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化心  作者: 榛原朔
二章 天災の国
160/432

144-雷閃と紫苑

天逆毎に殴り飛ばされた雷閃は、辿る軌道の通りさっきまでいた場所辺りまで落ちていく。

今回は最初と違って直撃ではなかったので、ただ飛ばされていた時よりも緩やかだ。


さらには、予期していたことなので、雷による飛行での軌道修正もできていた。

血を吹き出しながらも、どうにか部下の邪魔をしない場所を狙って落ちていった。




~~~~~~~~~~




「あ痛ぁ……」


息も絶え絶えの雷閃は、一旦落ち着くために誰も戦っていない場所に降りていった。


こんな時間に起きている人がいたのか、1軒だけ明かりがついている建物があったので、体の様子を見るのにも適している場所だ。


とはいえ、瀕死なので目立つのもよくない。

彼は建物から少し離れた場所に座り込むと、懐から御札を取り出す。そして淡く光ったそれを地面に叩きつけると……


"貴人招来"


盛り上がって2つに裂けた地面から現れたのは、白い衣に茶色い羽織を着ている黒髪の青年だ。

彼は暗がりでも目を引くような、異常なまでに端正な顔立ちをしており、全身から気品が溢れている。


しかしそんな凛々しい印象とは違い、まるで戦闘中の雷閃のように微光を放ちながら、人懐っこく笑いかけた。


「やぁやぁ。久方ぶりの登場だよー」

「やぁやぁ。久方ぶりの瀕死だよ……」

「おっとっと……」


だが雷閃が弱々しく返事をしたことで、一瞬でスンッと真面目な表情に変わって彼を支えようと近づいていく。


「ひどいもんだなぁ。腹に穴空いてるよ」

「2回も殴られたからねぇ……いくら神秘が丈夫でも、流石に耐えきれなかったみたいだよ」

「ん〜……? 腹って、殴られて穴空くもんかなぁ……?」


そして雷閃の服を軽くはだけて、けがの様子を確認する。

まず目で見て、何を思ったか直接触りだした。

暗くてよく見えなかったからではあるが、雷閃は顔を歪めてうめき出す。


雷で血が固まっているのがわかると、そこまで緊急ではないと判断したのか急に笑顔になり、辺りに微光が満ちる。


「うんうん。思ったより平気そうじゃないか」

「まぁね。僕はそれなりに丈夫ではあるから。

けど、それはそれとして治してほしいかな……」

「了解了解」


少し気を抜いて和んでいた貴人だったが、雷閃に促されることでまた少し表情を引き締める。

そして、少し離れて顔の前で印を結ぶと、彼の周りに数枚の形代が飛び始めた。


最初は10枚程度だった形代は、段々と数が増えていき、みるみる間に隙間が埋められ綺麗な円柱状になっていく。

しかも、完全に貴人の姿が隠れると、それらは貴人と同じような微光を放ち始める。


"天一天上"


その後もしばらく貴人の周囲を回転していた形代だったが、完璧な円柱になり、微光を放ち始めると流れを変える。

雷閃に近い部分から、形を崩さないよう順番に彼の周囲へと。


「さぁさぁ、神はここにいるよー。

祟りは皆無。厄を落とし、忌むべき傷はさよならだ」


形代が雷閃を包むと、当然周囲に円柱のなくなった貴人が姿を見せる。両手を広げて楽しげに笑い、呪文のように言葉を紡いでいく。


すると形代はひときわ輝きを強め、そしてすぐに霧散した。

中にいた雷閃は、腹部の穴がすっかりなくなり全快だ。


「う〜ん……!! 治ったぁ〜!!」

「はっはっは。うんうん、よかったよかった」


思いっきり体を伸ばして回復を喜ぶ雷閃に、貴人も近づきながら嬉しそうに笑いかける。

しかし、座り込んでいた雷閃に手を貸し立ち上がらせると、少し表情を曇らせた。


そして、すぐさま唯一明かりのついている建物に訝しげな視線を向けると、雷閃に注意を促す。

迷いがないので、どうやらずっと気になってはいたようだ。


「しかし雷閃。あの建物、なんか騒がしいよ?」

「う〜ん? あれぇ、本当だ。

余裕なくて気が付かなかったよ」


雷閃が意識を向けてみると、耳を澄ますまでもなく言い争うような声が聞こえてくる。

影と影で住民の避難は終わっていたはずだが、少なくとも5人以上はいそうな雰囲気だ。


深夜に唯一起きていたこと自体がおかしいが、この騒ぎでも中に留まっているのもおかしい。

そもそも、住民は全員影と影で運ばれたはずだった。


「影綱に限ってヘマはしていないだろうけど、念の為様子を見に行った方がいいんじゃないかなぁ? なんかいるし」

「おっけぃ、行ってみよう。教えてくれてありがとぅ」

「はっはっは。友人なんだから当たり前さぁ」


貴人の提案をにこやかに受け入れると、雷閃は喜々として明かりのついている建物へと向かう。


この暗がりでも、流石に明かりがついている建物は1つだけなので迷うことはないだろう。

だが念の為、貴人が手を引いてその建物に連れていった。




