第14話 魔法攻撃
「まずは、フレッチャ・ディ・ギャッチョ《氷の矢》!」
ティノは、ドラーゴに向かって魔法による攻撃を開始した。
今までの旅でティノは、飲み水や調理に毎日のように水魔法を使って来た。
その為、魔法の中で1番得意なのは水魔法である。
なので、水魔法のレベルが高い人間にしか使えない氷の攻撃魔法で様子を見た。
“ザクッ! ザクッ! ザクッ!”
「ギャーーーーー!!!!!」
氷の矢がドラーゴに突き刺さる。
どうやら水魔法は通じるようである。
「お次は、サエッタ《落雷》!」
ティノは、雷魔法を使いドラーゴの動きが止まるか試した。
“バリッ!”
「ガーーーーー!!!!!」
雷魔法はドラーゴには通じず、直ぐ様反撃してきた。
ドラーゴは魔力の球を放とうと口に魔力をため出した。
「クッ! フォスキーア・セッカ《陽炎》」
“ボンッ!”
“スカッ!”
“ズドンッ!”
ドラーゴが魔力の球を放つ前に、ティノは光魔法で陽炎を放ち、魔力の球を回避した。
『幼竜のせいか知能は低い、遠くから氷の魔法で削るのが1番だな』
「フレッチャ・ディ・ギャッチョ《氷の矢》!」
これまでの戦闘から、そう判断してティノはドラーゴへ氷の魔法を放っていった。
「フレッチャ・ディ・ギャッチョ《氷の矢》!」
“ザクッ! ザクッ! ザクッ!”
「ガギャーーーーー!!!!!」
ティノの遠距離の魔法攻撃によって、ドラーゴはじわじわと体に傷を増やし弱っていった。
「ガーーーーー!!!!!」
ドラーゴによる前足の爪攻撃、しかしそれを躱すティノ。
「フレッチャ・ディ・ギャッチョ《氷の矢》!」
“ザクッ! ザクッ! ザクッ!”
「グギャーーーーー!!!!!」
ティノが放つ氷の矢によって、ドラーゴの体には無数の穴が空いていく。
『初めてのSランク魔物退治だけど、なんとか倒せそうだな……』
もちろん威力は凄まじいが、ドラーゴの攻撃は単調で、避けてから攻撃を加えれば全く脅威ではない。
しかし、ティノは今まで安全に安全を重ねて魔物と戦い、レベルを上げてきた。
死闘と言われるほどの戦いをしたことがなかった。
その為油断があり、
“バクッ!!”
ドラーゴの攻撃によってティノは左足を喰われた。
魔法もイタリア語にしたのですが、ネットで調べたりすると違う単語だったりして面倒なことになってます。間違ってたらご指摘頂けるとありがたいです。