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新天地5

 10年後、


"港の開港と共に街の発展を祈って乾杯!"


"カンパーイ" "ばんざーい" "メデターイ"


長かった、たかが10キロされど10キロ特に森を切り開いて湖に出てからはキツかった。


切り開いた先がまさかスピノザウルスの棲息地のど真ん中って・・・あん時ゃガチで死ぬかと思った。

そんな苦労も後になって見れば愉しい思い出ってやつだ・・・ムリムリ未だにトラウマだ!

あの時にどんだけのハンターが死んだと思ってんだ。

無理ゲーはいけません。


「父ちゃん何ブツブツ言ってんの?」

「オォすまんすまん、一寸昔の事を思い出しちゃってな。」

「ふーん、それよりワタアメ買ってよ。」

「アタシも欲しいの。」

「お前さっき買って貰ったろ!」

「父〜ちゃ〜ん、兄ちゃんが意地悪した〜」

「あー分かったから二人とも肩の上で暴れるな!特に髪の毛をむしるのは止めなさい、父ちゃんの心が折れるから!」


10年たち俺の周りも色々変わった。

俺は愛ちゃんと結婚して子供達にも恵まれた。


兄ちゃんは街の開発に成功してめでたく昇進それを期になけなしの勇気を振るい長与曹長に結婚を申し込んだ。物好きな曹長はめでたく俺の義姉になった。


祐太郎の奴は街の完成と共に行われた選挙に打って出て、中央から来た役人との一騎打ちの末、見事初代知事に当選した。

今奴は壇上で乾杯のポーズをとって皆に愛想を振り撒いている。


蝶野さんは街の事務職員としての努力が実り正社員として今も働いている。

義理の両親である橋本さんご夫妻は、相変わらず仲睦まじく暮らしている。因みに二世帯住宅難だ。

武藤さんはスナックゴローのチーママとして逞しく夜の世界で頑張ってる。本人曰く私は愛の狩人!現役のハンターは私と虎二郎ちゃんだけね!と言っていた。


遠山の叔父さんは相変わらずのミニスカパツキンのままだ、俺に子供が生まれてからはほぼ毎日我が家に来ては子供達におばあちゃんと呼ばせている。


そういえばこの前、親父が訪ねて来た。風の噂で孫が出来た事を知ったらしい。

最初のうち遠山の叔父さんと気づかず挨拶をしてる姿は笑った。

親父曰く時の流れは凄まじいと言っていたっけ。

帰りがけにまた会いにこいと言ったが奥さんが嫌がるらしい、直ぐにヒステリーをおこして暴れるらしい、キツいかみさん貰うから・・・まっどうでも良いか。


そうそうこの街にもやっとハンター組合が出来た。初代組合長はなんと前の街で受付やってた今日子さんがなった。

俺になれと云う話も合ったが断った。

建前は、

俺はハンターだ死ぬまで1ハンターでいい。

本音は、

これ以上働いてたまるか!


まぁ惚れた女房と可愛い子供達の為ならばイヤイヤながら頑張るさ。




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