モトクロスとは
多分、ご存知ない方が多いと思いますが、「モトクロス」とは、土で作られた舗装されていないコースを、専用のバイク(モトクロッサー)で決められた周回数走り、その順位を競う競技です。
通称「ウォッシュボード(洗濯板)」と呼ばれるようなでこぼこした山と谷とを、モトクロッサーで一気に何連も飛び超えていく姿など、全体的に起伏が富んでいたり、急斜面を利用して作られていたりするコースが多いため、ダイナミックな戦いっぷりに目を奪われること必死です。
贔屓の選手がいれば、より深くのめり込むことが出来ることでしょう。
私がモトクロス観戦をしていたのは身内が怪我で辞めるまでの2003年までであると共に、当時幼かったためにそこまであちこちのレース会場に行ったことがなかったり、知識も疎いままだったりします。
現在のコース事情にも詳しくありませんが、当時の記憶までの中で個人的に好きなのは、スポーツランド菅生のコースです。
急斜面を利用した「大坂落とし」(漢字変換がこれで合っているかちょっと不安)に、レーサー達が果敢に挑んでいく様がとても格好よく、手に汗握り興奮したのを覚えています。まぁ、身内が登り降りする時はハラハラしていたんですけれども。
川越のコースなんかは平地に土を盛っている感じで、初心者向けなのかなぁという印象でした。いや、素人の見た目だし当時子どもだった私には分かりようもないんですが。
岩手のコースは、レース会場の雰囲気よりも、レーサーが熱中症や日射病でダウンしていた姿の方がより色濃く印象に残っています。身内もそこで熱中症の症状が出てとても危なかった記憶があります。
レース観戦に行かれる場合は、日曜の決勝の日は早めに会場について、各選手のパドック(チームのテントが張られている所。4トン車などが停まっており、そこでチームメカニックがバイクのメンテナンスをしていたり、選手たちが休んだりしている)を回るのをお勧めします。
うまくいけば、贔屓の選手がマシンの準備をしたりメカニックと話しているところが見られたり、うまくいくとサインとかも貰えたんじゃなかったっけ。
貰ったことがないから分からないけれど、多分そういうこともしていたはず。
レーシングチームによってファンサービスにも違いがあったりして、そういうところを比較するのも面白いかもしれません。
当時の場合になりますが、チームを応援する旗や選手のポストカード等を無料配布してくれていました。
男性なら、レーシングクイーンが居たりするところも楽しいんじゃないでしょうか。
私からすると、「「いつも寒そうな格好で大変だなぁあのお姉ちゃん達」って感じでしたが。
あと、レースが終了した後に全ての表彰が終わった夕方なんかに、タイミングが良ければ、じゃんけん大会なんかもしていて、選手のサイン入りのレアグッズが貰えたりもします。贔屓の選手のレースが終わった後も、観戦を続けて最後まで残っているとそういういいことがあるかも。
私の場合、身内のレースのために観戦に行っていたから、チームの片づけなどもあったようだし、結局毎回最後まで残らざるを得なかったので知っているという感じなんですけども。
当時、選手のサイン入りのジャケットをゲットしたことがあります。
あれ、結構嬉しいんですよね。皆が「おおー」「いいなぁ」って目でこっちを見るのも子どもながらに嬉しかったなぁ。
サインが書かれているその選手についてはあまり知らなかったのですが、ジャケットはとてもあったかくて、その後のレース観戦に重宝しました。
どうでもいい与太話をすみません。
モトクロスって書いても多分、選手の身内とか興味のある人じゃないとちっともよく分からないだろうなぁと思って思わずたらたら書いていたら、思いのほか思い出すことが多くて止まらなくなってしまいました。
元々の知名度が高くないこともありますが、モトクロスを扱う作品自体が世の中にあまり多くないことも、更にこのスポーツの認知が広まらない要因の一つな気もします。
『仁-JIN-』の村上もとかさんも、かなり昔にモトクロス漫画『風を抜け』を書いています。
モトクロスに関してシビアにリアルに書いている漫画なので、今は絶版となっていたと思いますが興味のある方には何とかして読んでほしい作品だったりします。
バイク雑誌の『DIRT COOL』に特別付録として付いていた時期もあるので、中古とかで探せば見つかるんじゃないかなぁと思ったり。
数年前、植野樹里が主演でやっていた『ラストフレンズ』でも、モトクロスが題材のひとつとして扱われていましたが、正直、モトクロスが主題という訳ではなかったのできちんとした魅力は伝わらずに終わったと思います。
近年の小説だと、石田衣良の『約束』という短編集の中にモトクロスのライダーが出てくる話があります。