Xmasチャレンジ4 その1
今年もやります!
一人でメリークリスマスだからSSだ!
第四弾!
今回は短めかな?
やりたいと思ったネタが短めだったので……。
ではルール説明!
・突発的な衝動から書いています。普段以上のグダガバがあるとは思います。
・時系列、暦、こちらで書いた事の本編への関連性などは基本的に無視しています。
・今回の出来事が本編に影響する事はありません。
・推敲は少なめです。衝動重視です。
・ストック無し、書きあがり次第投稿します。
・オチ無しで終わるかもしれませんが、ご勘弁くださいな!
それでは皆様! クリスマスを楽しみましょうか!
季節は冬。
アインズヘイルにも冬模様が広がっており、外では白い雪がしんしんと降っており、外に出れば白い息が絶えない時期の事。
そんな寒い日にすることと言えば、当然おこたでまったりだ。
外に出る? はっはっは絶対無理である。
「いやあ……寂しいもんだな独りぼっちってのはよイツキお兄ちゃん」
「……お前が言うなよ」
そう。今日はせっかくの炬燵日和だというのに一人で寂しくぬくぬくなのだ。
家にいるのは俺と光ちゃんだけ。
一応シオンが外にいるはずだが、何してるのかわからない。
「うう寒い寒い……俺も入れてくれよ」
「駄目です。反省してなさい」
「いいじゃねえかよ……ほら。反省のしるしにご要望のサンタ服だ。感謝してローアングルから見てもいいんだぜ?」
「お前今男だろ……。感謝もしないしローアングルにもならねえよ……」
「んん? 流石お兄ちゃん。良く気づいたな。じゃあほら、女の子に早変わりだ」
……本当、見るたびに不思議だよな。
いくらユニークスキルとはいえ、性別を変えられるとか……。
しかもご丁寧に骨格まで変わるんだから、本当に不思議ですごいスキルだとは思うが、別に俺には必要ないな。
もし仮に俺に恋人がいないのであれば、女性となった以上当然男の子なら想像するであろう女風呂へと突撃したかもしれないが、俺には大切な恋人が沢山いるのでその必要もないからな。
「なあ? もうたくさん見たろ? なんならご要望通りスカートでもめくろうか? 今日の下着はまた凄いぜ? 特に後ろなんて紐でしかないし」
「要望してねえよ。ってかお前……それをさっきまで男のまま着てたんだろう?」
「んー? 偏見は良くないぜ? 男でもTバックは穿くもんだからな。……なあ、本当に入れてくれよ。本格的に寒くなってきた。女の子に寒さは天敵なんだぞ」
「はあ……仕方ないな。空いてるところに入れよ」
「へへ。さんきゅー」
「おい……なんで俺の横だよ」
なんでしかも詰めてくるんだよ。
広い側じゃないから机の脚に当たるんですけど。
「サービスサービスってな。お触りは金取るけど」
「触らねえわ……」
「なんだよ触れよ。一か所だけなら無料にしてやるぞ? 一人寂しいイツキお兄ちゃんの欲求を受け止めてあげる」
「お前なあ……もとはと言えば、お前のせいだろうが……」
今日は毎年が如く『クリスマス』をする予定でした。
そのため、ミゼラとウェンディとシオンはこの雪の中買い出しに行き、アイナは外で日課の鍛錬をしつつ、レンゲとソルテとシロとまったり炬燵でスープタイムを楽しみ、夜には鳥の丸焼きやケーキなどで身内でクリスマスパーティを楽しむ予定だったのだ。
俺は狭くなったので炬燵から出て窓際に行き、ガラスが曇った部分を指で拭きとって外を見る。
雪がしんしんと降り積もる薄暗い外には、いつも緑が生い茂る庭も真っ白に染まっていた。
「いた! あそこにいたわ! 庭の木の下!」
「ん。絶対に捕まえる!」
「ああ! 逃がすものかっ!」
「ぶっ飛ばしてでも捕まえてやるっす!!!」
外から怒気を含んだ声が聞こえる。
シロが屋根から降りて来たのかテラスに一度降りると、すぐさま庭へと飛び降りて庭にいる赤い服を着た白髭の男に向かって行く。
「いやあ……。まさかダンジョンで発見したアイテムがヤオヨロズ機関の危険指定アイテムだったとはな……。驚きだったぜ」
「驚いたのはこっちの台詞だよ……」
そう。
光ちゃんはダンジョン攻略に行っており、そこでレアアイテムを手に入れた。
『小さき夢を叶えし杖(破損)』
そのアイテムは、使用者の夢を叶えるというとんでもないものであった。
ただし、子供じみた夢でなくてはいけない上に効果は一度だけ。
最強になりたいとか、そういった杖自体の能力を超える事は出来ない。
ほんの僅か、小さくて可愛らしい夢を叶えてくれる不思議な杖であった。
そして光ちゃんはこう願ったらしい。
『サンタさんがいたら、光にプレゼントが欲しいなあ。どうせなら、イツキお兄ちゃんが作ったアクセサリーがいいなあ』
その結果……この世界に『サンタサン』が生まれた。
魔物……というよりは霊獣や精霊という扱いに近いらしく、悪意や敵意はなく小さき者の夢を叶えし杖を使った主の願いを叶えるために生まれたそうだ。
「仕方ねえだろ? 持って思っただけで発動するなんて思わなかったんだよ……。破損してるみたいだし、イツキお兄ちゃんなら直せるかな? と思ってこの街に来たら雪が降ってるもんだから、ついサンタの事を考えたら……な?」
