第56話 もうすぐ9才
今回から新章です。マルコの喋り方がちゃんとなりました。
現在ティノとマルコは、ケトウ大陸のハンソー王国に向かっていた。
ケトウ大陸のハンソー王国は、隣国のリンカン王国とデンオー帝国の侵略を押さえきれず,じわじわと領地が狭まりつつあった。
マルコはもうすぐ9才になる。
初等科の学校に通う年齢である。
「マルコ。もうすぐお前も学校に行く年齢だ。どこの学校に行きたい?」
ティノは、種族や格差の差別が一番ないモーホク大陸の学校のどこにするか聞いたのだが、マルコから帰ってきた言葉はティノの考えとは違っていた。
「……そうですね。僕はハンソー王国の学校が良いです!」
はっきり言ってティノは、マルコをケトウ大陸に連れて行きたく無かった。
ハンソー王国はいつまでもつか分からない状態、いつ戦乱に巻き込まれるか分かったものではない。
特にリンカン王国の貴族に、マルコがルディチ家だと知られれば、命を狙われる事は簡単に予想できる。
「……ケトウの事はお前も知っているだろ?」
ティノはいまだに、マルコの両親の死の真相を話していない。
しかし、ケトウ大陸の情勢は教えていた。
なので、マルコがハンソー王国の学校に行きたがるとは思わなかった。
「知っています! 僕は本当はリンカン王国に行きたいと思っています。でもティノ様は仰ってくれませんが、両親に何か有ったのでしょう……? ですからせめて隣国のハンソー王国で頑張りたいと思います」
流石に長い間一緒に暮らしてきただけある。
ティノが、マルコに何かを隠している事は悟られていたらしい。
「……そうか。……いずれお前に話すつもりでいた。お前の両親の事を……」
獣人のカケナ大陸で訓練していたマルコに、ティノはマルコの両親の事を話したのだった。
「……と言うわけだ。リンカン王国に近付けばお前には危険が付きまとう。だから俺はお前をリンカン王国に近付けたくない」
ティノはマルコの両親の事と共に、自分の考えを告げた。
「……そうですか。ティノ様! 何の縁のない僕を、ここまで育てていただきありがとうございます。お話を聞いても、やはり僕はハンソー王国に行きたいです!」
「…………そうか。ならばケトウに向かうか?」
マルコはティノの子孫であるので縁は有るのだが、それを話したところで意味はないと思った後、ティノはマルコの決意を認め、ケトウ大陸行きを決めたのだった。
――――――――――――――――――――
カケナ大陸の最大の国のキョーゼンで店を開いたエヴァンドロと別れ、ケトウ大陸に近いコーサキの国に向かい、ケトウ行きの船に乗り、ハンソー王国に着いたティノは、宿屋にマルコとマルコの従魔の白狼パルトネルを置いてギルドに向かい、初等科学校の情報を聞きに行った。
「ギルドで聞いた結果、身分等に関わりなく試験を受けられるのは、1週間後のジョセンの学校かな?」
「ジョセンですか?」
「あぁ、お前の両親が先祖代々受け継いだ土地、トウダイ市があった場所に一番近い町だ」
「!!? そこにします!」
ティノが言った言葉に反応したマルコは、ジョセンの町の学校の試験を受けることにした。
――ステータス――
〈名前〉ティノ
〈種族〉人族
〈性別〉男
〈年齢〉?
〈能力〉Lv 577
HP 2255/2255
MP 6410/6410
攻撃力 693
守備力 636
力 563
素早さ 832
賢さ 1525
耐久 536
〈スキル〉
農業 (Lv 10/10)
火魔法 (Lv 10/10)
水魔法 (Lv 10/10)
風魔法 (Lv 10/10)
土魔法 (Lv 10/10)
雷魔法 (Lv 10/10)
闇魔法 (Lv 10/10)
光魔法 (Lv 10/10)
無詠唱 (Lv 10/10)
剣術 (Lv 10/10)
武術 (Lv 10/10)
錬金術 (Lv 10/10)
〈特殊スキル〉 不老
〈称号〉 浮浪者
――ステータス――
〈名前〉マルコ・ディ・ルディチ
〈種族〉人族
〈性別〉男
〈年齢〉8
〈能力〉Lv 49
HP 197/197
MP 369/369
攻撃力 132
守備力 134
力 95
素早さ 192
賢さ 287
耐久 98
〈スキル〉
剣術 (Lv 6/10)
水魔法 (Lv 6/10)
闇魔法 (Lv 3/10)
光魔法 (Lv 3/10)
無詠唱 (Lv 6/10)
武術 (Lv 4/10)
〈従魔〉
パルトネル(白狼)
――ステータス――
〈名前〉パルトネル
〈種族〉白狼
〈性別〉雄
〈年齢〉5
〈能力〉Lv 67
HP 347/347
MP 128/128
攻撃力 178
守備力 135
力 178
素早さ 170
賢さ 89
耐久 135
〈スキル〉
武術 (Lv 7/10)
〈主人〉
マルコ・ディ・ルディチ




