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化心  作者: 榛原朔
二章 天災の国
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138-欺く神、隠神刑部・後編

テーブルの上には夕食のあまりやお菓子類、いつもなら隠神刑部が座っているであろう席の上には、どこかで見たような一枚の御札。時計の針は、静かに時を刻んでいる……


俺達が隠神刑部の館に入って何時間も経ったが、隠神刑部は一向に戻ってくる気配がない。

案内役の狸が食事などを持ってくる度に聞いてみても、何度聞いてもまだ戻っていない、ここにいてくれの一点張り。


もうとっくに0時は過ぎていて暇でしかなかった。

しかし、それでも敵対なんかしたくないし、たしかに時間はあるので仕方なく待ち続ける。


守護神獣たちと親交を深められたのはよかったけど……

一日中話せば、もちろん話すことなんてほとんどなくなる。


それは獅童とも同じで話が尽きると、彼は暇してぼんやりするだけになってしまっていた。


話してる時から大人しくしているのは苦痛そうだったので、死んだようにぼんやりしてるのも仕方ないだろう。


……暇だ。

あまりにやることがないため、俺は隠神刑部の席の上辺りに貼ってある御札を見つめる。


見覚えはある気がするけど、俺が美桜にもらった5枚の御札とはどこか違う。もしかしたら、燃えなかったり濡れなかったりするのかもしれないけど……


少なくとも、五行の札ではなさそうだ。

よく覚えていないけど、結界を張っていたものも木の相の札とかだった気がするし……あれだけ異質っぽい。

……はぁ、俺は何をしているんだろう?


今日の昼くらいまでなら、まだ有意義と言えなくもなかったんだけどな……

無意味に御札を眺めるのに飽きた俺は、今日この屋敷で話したことを軽く思い出す。


まず、角ちゃんは人間だから殺すのではなく、人・獣関係なく森をひどく傷つける者だけ殺すようだけど、幕府に襲われてなかったのか? とか聞いてみた。


特に人間に恨みはなさそうだったけど、一方的に攻撃されてるってイメージの方がなかったから聞いてみたのだが……

彼女の答えは「たしかに最近、私を殺そうとしてくる人間が増えたわね」だ。


どうやら、元から獣より人間の方が敵対することが多かったので、気にすることもなかったらしい。

命狙われてたはずなのに、人間と違って軽すぎる……


そして、獅童にも占いの話をしてみた。

晴雲が言うには、占いの時点ではここ羅刹にいたはずだったが、獅童は狸の里は知らない。


正直、占いが間違ってたのかとわくわくして聞いた。

しかし、答えは「こんなところに入ったら迷うじゃろうが!!」とのことだ。


たしかに結界があったみたいだから、迷うだろうけど……

うーん、残念。やっぱり羅刹にはちゃんといたらしいので、晴雲の占いは外れてない。


……今思い返してみても、ずっとこの場所にいなきゃいけなくても、案外ちゃんと有意義だった。

ただ、もし明日もとなると……


流石にもう少ししたら寝させてもらうけど、やっぱり信用ならない神が来る時に寝ていたくないからな……

できれば起きていたいし、そしたら暇だ。

どうしよう……?


「ふぁ……」

「やぁ、クロウくん?」

「っ……!!」


俺が、明日も辛いかもな……と寝ている吾輩や射楯大神を見てあくびをしていると、唐突に声がかけられる。

ウトウトしていたこともあって、飛び上がってしまって恥ずかしい……


しかも、この声は……


「おどろいた? ポクだよ、因幡だよー」


驚いて後ろを振り返ると、そこには人型の守護神獣――真っ白い少年の姿をとる白兎大明神がいた。

通称因幡……何故ここに!?


愛宕で別れてから……およそ2日。

ここにいるとわかるはずもないし、そもそも兎の神獣が追いつけるものなのかすら怪しい。というか、深夜だぞ!?


「因幡さん……!? 何故ここに……?」

「ふふふふー、キミたちと1つのえんをむすびに」


ドールも同じように驚いたらしく、器用なことに、無表情でありながら少し戸惑ったような声色で問いかける。

すると彼は純粋そうな笑顔を彼女に向けた。

1つの……縁……?


「我とこの子らの縁は結ばないのですね」

「キミはにんげんと仲いーじゃん?

むすぶとしたら、かなり策にハマってた夜刀神、ハマってる宇迦之御魂神、天迦久神、敵対しそうな隠神刑部くらい」

「そうですか? 今回は獅童が溶かしましたが、本来‥」


俺達が戸惑っていると、彼は当たり前のような顔をして真神と話し始める。ぼんやりしてて気にしてなかったが、どうやら彼女は起きていたらしい。


他にも起きている人はいるか……?