~~~~~~~~~~




雷閃が座り込んでいた場所からでも声は聞こえていたので、近づいていくとますます声ははっきりと辺りに響いている。


どうやら少年と男達が言い争っているらしい。

1人だけ女性もいるようだが、彼女の声は平静そのものだ。


「どいてよ!!」

「駄目だ!! 俺達の任務は、こいつをここから動かさねぇことだかなぁ!! 一歩でも外に出れると思うなよ!!」

「うーん……そろそろ鬱陶しいし、殺してもいいかな?」

「やめてくれ!! あんたが何者かは知らねぇけど、人が鬼人を殺しちゃあいけねぇんだ!! 鬼人が人を殺すのも……!!」

「ふぅむ、困ったもんだ」


彼らがその建物――クロウが律と再会した白兎亭へやってくると、そこにいたのは多くの名前付きの妖鬼族だった。


星熊童子、虎熊童子、金熊童子、熊童子などの大柄で鱗のようなものより毛が多い奴らに、邪鬼、目一鬼、霊鬼などの毛よりも鱗のようなものが多い者まで様々。


前者4名は3メートル近い身長で横幅も広く、広々とした空間を圧迫している。後者3名らは2メートルいくかいかないかといったところで、比較的スマートだった。


ただし鱗は後者が多いため、頑張ればただの熊に見える者達とは違って明らかに異形だ。


そんな彼らは、全身真っ白い少年因幡と、黒髪に白い和服に羽衣を纏った女性を数人がかりで囲っている。

話を聞く限り妖鬼族たちは、因幡と女性をここから出したくないらしいが……


何故かここには鳴神紫苑もいた。

彼は他の同族とは違って、妖鬼族を殺すと言い出した女性を狼狽しながら止めている。


「こんばんはぁ。鳴ちゃん、何してんの?」


雷閃は女性を不思議そうに見つめていたが、因幡を見て少しは状況を察したらしい。

貴人と話していた時とは打って変わって、どこか作り物めいた笑顔を紫苑に向ける。


「閃ちゃん……!! これは……」

「人が鬼人を殺しちゃ駄目、ね……」

「なんだよ!! せっかく演劇とかで親しみを与えてんのに、また確執を生むつもりかよ!! 俺達だってッ……!!」


ようやく雷閃に気がついた紫苑が口ごもると、雷閃は冷たさを増しながら意味深につぶやく。

それを聞いた紫苑は、必死な形相になりながら噛みついた。


だが、今の雷閃は普段とはまるで違う雰囲気だ。

ほのぼのした喋り方も消えて、淡々と事実を告げる。


「悪いけど紫苑。鬼人も人も、もうたくさん死んでる。

手遅れなんだよ。僕も死にかけたしね……」

「うるせぇよ……!! 俺は、爺ちゃんとの約束を……!!

お前とも一緒に生きられる世界を……!!」


雷閃に現実を突きつけられても、紫苑の主張は変わらない。

彼にしては珍しく、どこか暗さの見える、強迫観念に囚われたような表情で言葉を絞り出した。


「君はいい出会いをしたのだろうね。そのお爺さんと会ってた頃、僕は僕で鬼人と戦っていた訳だけど……

ひとまず、敵対した鬼は殺すよ。それが僕の生き方だ」


辛そうな紫苑を放置して、雷閃は一歩奥へ踏み出した。

彼も因幡と女性のそばにいるが、彼は力を制御できているため限りなく人に近い鬼人だ。


熊童子たちのような巨体ではないため、邪魔さえしなければ問題はないし間違えて斬ることもない。

雷閃は刀を抜くと、どよめく鬼達に向かってその刃を向ける。


"雷切"


空すら焼き焦がす布都御魂剣と違って、ただ刀に雷が纏わりついただけといった雷切。

しかしその威力は、鬼人ですらまともに受けたただでは済まない程だ。


名前付き達は、死を覚悟したように引きつった表情で武器を構える。


一度戦闘が始まってしまえば、もう任務は続けられない。

ここで雷閃に斬られても、女性と因幡を自由に動かしてしまっても、どちらにせよ恐ろしい目に合うことは確定だ。


だが、そんな彼らを守るように、雷閃の前に立ち塞がった者がいた……


"天鼓"


