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オルゴールの溶けてゆく音色



オルゴールの 溶けてゆく 音色は

哀しみに暮れた この心に 吹きすさぶ風

あるいは 日差しの 暖かさなのか

心は (まど)いの中に 真っ直ぐで

正直さの中に 狂っていた

そんな この心が 奏でるのは

オルゴールの 哀しみの音色



オルゴールの 溶けてゆく 音色は

冬の空から 春の空へと移る そんな裏切り

あるいは 希望という名の 夜明けなのか

心は 苦しみの中に ほっとしていて

優しさの中に 憎しみが ひしめいていた

そんな この心を 癒してくれるのは

オルゴールの 移ろいの輝き



オルゴールの 溶けてゆく 音色は

いつかの夢を 思い出させてくれる それだけのもの

あるいは (はかな)さという 一滴の涙なのか

心は いつでも 過去を旅して 微笑みを浮かべ

取り戻せぬ 思い出の中で 泣いていた

そんな この心が 愛してやまないのは

オルゴールの奏でる あの日の風景



オルゴールの 溶けてゆく 音色は

転がり続ける 真っ赤なオレンジと 回らない水車

汽車は走り出したけど 灰色の空は泣いていた

心は いつでも それを見ていた

心は いつでも その景色から 離れることはなかった

そんな風景を 思い起こさせるのは

オルゴールの 溶けてゆく この哀しみの音色

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