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未来、未定。

作者: ことか
掲載日:2026/02/06

※この作品で表現される『時間』は物理的時間以外に体感時間も含みます

これは、時のお話。


私が、使える時間はあと何時間だろうか。


きっと生まれた時から1人1人に与えられた時間は決まっている。生まれたあとの行動で決まったりなんかしない。徳を重ねた人も、人のためにと行動した人も、沢山の人に愛された人も、産声をあげたばかりの子どもも、生きていて欲しいと思われている人ほどあっけなく死んでゆく。逆に憎たらしくてたまらない人ほどしぶとく生き残っている。もし、使える時間が後天的に決まるならこの法則は逆であるはずだ。


寝たり、食べたり生活するには一定の時間を使わないといけない。幸運なことに私は生活に必要な時間以外を自由に消費できる。


乳児期。まず私は時間を親と過ごすために使うことにした。私が笑えば幸せそうな表情をしてくれる親にできるだけの時間を使った。


幼児期。私は親との時間を少し減らして『集団で遊ぶ』ことに対して時間を使った。同じくらいの時間を使ってきた人たちと沢山笑った。


児童期。私はもっと親との時間を減らし、『集団で学ぶ』ということに時間を使った。見えてなかったものが学ぶことで急に見えるようになった。何気なくあるものに意味があることを知った。


学童期。私はさらに親との時間を減らした。自分が興味のあることをやってみることに時間を使った。その道を極めるために時間を使ってきた大人から時間と、技術を分けていただいた。


青年期。私はまた親との時間を減らし、自分の好きなことに多くの時間を費やすようになった。それと同時に『学ぶこと』と向き合う時間も増やさなければいけなくなった。


ここで1人の人間が使える時間の平均的な折り返し時期を迎えた。


今まで進んできた道を振り返る。

私の使ってきた時間はどんなものだっただろうか。将来のなにかに繋がっただろうか。


前を向く。何も見えない。道すらない。今まで私はどうやって道を作ってきたんだろう。何を基準に時間を費やしてきたのだろうか。『これからどんな方向性で時間を使うのか』そう問われた途端、分からなくなってしまった。


現在進行形でやっていることは道になるのか?

前みたいに何にもならないのではないか?

不安が私の感覚を遮断する。何も感じ取れない。私のために周りの人が使ってくれた時間に見合う人生を私は生きれるのか。あと長くても半分しかないこの時間をどう使えばいいのだろう。


訪れるか分からない未来を身構えて保険をかけてやりたくないことをやるか、今すぐに死んでも後悔のないようにやりたいことをするか。私には決めきれない。


私はキラキラしている人を見るとすぐに憧れてしまう。

憧れるだけならまだしも、すぐに行動に移してしまう。少しでも憧れに近づきたくて『今の時間』を消費する人生を送ってきた。


私は本当に憧れを追いかけてもいいんだろうか。


向き合うべき目の前のことに向き合えていないだけじゃないのか?

この憧れは本物か?

私は自分を信じていいのだろうか。


私に残された時間はあと何秒?


これは、人生のお話。

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