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浮浪の不老者  作者: ポリ 外丸
第4章
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第58話 思い付き

 1回書いた文が全部消えた・・・。急いで書き直したので、もしかしたらおかしい所があるかもしれません。

 クランエローエが、元ルディチ家の領地を占領した事は、ケトウ大陸全土にすぐに知れ渡った。


「へぇ~、エローエのメンバーってルディチ家の関係者だったのか……」


 ティノは、新聞に書かれた文を読みながら呟いた。

 エローエのメンバーは、ルディチ家の戦闘部隊に所属していた数人によって、作られた組織である。

 それから、各地に散り散りになっていたトウダイの町の人々を集め、少しずつ拡大して来た。

 拡大する内に、他のルディチ家領地だった、元ヤタ・ツカチの人々も集まって巨大な組織と化した。

 彼等の目的は、ルディチ家によって治められていた、あの平和で豊かな土地を奪い、その日常を潰した現在のリンカン国王政権を打倒する事らしい。

 マルコの父は、領民に好かれていたのであろう。

 マルコの、人に好かれやすい性格は、父親ゆずりなのかとティノは思った。

 まさかここまでの組織が出来るとは、想像出来なかった。

 更に、ルディチ家と友好的だった、現在のリンカン国王政権に追われて、他国へ逃亡していた貴族達も、エローエに協力すべく、集結しつつあるらしい。


「面白くなってきたな……」


 マルコにとって、物事が都合の良い方向に向かっている事に、ティノは思わず笑みを浮かべた。


「……よし、トウダイへ行こう!」


 新聞を読み終えたティノは、そう思い付き、トウダイに向かう事にしたのだった。





────────────────────


 時は少し遡り、現在マルコはジョセンの初等部の学校に、試験を受けに試験会場に向かっていた。


「……緊張するなぁ」


 マルコは小さい頃から、ティノに学問を学んでいたので自信はあったのだが、やはり試験となると緊張してきた。


“ドサッ!”


 マルコの少し前を歩いていた、マルコと同様に試験を受けるだろう少年が、参考書に集中していたせいか、石につまずき、文房具を地面にぶちまけていた。


「イタタタッ……」


「君、大丈夫かい?」


 近くにいたので、無視する訳にもいかなかったマルコは、散らばった文房具を少年と一緒に集めた。


「ありがとう。助かったぜ!」


「あっ、膝擦りむいてる」


“パー!”


 マルコは少年の膝を、魔法によって回復した。


「……すげえな! 入学前から回復魔法が使えるのか?」


「……いやぁ、まぁね」


 少年の素直な感想に、マルコは照れながら謙遜した。


「お前も試験受けるんだろ? 俺、ロメオってんだ! もし受かったらよろしくな!」


「僕はマルコ。こちらこそよろしく!」


 マルコ達は握手を交わした後、2人で揃って試験会場に入って行った。


 タイトル通り、ティノは思い付きで、トウダイに向かう事にしました。

 今章からティノ重視で、幕間でマルコの事を書こうと思っていたのですが、結局書かなさそうだったので、2分割して書こうと思い付きました。

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