細めの金棒に雷を纏わせ、雷閃の放つ雷切を迎え撃った紫苑だ。彼は苦悩に顔を歪めながらも、まっすぐ雷閃の目を見返している。


「ぐわぁ……!!」


その激突の余波を受けて、妖鬼族は体を反らせる。

女性と因幡は平気そうだが、店内も雷でどんどん荒れていく。


「うん、まぁ君はそうするよね」

「俺は……俺は妖鬼族だ。

人を殺しもしねぇけど、守るならッ……!!」

「悲しいね。一族に縛られる死鬼っていうのは」


両者はしばらく拮抗していたが、改めて紫苑の答えを聞いた雷閃が刀を思いっきり振り切る。

どうにか踏みとどまろうとするも、抵抗虚しく紫苑は数メートル後退した。


そしてその隙に……


「貴人、お願い!!」

「まっかせなさーい」


"天一神遊行"


雷閃が貴人に頼むと、またしても周囲に形代が飛ぶ。

ただ、今回は貴人の周囲ではなく白兎亭全体にだ。


雷閃や紫苑、女性、因幡、星熊童子、金熊童子などこの場のほぼ全員を巻き込んで、形代は円を描いている。


やはり微光を発しており、数はうなぎのぼり。

じきに彼らは、動くことすら億劫な程の形代に囲まれた。


「さぁさぁ、神はここにいるよー。

我が方に(ふたがり)。方忌みがもたらすは厄災よ。

具体的にはぁ……火よ水よ、その他諸々よ彼らを穿て、だね」


そして、やはり両手を広げて楽しげに笑い、呪文のように言葉を紡いでいった。


最後に貴人が笑って首を傾げると、形代は輝きを強め、今回は位置を見失った鬼人達に、水、火、土、金、木などで攻撃を加えていく。


「ぎゃあ……!!」


爆炎の玉、空気を奪う炎の道、蛇のような流水、破裂する水球、息もつかせぬ土砂、押し潰す岩石、体が刻まれる金属片、芽を生やす種や突き刺さる木片。


致命傷にはならないが、着実に傷を増やしていく様々な攻撃が妖鬼族を襲う。


「クソッ!!」


"天鼓"


"雷切"


仲間を守ろうと紫苑が一歩踏み出すと、雷閃がそれに応じて彼の行く手を阻む。

嵐のような天一神遊行の中で、またしてもぶつかりあった雷が室内を破壊する。


「退けよッ!! 俺はただッ……!!」

「この国を守るのが僕の役目だ。彼らのしていることが、この戦いの行く末を左右するのなら……」

「くっ……」


紫苑は荒ぶって、金棒を無茶苦茶な軌道で振り回す。

やけくそのような攻撃だったが、それでも床が砕け、金棒から放出される雷が天井や壁、空気を焼き焦がした。


ここまでくると、もはや暴走状態といえる。

だが雷閃は、それでも余裕で見切り、彼の腹部に雷切を当てる。


天一神遊行の中なので、完璧に体を捉えたわけではない。

しかし、紫苑が少し冷静になるには十分すぎるダメージだった。


「悪いな閃ちゃん。俺は別に、妖鬼族の恨みに囚われちゃいねぇが……幕府の象徴に鬼人は殺させちゃいけねぇんだ!!」


彼は唇を噛みしめると、雷閃と戦う決意を固めた。

雷閃を殺すためでも、人間を殺すためでもない。

もはや仲間を助ける余裕すら失って、ただ両種族の未来のために。


「ようやくか……でも、いいよ。死鬼の1人を止められるなら、それで十分だ。愛宕幕府……将軍。嵯峨雷閃、参る」

「死鬼が一人。金鬼、鳴神紫苑!!」


雷閃は刀を構え、紫苑は金棒を肩に背負う。

……睨み合う2人の動きが止まった。


まだ天一神遊行は続いており、名前付きは踊らされている。

だが、2人はその身に纏う雷で嵐を防いでいた。

彼らの時間だけが止まり、静寂に満ちており……


「感謝するよ、嵯峨雷閃。これで、ようやく我も動き出せる。人をだーれも傷つけずに、ね」


そして、声をかけられたことで破られた。


「ッ……!!」

「んなッ!!」


いきなり2人の間に現れたのは、先程まで妖鬼族に囲まれていた黒髪の女性。隣には疲れ顔の因幡もいる。


そしてどういうわけか、彼女の周囲は光り輝き、天一神遊行がすべて防がれていた。

2人はこのすべての現象に驚愕し、思わず声をかける。


「な、なんですか、あなた……!?」

「どうして黙ってされるがままになってたんだ……!?」


雷閃はいきなり間に現れたこと、光を纏っていることなどから思わぬ強者だと存在を問い、紫苑はこれ程の力があったのに星熊童子などに足止めされていたことを問う。


どちらも女性を知らない彼らには信じられないことで、さっきまでの闘志がかき消される程だった。

しかし、女性はそのどちらも答えない。


驚いて天一神遊行をいくらか食らってしまった2人とは違い、片目まで瞑って余裕の笑みを浮かべている。


「今はまだ人の時間だ……我は出ない。

援軍は呼ぶから、まぁどうにか抑えてくれ給えよ。

死鬼との決着、八妖の刻の討伐、妖鬼族の鎮圧。ふふ……」


"天岩戸-開幕"


