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第3話 言質

『ここから先がお主にとってもこの世界にとっても重要なこととなる。

 ホープレスでは近頃マナの量が増えておってな。魔物が大量発生する寸前の状態なんじゃ。

 この大量発生が起こると魔物が生き物全てを喰らい尽くしホープレス全てが滅ぶことになる。

 なのでこれを起こさせないために…お主の力が必要なんじゃ。』


「俺の力…?」


『うむ。お主を転生させることでマナを消費させ大量発生を防ぐのじゃ。だがこれは一時的なものに過ぎぬ。

 また何十年、何百年の時が流れればマナは溜まっていくしその分大量発生のリスクも増える。

 と言う訳でな。頼みたいことがあるのじゃ…。』


 神様の声がいきなり猫なで声になる。


「な、なんだよ。」


『お主地球での暮らしは楽しかったよな。』


「あぁ。勿論だ。」


『文明が進んでいないホープレスよりも地球の方がいいよな。』


 そりゃな。魔物もでないし…。口には出せないが正直地球って平和だったんだなとも思うし。


『じゃがお主は地球の輪から外れた身。それでじゃな!お主がわしの出す条件をクリア出来たら地球の輪に入れて貰えるように頼んでやろうと思ってな!どうじゃ?お主も帰りたいじゃろ?地球に。』


 帰りたいとは思うが何か怪しい。いきなり猫なで声になるし…何かとんでもない条件を出してくるんじゃないか…?


『な、なにっ。そんなに難しいものでは無い!』


 神様が慌てた様に俺の周りを飛び始めた。


「はぁ。どんな条件なんだ?」


『なーに!ホープレス内で寿命によって死ぬ。これだけで良いのじゃ!』


 寿命?老衰って事か?


「そんなに難しそうなことじゃないな。魔物を全て倒せー!!とかじゃなくていいのか?」


『あぁ!魔物を倒してくれる冒険者は沢山いるからな!そういうのはいいのじゃ。

 それで??どうじゃ?承諾してくれるかの??』


「わかったよ。」


 これ以上周りを飛び回られても鬱陶しいので俺は渋々承諾する。

 すると神様は嬉しそうに飛び回りとんでもないことを口にする。


『やったー!やったのじゃ!これで魔物が大量発生するリスクは暫く減ったな!

 ちなみにお主、寿命以外で死んだらまた転生させ直すからな!言質はちゃんととったからな〜』


 寿命以外…??生温い世界で生きてきた俺はまだ知らなかったようだ。発展途上で魔物もいるこの世界がどれだけ生きづらいかを…。

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