「まあ、不可抗力だったのはわかったけどさ……」
ただ……小さいとはいえ夢を叶えてくれるアイテムのはずが、少々バグっていたらしい。
なんせ破損してたんだもん。
「シロの鈴返して!」
「自分達のアクセサリーもっすよー!!!」
「絶対許さない!」
「ああ。許すものかっ!!」
そう。サンタさんはプレゼントを良い子に配る者。
……のはずが、シロ達の大事な物を奪っていったのだ。
しかも、装備していたにもかかわらず強制的に徴収されるのである。
個体名『サンタサン』に俺がプレゼントしたアイテムを奪われてしまい、血眼になって討伐へと向かったのである。
「いやあ……まさかだったぜ。流石はアインズヘイルのトラブルメイカー様だな」
「俺のせいじゃ絶対ないよね? ……っていうか、お前が責任取りに行きなさいな」
「俺が追いつける訳ねえだろう……。ただでさえ寒いのに出て行ったら死んじゃうって」
「そりゃあそうかもしれないけど……」
「幸いな事に街からは出ないんだから、いずれ取り返せるだろう?」
そう。一応マスターである光ちゃんに付随しているのか一定距離からは離れられないらしく、サンタサンは俺の家の敷地内に収まっている。
ただ……。
「くっ! また姿を消した!」
「気配まで消えるなんて……っ!」
「次はどこだ!?」
「いったん家の方に戻りましょう! 光に近づかれたら厄介よ!」
そう。サンタサンは神出鬼没なので、すうっと目の前で煙のように消えるらしい。
赤いサンタ服を着て、少しぽっちゃりめの白い立派な髭を生やしたサンタサン。
それが目の前で『ふぉっふぉっふぉ』と笑いながら消えていく様は、見ていてとてもイラっとした。
……しかし、アレだ。
本当ならば別にサンタサンを討伐する必要はないのだ。
アレは一応光ちゃんの願いを叶えるために生まれているので、奪った物はすべて光ちゃんへと返ってくる。
つまり、このまま何もしなければすべて光ちゃんの手元に戻り、そこから皆へと返せば済む話なのだが……。
『奪われたら取り返す……』
『ああ。当然だな』
『やられっぱなしじゃいられないんすよー!』
『あれは主様から貰った大事な物だもの。自分で取り返さないと、自分が許せないわ』
という事らしい。
あげた者としては嬉しいけどねえ……。
ただ、流石に目の前から消える相手を捕まえるのは難しいのではないだろうか。
そういえば、そろそろウェンディ達が帰ってくる頃だと思うんだが、シオンもミゼラもウェンディも俺が贈ったアクセサリーを付けているため、狙われるかもしれないな。
とか思っていると、まさしく前の道から帰ってくる三人の姿が……。
「あれー? 皆さん何してるんですかー? もしかしてこの寒い中庭を駆け回ってるんですか? よくやりますねえ。獣人は体温が高いんでしたっけ?」
「すぅ……はぁ……寒いわね。早く中に入りましょう。皆も、風邪ひくわよ?」
「三人とも気を付けろ! 主君から貰ったアクセサリーを奪う者がいる!」
「なぁ!? そんな不届き者が!? あれ? もしかしてみなさん奪われてしまったんですか? ぷぷ。油断大敵という訳ですね。私のはこうしてしっかりと……あれ?」
……しっかりと、俺があげた簪が『ふぉっふぉっふぉ』と笑うサンタサンの袋へと入っていきましたね。
あの袋……中からアクセサリーのぶつかり合う音がしない事を見るに、魔法の袋のような異空間でも広がっているんだろうか?
「ううう……駄目よ。これは駄目。旦那様から頂いた大切な物なの……!」
ミゼラはぎゅうっと握りしめているのだが、どうやら袋に吸い込まれる力に引っ張られているらしい。
手招きしているサンタサンがにこやかに微笑んでいるのだが、やっていることは最悪だ。
「このぉ!」
「なっ! 通り抜けるだと!?」
ソルテとアイナが押さえつけようとしたが、すうっと通り抜けてしまったようだ。
サンタサンには物理攻撃が効かないらしい。
「霊体……シロが吹き飛ばすっ!」
「自分も魔法で!」
「ちょ、レンゲさん!? レンゲさんの土魔法は駄目ですよ!? 地面が! 庭が大変な事になっちゃいます! シロさんも! 手加減しないと庭があああ! 私の武器なら霊体にも攻撃は通りますからあああ!」
シロは被装纏衣を使うつもりなのだろうが、散々逃げ回った相手なので手加減はしないかもしれない……。
仕方ない。ここは陰陽刀-陰-で俺も参戦して……と思ったのだが……。
「精霊の一種……でしょうか? 駄目ですよ? お痛はいけません……ね?」
手招きしているサンタサンの腕をがっしりと掴むウェンディさん。
いきなり腕を掴まれ、サンタサンも『え!?』って顔でウェンディを見ている。
そして、透ける事も出来ずに慌てたのかじたばたしたと思ったら、ウェンディが中指と親指で輪を作り……デコピンをおでこに一撃入れると、すうっと姿が消えてしまう。
残ったのは袋の位置からぽてっと落ちていくアクセサリー達。
それに皆が気づくと、急いでそれを拾い大事そうに雪を払って頬ずりするなどして喜んでいたのであった。