そして、神々しく微笑みながら一方的に言い残すと、光り輝きその場からかき消えてしまった。


彼らの目に映ったのは、光の門を開くかのような光景と、どこかへ伸びる光の道。

我に返って見回してみても、女性はおろか因幡すらいない。


「こ、これは……?」

「あー!! あの女逃げやがった!!」


彼らが戸惑ったように顔を見合わせていると、ようやく収まった天一神遊行から解放された名前付き達もまた、光の道を呆然と眺めていた。


しかし、彼らは雷閃達よりも切羽詰まっていたため、すぐに我に返ってこの後の挽回方法を考え、行動を始める。


「クッソ……!! これじゃああの方に……

あぁ、チクショウが!! ならせめて侍討伐だ!!

首でも献上して許してもらうぞ!!」

「おう!!」

「え、ちょ……!?」


取り残された2人が貴人を見ると、彼はボロボロになったテーブルで疲れたように深い息を吐いていた。

まだ倒れてはいないので、おそらく余力はある。


しかし、女性が逃げたことでもう撹乱は必要ないと判断したようだった。


「貴人ー……妖鬼族逃げちゃったじゃーん……」

「あ、そういや彼らが被害を出す前に殺すんだったっけ?

ごめんごめん、忘れてた」

「いや殺させねぇっつってんだろ!!」


店から出ていく彼らが言っていたのは、あの方とやらに許されるために侍を殺して回ること。

とうてい雷閃が放っておける内容ではなかった。


しかし、それでも紫苑は雷閃を止めようとしている。

お互いの陣営に被害が出るとしても、少なくとも将軍にだけは殺させないという強い意志。


すると雷閃は、かなり普段通りに近いほのぼのした口調で、向き合っている紫苑を怒鳴りつけ始めた。


「あぁもう!! じゃあやっぱり君を半殺しにしてからあいつら追うよ!! 僕はここを守る義務があるんだからさぁ!!」

「あっはっは!! 随分と力が抜けたなぁ閃ちゃん!!

相手が俺で、他の鬼人がいなくなりゃあそうなるわな!!

お前は優しいからよぉ!!」

「うっさいよ! ほんと、急いでんだから!」


女性で出鼻をくじかれ、妖鬼族の逃亡に毒気を抜かれ、紫苑や貴人など、この場はほぼ身内だけになったことで、雷閃からはかなり冷徹さが消えていた。


紫苑も笑い始め、もうさっきまでの殺伐とした雰囲気は欠片も残っていない。

しかし、それでも雷閃には責任があり、紫苑には望む未来がある。


もはや殺し合いではなく、大怪我までありというだけの力比べのような戦いだが、彼らは改めて武器を構えた。

だが……


「えっとさ。あたしは妖鬼族倒してきていいかい?」


またしても邪魔が入った。

今度は2階から顔をのぞかせるつっちーだ。

どうやらずっと2階で見守っていたらしく、居心地が悪そうに雷閃を見ている。


「土蜘蛛……殺すじゃなくて、倒すなんだね?」

「まぁ……黙って見てたのも、紫苑が殺すなって言うからだしね。暴走始めたなら、止めるだけはしとかないと」


彼女の言葉に、雷閃は少し考え込む。

するとつっちーもとい土蜘蛛は、彼を安心させるように言葉を続けた。


「別に問題ないだろ? あたしは鬼人じゃない。

そして、魔獣でもなく神獣だ」

「……ああ、もちろんさ。君は好きに動くといいよ。

できれば、人を優先してしいところだけど」

「そこは保証しかねるねぇ……

けど、紫苑の代わりだ。妖鬼族はちゃんと止めるさ」


土蜘蛛はなぜか雷閃の許可を得ると、妖鬼族を追って白兎亭を出ていった。

あとに残されたのは、ことごとく戦いを邪魔されてしまった雷閃と紫苑だ。


貴人はうっかり妖鬼族を解放してしまったので、雷閃がほのぼのした雰囲気に戻った時点で消えている。

質より量を優先したとはいえ、あれだけやって倒せていなかったのだから、彼が1人で行く意味も薄いだろう。


雷閃も消えたことには気づいていたが、黙って彼を見送っていた。


「……」

「……」


彼らは、他に誰もいなくなった店内でしばらくぼんやりしていたが、やがてどちらの主張を通すかの決闘を開始した。

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