話し始めた2人以外に、この状況を聞けないかと見回してみる。


吾輩と射楯大神はさっき寝ているのを見てる……

谷爺は……寝てる。


角ちゃんは……ロロと一緒になって、何か食べてるな。

他が寝ててロロが起きてるのは珍しいけど、誰がいても食べ物以上に興味は惹かれないらしい。


あとついでにライアンと獅童も、よく見たら寝てる。

まぁこの2人に聞くことはないから別にいいけど。


因幡がいきなり現れたことについて話せるのは、真神以外で唯一起きてる角ちゃんだけのようだった。

俺は寝てるみんなの邪魔にならないように、ゆっくりと腰を上げる。


わざわざ守護神獣探しの最後に結びに来た縁とか、どうやってここまて来たのかとか、気になることは盛り沢山だ。


「それで、結びに来た縁とは彼女ですか?」


しかし、ちょうど俺が角ちゃんのところに行こうとした時に、2人は俺達に関係しそうな話を始めた。

俺はほとんど浮かせていた腰を下ろし、改めて2人の方に意識と体を向ける。


本題に入るのなら、別に角ちゃんに聞く必要はない……


「もちろんそーだよ。ほら、出てきて」


真神に促された因幡は、屋敷の外へと視線を向けて手招きをする。

急に現れた気がしていたが、どうやら俺がボーッとしていただけで、ちゃんと玄関から入ってきていたらしい。


今も因幡に呼ばれた誰かが、この隠神刑部の屋敷に足を踏み入れていた……


「ええ。こんばんは」


俺達の目の前に姿を表したのは、守護神獣たちと同じように白一色の服を着ているが、黒髪の女性だった。

守護神獣たちの……マネ? それとも、仕えるような人?


よくわからないが、真神と同じく羽衣を身に纏っていたりと神々しく、不思議な雰囲気もありおそらく神秘だ。

しかし、律と同じように魔人でも聖人でもない。


いや、律は結局魔人だったけど……

ともかく、彼のように見ただけではどちらかわからなかった。


それに、どこかで見たことがあるような……?

誰か知り合いに似ているような気もするし……

どこまでも不思議な人だ。


俺は、不思議なオーラ、守護神獣たちの人型と同じような服装、どこかであったことがある気がする、誰かに似ているような気がするなどなど、因幡以上の疑問をもたらした彼女を、思わず凝視する。


唯一同じように混乱しているであろうドールも、俺と同じく返事を返せずに無言だ。


「ええと……とある女の子が言うには、挨拶は大事らしいぞ?

せめて、我に反応を示してほしい。我から見ても、それは少しばかり……そう、失礼というやつだと思う。店で学んだ」


すると女性は、頬を掻きながら困ったようにつぶやいた。

挨拶は大事って、どこかで聞いたな……?

あと、店で学んだって……この人も浮世離れした感じの人か。


まぁたしかに挨拶は大事で、エリスや暴禍の獣(ベヒモス)のように殺意を向けても来ていないから……

あ、挨拶は大事ってエリスが言ってたやつか。


知り合い……? でもあいつは男だし、うーん……?

わからないけど、とりあえず因幡が結んだ縁だ。

挨拶は返しておこう。


「こんばんは」

「うむ、よろしい」

「……」


俺達が挨拶を返すと、彼女は満足そうにうなずくがそれ以上は何も言わない。いや、説明とかは……?

たまらず因幡を見てみるが、彼はもう縁は結び終わったとばかりに角ちゃんとなにか食べている。


角ちゃんも面識があるのか……?

あと、ロロは俺達と同じ立場なのに……少しはこっちも気にしてくれよ……


女性はどうやら俺達に会いに来ているので、俺達があっちに逃げるのは失礼だ。

俺は角ちゃん達のところに行きたい欲を抑え込み、どうにかもう一度女性に向き直る。


そして、軽く深呼吸してから……


「……どちら様? それから……なんの御用ですか?」

「うん、そうだね……言付け、かな?

百鬼夜行は愛宕の街を訪れた。隠神刑部と話す者以外は、早く愛宕に戻るといいよ。多分手が足りていないから」


用件を聞くと、彼女は世間話でもするかのように軽い調子でそう言った。


百鬼夜行――妖怪と呼ばれる魔獣と、人が異形になった、人の神獣とでも言うべき存在……鬼人の連合軍……

2週間後に首都愛宕を訪れるとされたもの……!!


「ッ……!? もう!? まだ占いの日じゃ……!!」

「そうだろうね。我は知らなかったが、どうやら守護神獣たちの多くが協力することを知って、早まったようだ。

射楯大神が国にいることや、夜刀神が付いたのなんかは衝撃だったろうね」

「じゃあ今すぐ‥」

「まぁ落ち着き給えよ。百鬼夜行が来たのは、もう30分は前だ。我も足止めを食らっていたからね。今更だ」

「だけどっ……!!」


愛宕にいる戦力は、雷閃、影綱、海音、美桜、律あたりだ。

時平が戦力に数えられるのかは知らないし……紫苑とつっちーの立ち位置もわからない。


ただ、2人がいたとしても数的には不利……

急がないと八咫が滅ぶぞ……!?


