第2話 説明
死んだ事実を受け入れられないでいる俺をしりめに神様は話を続ける。
『まずお主が何故ここにいるかということじゃな。お主は死した後本来なら地球の輪廻の輪に加わるはずだったのじゃが何故か弾かれてしまい輪に加われずにいたのじゃ。
そしてそれを見つけて拾ったのがわしじゃ。』
拾った……?輪に入れてくれたとかじゃなくて…?
『輪に入れるのは地球の神にしか出来ない事なのじゃ。だがあやつは自由奔放な性格。地球の輪に入れないならお前の輪に入れればいいといってどこか行ってしまったのじゃ。』
「えぇ……。」
地球の神様適当すぎやしないか…?
『そうじゃ。あやつは適当なのじゃ!輪に加われなければ消滅してしまうというのに!それが運命だったとかなんとか抜かしおって!』
「消滅?消滅するとどうなるんだ?」
『……。』
神様は何も答えない。
「答えられないのか?」
『お主がお主じゃなくなる。今言えるのはこれだけじゃ。』
とても悲しそうな声色で神様は告げる。これ以上聞いてはダメな感じがする。
『そんな事よりも今はこれからのことじゃ!お主はこれからわしの創造した世界に転生するのじゃからその説明をしないとじゃからな!長くなるぞお!』
重くなった空気を払拭するかのように神様は明るく説明を始めた。
『まずお主がこれから転生するわしの世界についてじゃな!』
そういって神様は俺がこれから転生するという世界について説明を始めたのだがこの話が長い長い。
とりあえず頭の中で整理するにはこうらしい。
神様が創った世界、名前がホープレス。
1000年程前にこの神様が創ったらしいがどうにも発展が上手くいかずに中途半端なところで止まっているとのこと。
そしてこの世界には俺が元いた地球とは大きな違いが3点あるらしい。
まず1つ、人間以外の種族がいるということ。
人間以外とはエルフや獣人、ファンタジー世界では定番の種族達だ。
ホープレスでは魔族以外の種族は皆協力し合って生きているらしいから争いだったりの点は気にしなくていいと言われた。
そして2つ目、魔法が使えること。
これもど定番かな。ちなみに魔法を使うには魔力が必要になってくるので魔法を使えない人も勿論いるらしい。
最後3つ目、魔物がいること。
スライムやゴブリン、果てにはドラゴンまでいるらしいのだ。
魔物には低級、中級、上級、特級とランクがあり、
上級、特級の魔物はマナという物が溜まっているところに産まれるらしい。
低級中級は大体が繁殖などで数を増やしていくことが多いのでマナではあまり産まれて来ないらしい。
魔物の角や内臓、皮などは売れば金になるのでそれで生計を立てる冒険者などもいるとのこと。
他にも細かな違いはいくつかあるがホープレスについて詳しく知るにはこの3つが1番重要らしい。
そして最後にと神様が言葉を続ける。