プロットとは何ぞや。
人工の美学と称される、推理小説。
このジャンルを成立させるためには、偶然があってはならない。
偶然をなくすために執筆中に必要なもの。
それこそ、今回お話させていただく「プロット」の存在意義だろう。
と。
偉そうにオープニングをかざってみたものの、私はたいしてプロットを書いたことがない、否、今のところまともなプロットを書けない派閥の人間である。要するに、プロット必要・不要論争のどちらに属するか以前の問題を抱える素人だ。
だが、推理小説に憧れ、推理小説を書きたいと願う者としてプロットを構成し完璧な美しい謎を物語として記すことを諦めることはできない。
お?
良い感じにかっこよく始められました、珍しく。
テンション上がりました。今日もしっかり単純人間です。
さてさて。さっそくネットや本で入手した情報から私なりに良い感じにまとめていきます。
創作の末に生まれる作品が何一つ同じものがないように作品の作り方は十人十色であることは数多くの作家さんによって証明されていますし、知ったからといってできるようになるとは限らないと私が証明していますが、参考の一つにどうぞです。
1プロットとは何ぞや
2プロットの種類
3ミステリにおけるプロットの作り方
1プロットとは何ぞや
プロットは、物語における設計図のことである。
作れば予想外のことが起きにくいため物語が暴走する危険が減る。
ただ、プロットに忠実になりすぎると遊びがなくなって書いてて面白みがなくなり作品に影響が出てしまいかねない。
(話が変わるが、そのためにプロット必要・不要論争における派閥は、
1プロットは作る派
2おおざっぱに作る、時と場合による派
3プロットは作らない派
以上の三つに分かれていると思われる。傍観者なので、各々が好きにすればいいだけだと思っているし、この論争における分類の正確なところはわからない。)
2プロットの種類
創作者ごとに作品の作り方は異なる。だから、プロットの作り方にも差異が生じ得るのだ。
それを(私にとって)わかりやすく大きく分類すると、二つに分かれた。名づけるならば、前方着地型、後方逆算型となるだろう。
前者は、スタートと視点となるキャラクターが一人でもいれば物語を書き始めることができる。毎日投稿ができる方や結末まで書き終える前から連載なさっている方が当てはまる気がする。
一方、後者は、一人の主人公としてのキャラクターがある程度固まり、結末がある程度はっきりとしてから書き始めることができる。こちらにはストーリーとして一つのまとまりになったものから投稿なさっている方が当てはまるだろう。
私は前者紛いのものに中編ほどの文字数の作品で挑戦し玉砕された。後者紛いのものには、二度とも短編作品で挑戦した。見られないほどの作品ではなかったし、片方は稚拙なりにもテーマを持たせることができていた気がする。
だが、前者にしろ、後者にしろ、紛い物にしろ、このプロット作成方法で長編作品を書けるか聞かれると「無理」と即答できる。
ここで、私は第三勢力、ザ サード パーティを提唱しようと思う。
処女作にて挑戦中だから、一つの方法として確立できているかは不明だし、私が知らないだけで実行なさっている方がいらっしゃるかもしれない。まあ、とりあえず、前述の二つがメジャーだろうし、この方法がマイナーであることには変わりないだろう。
名づけるならば、そう!
カンセイ系メモ型!!
物語を書きながら、気が向いたらなんとなくプロットを組む方法である。
もう少しマシなネーミングもあるだろうが、今の私にはこれが限界だ。
では、さっそく説明させていただこう。
まず「メモ」のイメージとして、きっちりと書いているわけではない、片手間になんとなく書いておく、というのを共有しておきたい。つまり「メモ型」というのは、はじめからプロットを作るわけではない、という意味を持たせるための言葉である。
続いて、「カンセイ系」とは何だ? について。
系は系統のケイで、意味もそのまま系統と取っていただきたい。では、カンセイとはどのような意味か。
実は、完成と慣性の法則のカンセイをかけている。我ながらいい思い付きだ。
書き終わってからでもプロットを組むことができるから完成の意を持たせたかった。気が向いたら組んでいいから、完成してからでも可能なのだ。
続いて「なぜいきなり物理用語でてきた?」とお思いのそこのあなた。
慣性の法則とは、ざっくり言うと、条件により実際には存在しない力(慣性力)が働いているように見える法則を指している。
プロットは、物語の設計図である。
しかし、本方法を用いると、プロットがあるようで、実は無いのです!
っていうことですね、はい。
これをプロットと呼べるか、神のみぞ知る。(ツッコミ不在)
3ミステリにおけるプロットの作り方
で。
結局どうやるのか、というお話。
知らんよ、そんなの。素人に聞かないで。
と、言いたいところだが、さんざん駄文を綴ったにもかかわらずここまで目を通してくださっている方がいるらしいのだからいい感じの結論を出す責任があると思っている。(訳:勝手にプレッシャーを感じたからがんばってみる)
私は専らミステリ、推理小説と呼ばれる小説が好きだから、それらを作るときのプロット、こうやって書けたらいいなー。と、考えてみたことを綴ろう。
推理小説において、お話のポイントとなるのは、以下の5つだろう。
1舞台、設定
2登場人物
3謎、トリック
4動機
5ストーリーの進み方
個人的に、この五つが決まっていれば誰でも推理小説が書けると思っている。
では、この五つをどのように「人工の美学」の名に恥じないように物語に配置していくか。
そこの技巧で推理小説の面白さが左右されていると言っても過言では無いだろう。
妙なリアリティに目が離せなくなったり、驚愕の真実に「なるほど……」と言わせられたり。面白い小説には、きっと面白い要素がある。それを意図的に作るときに手助けしてくれるのがプロットだろう。先に作っておくにしろ、後から作るにしろ、アイディアを紙面または頭の中で十二分に転がすことが必要だろう。
謎、トリックは物語から単体で取り出してしまうと拍子抜けすることがあるし、その舞台、設定でないと活きないものが多い。のんびりホノノーンとした調子でストーリーが進んでいくのか、サスペンスフルなお話がバーッとダッシュするように進むのか。これも、謎、トリックとミスマッチが生じると良くない意味で奇妙な読書体験を生むだろう。
登場人物と動機については、どうやって事件に関わるのか、起こすのか。ここで整合性が取れていなければもやもやした感覚のまま読み進めるか、嫌だなと思った時点で読むのを止めてしまうだろう。
例に挙げてみたこれらは、推理小説(殊に本格ミステリ)ではあってはならない事態だ。
そんな不和を防げるようなプロットを、私は書けるようになりたい。
はい。創作者は漏れず自分のやりやすい方法で楽しく作るのが一番大切ですよね!
要するに、そういうことです。
それでは、私はザ サード パーティ以外の方法で小説が書いてみたい一心で今日もしっかり玉砕されようかと思います。
どうか、皆様は建設的な方法で頑張ってくださいませ。