「……まず、あなたは何者なのですか? 用件の前に、クロウさんが聞いていました。無視ですか?」


俺が焦っていると、同じく女性と対面しているドールが冷静に問いかけた。

その表情は相変わらず表情が薄かったが、ほんの少しだけ焦りを感じる……俺も、焦ってばかりはいられないな。


……たしかに俺は誰か聞いて、そして無視された。

因幡がここに来れた理由かもしれない以上、この人が鍵だ。


しかし、女性は名乗るつもりはないらしい。

因幡が縁を結んだという割には、どこか俯瞰して見ているような、ゲームの盤上を見ているような感覚を受ける。


土地神である守護神獣たちよりも、遥かに超常の存在らしく、畏れ多い感覚……


「我は我さ。ただの、白助が結んだ縁だ。

今大事なのは、落ち着いて選択することだよ」

「ならせめて、あなたに力があるのならこの戦いに‥」

「結論を急いではいけないよ。キミたちが選ぶのは、誰が残って誰が戻るか。ほら、古狸のご帰還だ」


名乗らない彼女に痺れを切らして、俺は協力だけでも取り付けようと詰め寄る。

だが、彼女は気がついたら俺の後ろに移動しており、視線を入り口に誘導した。


すると、そこにいたのは……


「へっへ……これまたごっつ珍しい方がおりはりますなぁ。

わいをどうにかするつもりでっか?」


真っ黒い和服――愛宕の神社で神主さんに見せてもらった僧服のようなものを着ている、いかにも怪しげな狸だった。

彼は手でサイコロのようなものを弄びながら、不気味にニタニタ笑って俺達に近づいてくる。


すると俺の後ろにいたはずの女性が、さっき自分で移動したはずなのに俺を庇うように前に現れた。

守護神獣に……多分敬われてて、対等以上に接することができる人間……?


「さてさて……それはあなたの態度次第だろうね」

「へっへっへ」

「ふ……とりあえずキミは動くな。今はこの子達だ」


女性は隠神刑部に釘を刺すと、俺達に視線を向けた。

やっぱり、信用ならない神という認識はあるようだ。

ちゃんと釘も指す辺り、よく見知っている……?


「あんたの協力は‥」

「我はまだ出るべきじゃない。

まだ、人間の時間だ。神の時間はその後さ」


神の時間って……つまり……何だ? この人は神なのか!?

でも守護神獣はどうなる……? 対等……? 人なのに……!?

人、だよな……?

少なくとも、守護神獣たちのことは神獣だとわかるし……


俺が混乱していると、女性はテーブルに座る角ちゃん、因幡、ロロに近づいていく。


「やぁ角ちゃん。キミは敵……にはならなくとも、味方にもならないのだろう?」

「むぐぐ……ええ、そうよ。私は人間が嫌い。クロウ達個人は好きだけど、八咫のためだけにはもう動かないわ」

「ふむ……では他。起きなさい」


角ちゃんが人間を助けるつもりはないと断言すると、女性は寝ている面々に視線を向けて、指を鳴らした。

するとどんな力を込めているのか、指を弾いた瞬間にとてつもない光が放出される。ま、眩しい……!!


光は一瞬で俺達の網膜に焼き付き、すぐに消えたのに凄まじい衝撃を与える。

すると……


「うぃ〜……なんじゃあ?」

「おや、あなたは……」

「やっほ〜おひさ〜。ミー並にレアな人に会えてラッキーだぁ。何か食べるかい? ミーはご飯じゃないけどねぇ」

「眩しいな〜……何だよ今のは〜……」

「うげっ……!! き、貴様は……」


寝ていた獅童、谷爺、射楯大神、ライアン、吾輩が一斉に目を覚ました。


獅童は眠る前に酒を飲んでいたらしく、半分酔っ払ったような感じで、谷爺は落ち着いて。

射楯大神は寝起きから騒がしく、ライアンは不思議そうに。

そして、吾輩は……怯えている?


