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異世界でスローライフを(願望)  作者: シゲ
7章 ハーフエルフと願望と
188/444

閑話 夏だ! 4

4……で終わらないので、5で終わらせます。

ソルテが俺に文句を言う為に駆け足で来たようで結果、次のメンバーが来るまで時間が空いてしまったので大きめの浮き輪に二人で入り。後ろから抱きしめるようにしながら浮かんでいた。


「……機嫌直ったか?」

「まだだめ。もうちょっとこのままでもいいでしょ」


水の中でソルテの尻尾が動いており、俺の脚にぱたぱたと当たる。

既に機嫌が悪いわけではなさそうだが、まあこれはこれで楽しむとしよう。


辺りを見回すとシロとミィは相変わらず競争中。

隼人達はテントから帰ってきており、水の中に入りつつ浅い所でビーチボールを使って遊んでいる。

美沙ちゃんはボートで横たわる真に向かって腕を伸ばしており、それを美香ちゃんが止めているように見えるが……一体なにをしているんだか。


ふっと、端のほうで浮かんでいた俺達の上に影がかかる。

そして、上を見上げるとそこには腰に手を当て頬を膨らませるレンゲが覗き込んでいた。


「ソルテたん急いで出て行ったと思ったらそういう魂胆だったんすね! 抜け駆けしてご主人を独り占めとかずるいっすよー!」


ぷんすかと怒るレンゲはぱいを包み込むビキニと、パンツルックだった。

俺の拘りであるデニム生地に似せたダメージジーンズのような褪せたショートパンツ仕様だ。

そして前の部分を少し開き、見せパンのように水着を下に着る仕様にしてある。


「で、何で自分だけ普段とあんまり変わらないんすかね?」

「何を言っているんだ。普段着とは全く違うぞ。水着だからこそ意味があり、この水着はレンゲに一番似合う水着なんだ!」


やはりレンゲにはパンツルックが良く似合う。

当然ショートパンツ以上の長い物は認めない。

レンゲの太ももはとても素晴らしいので、隠してしまうなど許されないのだ。


「そうっすか? これ、一枚脱いじゃ駄目なんすか?」

「泳ぎにくかったら構わないけど……出来ればそのままの方が俺は良いと思うぞ」


勿論通常のビキニでも好きだけどさ。

パンツルックにはパンツルックにしかない魅力があるんだよ。

脚を栄えさせるのであれば、やはりこちらだと俺は思うんだ。


「んんー。ならこのままでいいっす」


ぴょんっとプールの中に足から飛び込み、頭まで沈めたあと顔を出してニカっと笑うレンゲ。

濡れた髪が頬につき、少し色っぽく見えるレンゲが俺の腕に抱きついて、胸の谷間に腕を押し付けられるとむぅっとソルテが唸る。


「ぷはぁ。冷たくて気持ちいいっすねえ」

「……やっぱりセクシー系のが強いじゃない」

「ソルテたんのも可愛いじゃないっすか。ほら、名前も大きく書いてあるっすし!」

「それがいやなのよ! なんで胸に名前なのよ! あとこの穴はなんなのよ!」


その穴はね。水抜き穴だよ。そして胸元に名前はそれが正しい姿なのだから仕方あるまい。

しっかりと太い字で『そるて』と書いておいた。

だがソルテは俺の脇に回りレンゲと同じように腕を取ると、名前を隠すかのように抱きついてくる。


「楽しそうだな。私もいいか?」


おっと来た! 来ましたよー!

声が聞こえた瞬間に、声の主のご尊体を拝む為に二人と共に浮き輪ごと身体を回す。

つま先からゆっくりと視線を上げていく。

足首を、ふくらはぎを超え太ももまで肌色が続くと、そこから腰にかけての真っ赤なビキニが見えてくる。

逆△のそれは下腹部の端で数本の紐となり、紐と紐との隙間から見える肌が輝いてるように思えた。

そしてくびれを経て現れたのは……大きなおっぱいを包み込むクロスホルタービキニ!

胸元でクロスしつつも中央は開いており、そこから見える美しき谷間を強調した素晴らしい水着だ!


「主君……その、どうだろうか?」

「最高デェス……」


作っていたときから思っていたが、やはりでかいな……流石はおっぱいだ。

そのクロスホルタービキニの中心の隙間に指を突っ込みたい。

あわよくば顔を埋めたくなるが、今は抑えねばならない。

そういうのは次の機会に全力で楽しませてもらうのだ!


「そうか……良かった。少し恥ずかしいのだが、主君に褒められるならば勇気を出したかいがあったな」

「褒める以外の言葉が出ないよ。凄く似合ってる。アイナの為にあるような水着だな!」

「ふふ。むず痒くなってしまうな。それで、私も混じってもいいだろうか?」

「勿論だ。水の中は気持ち良いぞ」

「ああ。だが、私も二人のようにさせてもらおうかな」


俺の両脇で腕を抱きしめている二人のように……それはまさか、空いている前後のどちらかでしょうか!?

良いのですか? 良いのですね!?

真ががばりと起きてこちらを唖然とした表情で見ていますが良いのですね?


