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浮浪の不老者  作者: ポリ 外丸
第4章
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第86話 反乱

 ナンダイトー近くの森に移動したティノは、オルラルドがいる町近くの砦を、高い木に登って遠くから眺めていた。


「まだ日も落ちてないし、殺るとしたら夜だろうな……」


 もうすぐ夕方の時間帯に入る今、砦の様子はいたって平穏、行動に移すならここ数日がチャンスだが、まだ反乱軍による行動は起きていないらしい。


「……セコンドに会いに行くかな?」


 ティノはそもそも今日行うのか分からないので、以前ナンダイトーの酒場であった、反乱軍の副リーダーのセコンドに聞きに行こうかと思っていた。


「…………止めとこ」


 この時期彼に会い行って、計画に支障が出たらティノとしても困るので、大人しく木の上で夜になるのを待つ事にした。



◆◆◆◆◆


「何も起きないな……、今日は無いかな?」


 確か今日は新月なので、今日行動を起こすと思って来たのだが、何も起きないでいた。

 木の上で、家を修復するときに余った木材を、ナイフで削って動物の木像を作って暇を潰していたティノだが、砦も町も大人しく、今夜は何か起こるようには思えなくなっていた。


「今日は帰ろっかな?」


 夜も更けてきて、もう少ししたら日が登り出す時間になる。

 待つのに飽きたティノは、流石に今日では無いだろうと、家に帰ることにした。



◆◆◆◆◆


 トウダイの家に帰り休んだ後、翌日、今度は日が暮れてから昨日と同じ場所に移動した。


「今日は起こるかな?」


 木の上で砦と町を眺めながら、ティノはまた時間を潰しつつ事が起こるのを待った。


「…………!? おっ!?」


 丑三つ時になった頃、ようやく動きがあった。

 ティノは、町の方から沢山の人間が黒いローブを身に纏い、闇夜に紛れて動いているのを察知した。


「良かった……、待つのに飽きてたよ」


 元々、のんびりする事には慣れているティノだが、流石に何時間も待ってるだけなのは飽きてきていた。

 反乱軍らしき人々は、物陰から真っ直ぐ門番に向かって近寄って行った。


「……なるほど」


 ティノはそれを見て、反乱軍の作戦を理解した。

 恐らく、砦内にも反乱軍の人間が入り込んでいるのだろう。

 あの門番も仲間で、侵入の手助けをするのだろう。


「やっぱり……」


 門番と合図らしき物をした後、黒ローブの人々は静かに砦内に侵入して行った。

 その後、門番は何も無かったかのように、門の警護体制に入った。


「おっと……、念の為に俺も入るか……」

 

 黒ローブ達が全員入ったのを確認して、ティノも密かに砦内に侵入した。






────────────────────


 第1試合が終了し、次はマルコの出番だ。

 マルコは控え室から出て、闘技場の西側入り口に向かって歩き出した。


「……どうした? ロメオ……」


 その廊下の途中で、ロメオがマルコの事を待っていた。


「いや~、マルコが緊張してるかなと思って……」


 ロメオはそう言ってはいるが、どう見ても緊張しているのはロメオの方であった。


「……ははっ、ロメオ、顔固まってるぞ?」


 マルコはその顔に、思わず笑顔になってしまった。


「うっ、うるせー!」


 マルコに指摘されたロメオは、少し慌てて言い返した。


「……ありがとなロメオ、取りあえず力は抜けたよ」


 そう言ってマルコは、闘技場の西口から闘技場に入って行った。


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