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第5話 転生

 ……暗闇の中を俺は歩いていた。

 暗闇の先にある光を目指して俺は歩き続ける。


 …どれくらい歩いただろう。

 未だ光へは辿り着けない。


 歩き疲れてそろそろ無理だ…と思った頃いきなり体が宙に浮いた感覚と共に眩しい光が俺を襲った。


「産まれたー!」という声が聞こえる。


 何故か目を開けることが出来ない。


 俺の意識はそのまま暗闇へと落ちていった。




 ……頬を撫でる冷たい風で俺は目を覚ます


 ここはどこだろうと周囲を見渡そうとするが首があまり動かない。

 仕方なしに目だけで探っていると俺を覗き込んでいた小さな男の子と目があった。


 目があった男の子は驚いて小走りでどこかへ向かっていってしまった。


 暫くすると先程の男の子が女性を連れて戻ってきた。

 女性は俺の事を抱き上げると男の子に見せ俺に話しかけてくる。


「おはよう私の可愛い赤ちゃん。よく眠れたかしら。」


 どうやら俺は本当に転生したらしい。

 この女性が俺のお母さんか…となるとあの男の子はお兄ちゃん?

 色々考え後をしているといきなり女性が上衣をはだけさせた。


「アレックスお乳を飲みましょうね〜。」


 授乳をするらしい…。

 なんの抵抗も出来ないまま乳房を口にくわえさせられた。

 不可抗力不可抗力…。だって俺は赤ちゃんだし…な?

 心の中で誰に聞かせるでもない言い訳を並べ俺は女性の乳を吸い出す。


 …げぷっ


 乳を飲み終わった後にげっぷをさせられ俺はまたベットの上に寝かせられる。


「ねんねの時間ですよ〜。」


 そういい女性は胸あたりを優しくぽんぽんしだした。


 …乳を飲んだことで満腹だった俺はそのまま眠りについてしまった。


(4ヶ月後…)

 転生してから4ヶ月程が経った。

 4ヶ月の日々俺はひたすら寝て起きて乳を飲んでまた眠ってを繰り返していた。


 え?4ヶ月の間何もしてなかったのかって?

 そんなことはないぞ。家族の会話に聞き耳を立て情報収集を行ってある程度の情報は入手できたからな!

 まぁ家族の名前ぐらいだけど……。


 まず俺の母親カーラ。髪色は金で瞳は緑のとても美しい女性だ…自分の母親を美しいというのは少し恥ずかしいが…。


 次に父親のアーロン。黒髪に紫の瞳のとても気弱そうな人だ。

 仕事が忙しいらしく俺の顔を見に来る時は俺が寝静まった深夜か早朝。

 ほっぺたやお腹をむにむにした後に出ていく。


 そして兄のクリス。クリスはアーロンにとても似ていて黒髪に紫の瞳を持つ美男子だ…。3歳児でこんなに整っているんだ…将来はきっと美少年に成長するんだろうなあと思う…。

 年が離れているからかよく俺の事を世話してくれるとてもいい子だ。


 …最後俺、ウーベルト家の末っ子で生まれたアレックスだ。

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