腰を下ろし、足からゆっくりとプールに入るアイナの姿は艶かしく思わず食い入るように見てしまう。

そして、入水すると少し身体を強張らせた。


「普段水に入ることなどないから……少し緊張するな……」

「そうなのか? 川遊びとかはしなかったのか?」

「ここまで体が浸かるほどの川では、水棲の魔物もいるのでな。小さな川での水かけっこなどはあるが……。えいっ」


アイナは一生懸命に目を瞑り水中へ潜ると、なんと俺の後ろに回りこんだ。

そして、浮き輪を使って浮かぶ俺に浮き輪の上からぎゅうっと抱きついてくる。


「流石に正面は恥ずかしいのでな……。おっと、凄い浮力だな。この輪のおかげなのか?」

「ああ、浮き輪というんだが……」


浮き輪の説明などどうでもいい。

背中に当たる柔らかい感触!

水に濡れた布を隔ててなお伝わるこの肉感のなんたることか!

ああ、この柔らかい中にもしっかりと自己主張を続けるぽっちの存在感も素晴らしい……。


「ちょっと! 反応が違いすぎないかしら!」

「仕方ないっすよソルテたん。あの危険物にはご主人は太刀打ち不可能っすから……」


確かに危険物だ。

だが顔の横から伝わるアイナの息遣いと、首に回された濡れた肢体、張り付く髪の感触も含めて、俺の理性を瓦解させるに足る危険物である。


「冷たい水のおかげで、主君の体温をより感じられる。幸せな感覚だな……」

「ああ……俺も、俺も大満足です。はぁぁあああ……」


浮き輪が揺れるたびにぴちゃぴちゃと音を立てながら、密着度を強弱させるおっぱいはまさに最上の感触である。

幸せの音って、こんな音なんだな……。


「アイナ? 流石にそろそろ代わるべきじゃないっすか?」

「む? 二人は十分主君を堪能したのだろう? 私はまだ物足りない。ん、主君……随分と固くなったな」


それは今アイナが腕を伸ばし触っている腹筋の事でしょうか? それとも……。


「む。もう少し満喫したかったのだがな……。やむをえまい」

「お、代わる気になったっすか?」

「ああ。というか、動かざるを得ないさ」


ぱっとアイナが離れてしまい、俺はその感触を名残惜しく思ってしまう。

くそう。もっと味わいたかった……。

今度はお風呂でしてもらおう。

無論二人きりでだ!

とか思っていたのだが……。


「ほら……私以上がやってきたぞ」

「「まさか!」っす!」

「だ、旦那様!? こっちを見ちゃ駄目よ。あとお願い、ウェンディ様に手を放してって伝えて! 服を着させて! あ、こら! 見ちゃ駄目だってば!」


と言われても視線は二人に釘付けである。

先にミゼラからいこう。そうでないと後ほどは説明できそうもなくなってしまう。


やや細い体にフィットしているのは競泳水着のような形状の紺をベースとし、縁を白で象られた水着だ。

だが脇腹のあたりに大き目の穴が開いており、そこから白めの肌がしっかりと見えている。

胸は慎ましさと発展途上の合間くらいのぱいではあるのだが、ぴっちりと形が浮き出る構造のこの水着は、他の水着とは鮮度が違う。

もう、ぷるんって! ぷるんって音が聞こえる気がするのね。


そしてこの水着は背中が大きく開いておりミゼラの綺麗な肌をたっぷりと見て楽しめる上に、股から腹にかけての角度がやや鋭くなっている。

多分ミゼラもそれが恥ずかしいのだろう。

着てみてわかったのだろうが、ミゼラが着替えたのを確認してすぐにウェンディが手を引いてきたのだと思われる。


「旦那様見すぎよ!」

「そりゃあ目の前にこんだけ良いものがあれば見るさ。もっとじっくりたっぷりいろいろな角度から見回したいくらいだぞ」

「それは無理よ! 恥ずかしくて死んでしまうわ……」


白い肌ゆえに顔が真っ赤になるとわかりやすいミゼラ。

流石に死なれたら困るので、凝視はやめてあげたが十二分に似合ってるのだから胸をはればいいのに。

ソルテなんて自分の胸とミゼラの胸の差を改めて見比べ、ため息をついているんだぞ。


「ご主人様。私はいかがですか?」


目の前に立つウェンディを見て、思わずゴクリと生唾を飲み込んだ。


「でかい……っ!」

「でかいな……」

「でかいっす……」

「でかい……くすん」


俺を含めた4人が4人とも注目したのは、この大きな胸だろう。

足からいくはずだったのに、足から見ていくつもりだったのにやはり釘付けになってしまった。

そして気づく。サイズがまずい事になっているという事に。


おかしい。これはおかしい。

俺は普通サイズで作ったはずだ。

普通のサイズで作ったはずなのに小さく見える。

これではまるでマイクロビキニではないか。

しかも下はローライズと呼ばれる小さめの水着である。


確かに少しだけ、気持ち小さく作ったかもしれない。

真の要望を聞くうちに、俺も自然と願望をあふれ出させてしまったかもしれないが、圧倒的な大きさの胸の前に水着をより小さく感じてしまっている。

申し訳程度にパレオをつけてもらってはいるが、このパレオ、透けている上にチラチラと見えるローライズの水着がより興奮度と大人の魅力を増させているのだった。

ないよりは遥かにマシだが……刺激が強すぎる!