「はい、おはよう。早速だけど、話し合いの時間だ」


みんなを起こした女性は、怯えているような夜刀神に顔を向けながら彼らに挨拶をする。

起きたばかりの面々は、谷爺以外は戸惑ったような表情で彼女と、そして隠神刑部を見つめていた。


「話し合い……何か起こったのかの」

「ええ。百鬼夜行が愛宕に来たんだよ。だから、あいつと話す人、先に愛宕に戻る人を決めなさい」


谷爺が何か察したように問いかけると、女性は何故かこの場を仕切ってこの後の行動を決めることを命令した。


やはり谷爺も女性を知っているようだけど……

彼も紹介などはしてくれない。


仕方ないから、大人しく決めるか……

少なくとも味方ではあるようだし。


どちらかというと中立である角ちゃんと、戦闘には参加しない因幡を残して全員が女性の近くに集まって座る。

まず、隠神刑部と百鬼夜行のどちらを優先するかだが……


「ほとんどが帰還組ということでいいですか?」

「そうだな〜」

「では守護神獣の皆様は、全員が帰還組ですかね」

「了解じゃ」

「うむ」


この場にいる中で、帰還組にいたとしても最終的には愛宕に向かうのが、俺、ライアン、ドール、獅童の人間組プラス、守護神獣ではない神獣のロロの5人。


そして大口真神、夜刀神、多邇具久命、射楯大神の守護神獣たち4人だ。


守護神獣たちはもともと八咫を守る神獣として崇められていたし、実力も人間よりは多少高いと思われる。

獅童はわからないが、少なくともライアンは、油断していたとしてもたしかに夜刀神にやられていた。


そのため、ドールは百鬼夜行を優先するという確認を取ると、すぐに守護神獣を全員帰還組にすることを提案した。

彼らも異論はないようで、すぐに頷く。


俺も異論はないけど、あとは獅童も雷閃四天王なんだから帰還組に入るべきだと思うな……

すると、まるで俺の思考を読んだかのようにタイミングよく獅童が大声を上げる。


「百鬼夜行っつうこたぁ暴れられるんじゃろ?

じゃったら(オレ)も街に戻るわい!!」

「当然でしょう? 幕府を育てた責任があるのですから」

「ぶわっはっは!! ええのぉ!! ええのぉ!!」

「はぁ……少しは静かに座ってなさい」


早くも暴れかける獅童を冷静に抑えながら、真神が彼の主張に同意する。真隣でもなかったのに……もはや匠の技だ。

これで、残りは俺達余所者組がどれだけ残るかだけど……


「残りは俺、ライアン、ドール、ロロだけど……全員残る必要はないよな? 狸の一族と戦う可能性はあるかもしれないけど、夜刀達と同格なのは隠神刑部くらいだろうし」

「それに、私もいるわよー」

「えっと、一応ポクも……?」


ここで、ずっとテーブルで食べていた角ちゃん、因幡もこの場に残るメンバーとして声を上げてくる。

目を向けると、彼女は俺達に輝くような笑顔を向けた。


角ちゃんも、人間は嫌いでもここでは俺達だけなので協力者と見てもいいようだ。

因幡は戦闘できないらしいけど、いるだけでありがたい。

となると、残るのは1人でも問題なさそうなレベルだな……


戦闘能力的に、一番弱いのは俺だと思うけど……


「やっぱ残るとしたら俺かな?」

「そうだな〜。俺は交渉とかは門外漢だしな〜」


俺も別に交渉を得意としている訳ではないんだけどな……

守護神獣との話し合いは全部俺だったが、どちらかというとドール……冷徹の仮面(ドール)の方が得意だろう。


もし角ちゃんが手伝ってくれるとしても、あんまり頼りにならなそうだし……

6人が愛宕に向かえば、最低でも11人いる。

ドールが残る余裕はあるか……


「悪いんだけど、ドールも残れるか?」

「そうですね。ドール……冷徹も守護神獣との話し合いには慣れていませんが、お互いに補い合えるかもしれません」

「あ、もちろんオイラもクローといるからー」

「わかった。じゃあ残るのは俺達3人だな」


話がまとまると、帰還組がほぼ同時に立ち上がる。

真神は優雅に、谷爺は億劫そうに、射楯大神は飛ぶように、獅童は目を爛々と輝かせながら、ライアンはのんびりと。


そして何故か、百鬼夜行には関与しないと宣言していた女性までも立ち上がっていた。

不思議に思ってテーブルを見るが、因幡は動いていない。

女性だけ立ち上がる意味って……?


「決まったね。じゃあ帰還する者は外に出なさい。

我が直々に送ってあげよう」


どうやら彼女が愛宕まで送ってくれるらしい。

彼女は自信に満ちた感じで口角を上げると、先頭に立ってさっさと屋敷を出ていった。


やっぱり因幡をここに連れてきたのも彼女の力なんだな……

俺は少し安心しながら、同じく出ていく帰還組を見送る。


まぁ角ちゃん以上に速いとは思えないけど……

彼女の移動方法は被害も出るようだったので、被害0で素早い移動ができるならその方がいい。


みんなを送り届けた彼女が、隠神刑部との話が終わるまでに戻ってこれてたらいいな……

俺は淡い希望を抱きながら、信用ならない神と話し合うべく向き合った。

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