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第4回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞

星座を見ようと言ったら正座させられた

作者: 黒銘菓

 8/22 PM7:00

 俺、有田京星(きょうせい)は高2の夏休みの思い出にと学校屋上の天体観測に機谷(はたや)琴乃を誘った。


 『キョーちゃん、見て見て!星座』

 星座好きの琴乃の事だからこんな事を言うだろうと思ってた。

 「キョーちゃん、そこに正座して。」

 睨まれて正座させられた。


 天体観測部にSOSの視線を送るが、拒否られた。

 屋上の地面、痛ぇ。

 二人の遣り取りを見ていた天体観測部の部員達は全員こう思った。

 『『『鈍い!気付いて!』』』と。


 8/20 PM6:00

『8/22の夜、学校で星見ね?』

 スマホにそんなメッセージが入っていた。

 『行く。楽しみにしてるね。』

 返信はあっと言う間だった。

 『じゃぁ8時に。待ってる。』

 「やった…」

 体が熱くなる、飛び跳ねたい、叫びたい、でも我慢!

 キョーちゃん、有田京星は幼稚園からの幼馴染。単純で前しか見えなくて突っ走って鈍感なヤツだけど、なんだけど……なんだけど!でも、困った人は放っておかないし、悪い嘘はつかないし、やるとなったらやるから、好きなの!

 でも鈍い!

 バレンタインに『チョコはこれ1個しか作ってない』って言って渡したら『有難う』って言って、ちゃんとお返しくれる。でも、それを何年も続けてるのに気付かない。

 親が居ない日を狙って家に遊びに誘って、ちょっと勇気出して『今日は親が帰ってこない』って言ったのに『戸締り気を付けろよ。』と言って帰る!

 毎日の様に一緒に帰って、付き合ってるって噂されてるのにノーリアクション!

 あぁもう!ちゃんとお返しするし心配してくれるし帰る時は車道側歩くし好き!

 そんなキョーちゃんが誘ってくれた事が嬉しくて仕方ない。


 だから、天体観測部の人が皆で集まって天体観測準備をしていた時、私の心は完全に曇り空になりました。



 天体観測部は頭を抱えた。

 夏休み前に有田京星からとあるお願い(・・・)をされた。有田は部員でもない(・・・・・・)が、皆快諾した。

 面白そうだろう?天体観測に誘って告白(・・)とか、ベタベタにベタ過ぎて逆に見たい。

 だから待ち合わせ一時間前にスタンバイして、帰るところで鉢合わせた。

 有田が相変わらず救援を求めているが、出来る事はもう無い。


 待ち合わせ一時間前に明らかに新品の服を着て、嬉しそうな顔をしてやって来て、俺達を見て露骨にガッカリした表情をした。

 有田が機谷(はたや)に気がある事は知っているが、逆もバレバレ。

 星空の下、痴話喧嘩をしている二人だけが互いの気持ちに気付いていない。


 『『『鈍い!(互いに)気付いて!』』』

 本作は第4回なろうラジオ大賞応募の為に作ってみました。

 1作品目は黒銘菓が自己評価で1番苦手としているラブコメから敢えて始めました。

 何かあれば忌憚無き意見をお願いします。大賞応募期間中に改訂をしても大丈夫そうなので、推敲大いにアリです。


 他の作品も、興味があれば是非。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 鈍感で鈍い焦れったい!大好物です。 キョーちゃんの鈍さ、好きだなぁ。 琴乃ちゃんの鈍さも可愛くて好きな気持ちの暴れ方が最高で。 楽しく読ませていただきましたっ。
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