はっとなり真の方を確認すると、真がちょうど倒れていくところであった。

おま、お前! いくら防御特化だからって、その鼻血の量は……最悪死んでしまうぞ!

だが、倒れいく表情は安らかであった。

満足したのだろう……だがお前……この後を見ずして死んでしまうのか……っ!


惜しい奴を亡くしたな……。奴はバカだが良い奴だったのに……。

純粋で、扱いやすい男を失ってしまった……。

お前の分まで、俺は見るぞ。隼人と二人で堪能するぞ!


ああ。ばれてるぞ隼人。流石に見ないわけにはいかないことは、同じ男としてわかる。

わかるが、気をつけろ? お前の居る場所はお前の彼女たちに囲まれた地雷原だ。

見すぎれば……ドカンだぞ。


「ご主人様……?」

「ウェ、ウェンディ様旦那様は見惚れてしまっているようです! なので早く入りましょう! 私達だけ外に居るって、なんだかとても恥ずかしいです!」

「はぁ……そうしましょうか。ぷーる? に入るときはこれを外すのですよね?」


おいおいおい。まさかパレオを外すのか?

大丈夫か? R指定に触れないか!?

腰の結び目を解く姿をスロー再生で脳内保存を繰り返す。

忘れぬよう、これから先どんなに辛い事があっても乗り越えられるようにしっかりと記憶に刻め!


そして、ウェンディがパレオを取ってしまった。

むっちりとした太もも。それでいて太ってなどいないお腹に見える可愛らしいおへそと、その下の面積の小さなビキニ。

さらには上に上がり巨大な、だが美しいおっぱい様を越えると、髪を結ぶ為に後ろに手を回したのだが、わざわざ腰を入れてきた。

おっぱいを包む布がはちきれないか心配になるほど強調され、少し動けば大きく揺れる。


「それでは、入りましょうか」

「は、はい……!」


二人がゆっくりとプールに入ってくる。

すると、ソルテとレンゲが気圧されたかのように俺から離れてしまった。

そして、離れた後にはっとして自分が何故離れたのかわからないといった顔をしている。


「ミゼラ。空きましたよ? 一緒にご主人様に抱きつきますか?」

「い、いえ……ウェンディ様どうぞ」

「そうですか? それでは、お言葉に甘えて……ご主人様。よろしいですか?」

「あ、ああ……」


ウェンディがすっと浮き輪の中に入り、俺と向かい合う。


「ご主人様、私の水着、似合ってましたか?」

「ああ。勿論だ……水辺の妖精みたいで凄く綺麗だった……それに、大人っぽくて色っぽい……」

「っふふ。そうですか。それは良かったです。先ほどアイナさんは後ろからだったみたいですし……。それでは、私は前から失礼しますね」

「…………えっ?」


呆けてて一瞬気づかなかったが今なんといった?

いや、考えるよりも先にウェンディが首の後ろへ手を回し抱きついてきている。


EMERGENCY! EMERGENCY!


胸板に当たるのはおっぱいと水着だ。

だが、ウェンディが抱きつくとおっぱいはつぶれる。

そして、小さくなった水着ゆえつぶれたおっぱいは俺にも当たる。

布越しの柔らかい感触+つるんとした素肌の感触が俺の胸板で落ち着いてしまう。


反対に俺は落ち着こうと素数を数えようとしても、素数の一番始めってなんだっけ状態である。

無理だ! 鼻血! 鼻血出るかもしれない!

真と同じになるかもしれない!


「美沙姉! どうして目隠しするんだよ!」

「まーくんのためよ。あんなもの見たら……まーくん死んじゃうわ」

「死んでも良い!」

「わぁぁ……わぁぁぁ……すご、大胆……」

「美香ちゃん。声出さないの! あ、お構いなくー……」


いや、お構いなくとかそういう事じゃな――。


「許可も出ましたし……もう暫くこうしましょうか?」


ぎゅうっとより押し付けられる至宝の双丘。

下を見下ろせば形が変わり、より強調される谷間に太陽とは別の熱さがこみ上げてくる……!

何度も見た覚えのあるウェンディのおっぱいなはずなのに、衝撃が強すぎるように感じてしまう。

これが、夏の魔物……っ!


この後、ウェンディが満足するまで俺は耐えた。

指の腹を使い、体を撫でられ、仕舞いには足を絡められて体を預けられてしまうが、それでも何とか耐え抜いた。

なんせ俺達には同盟があるのだ。

俺だけ破るわけには行かない。男の矜持も大切だが、男の仁義も大切なのだ。


ただし、息は段段と荒くなる。

それを楽しむようにウェンディは俺を弄んだ。

幸せなのだが、こちらからは何もできないもどかしさが俺を襲い、どうにかなってしまいそうだった。

そのうち面白くなかったのかアイナ達も加わって大混戦が始まってしまい、遊び始める前に俺は休息を取らざるを得ないのであった。

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