーリックを食べさせるぞ!?」
「あ!ブラックデスガーリック!」
ニャニャンの二人はブラックデスガーリックで目を回してここまで来ました。
天狗の1人が「それを食べたらどうなるんだ?」ときくと、閻魔様は自分の後ろを指差して言いました。
「あの塔の周りを暗い気持ちでずっと歩かなければならなくなるぞ?」
よく見ると閻魔様の後ろには大きなペットボトルがあり、その周りをネズミや牛、とらにウサギ、その他色々な動物達がペットボトルの周りをぐるぐる歩いていました。その動物達は何やら様子が変です。
「ブラックデス!ブラックデス!」
動物達は何かに取りつかれたように「ブラックデス!」と叫んでいました。そんな動物達を見て、パッパはその動物達にきいてみました。
「コーヒーは?」
「ブラックデス!」
「君の会社は?」
「ブラックデス!」
「カラスは?」
「ブラックデス!」
どうやらこのブラックデスガーリック、何でもブラックです!と言ってしまうようです。
「学校の校則は?」
「ブラックデス!」
「ジョークは?」
「ブラックデス!」
「君の腹の中は?」
「ブラックデス!」
本当に何でもですね。
「勝ち星は?」
「ブラックデス!」
それを見かねた閻魔様はパッパを止めました。
「あー!もういい!もういいから、こちらの話を聞け!お前達、汚いのはわかっているぞ!?」
閻魔様に怒られた三人の天狗はモゴモゴと言い訳しようとしました。
「でも……」
「これは違うんだ……」
「いや~その……」
そんな煮え切らない三人の態度に、突然ぐらぐらと大きな地震が起こりました。
「うわ~!揺れる~!」
「ニャン法!!ニャン法……ニャン法とかじゃないけど……逃げるニャーーーーーーー!!」
今はニャン法を出している暇はありませんでした。床がぐらぐらします。みんなは急いで大きなペットボトルの上へ行く階段をかけ上りました。
みんなが蓋に着くと、何やらペットボトルの中の水がぶくぶくと泡が出て来て……
どっかーーーーーーん!!
ぶくぶくのお水はニャニャン達を上に吹きあげました。お水に押し上げられ、みんな上へ上へあがっていきました。