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心の風鈴が 時として 涙を流すように



心の風鈴が 時として 涙を流すように

我々は 死と結婚し

慰めの中に その復活の日を待つ

昨日見た 夢の中で

デパートにかかった アドバルーンは

いつの間にか 消えていた

そればかりか 私たちは

今という幻惑の中に

自分の居場所を知らなかった



ひとしきりの雨も降った

ぬかるんだ道に 佇む 私は

孤独すら似合わぬ 囚人だった

塀は 越えられぬほど高く

外側の声ばかり 楽しそうに聞こえる

それは幻覚なのか

事実なのか

私には 知ることすらできない



凍りついた窓辺に浮かんだ

一輪の菜の花は

とうに心の底のどこかへ

行ってしまった

探しても 見つからぬ

忘れものとなってしまった

忘れ去られたのは

その花だけではなかった

私も 忘れ去られていた

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