表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
共犯者  作者: 皐月 誘
7/11

6,ぬるい罪悪感。冷たい同情。

どうすれば軽るすぎない?

どうすれば重くならない?

あなたにとってのピッタリなんて、私はまだ知らないから…。



共犯者―ぬるい罪悪感。冷たい同情。



えっ…?

昨日泣きすぎたせいで、少し腫れた目を見開いた。

そう、一樹に別れを告げたのはほんの昨日の事だ。

「今、何て言ったの?」

「ちょっと、舞子。真面目に聞いてた?高井君と綾ちゃんが別れたんだって!今度こそ本当だよ。」

別れた…?

一樹と綾が…?

でも…

「なんで?」

「私も詳しくは知らないけど…綾ちゃんからフッたらしいよ。」

友達はそう言って首をすくめる。


綾からフッた…。

心当たりはありすぎるくらいある。

吐き気が私を襲った。


そして、私の予感は的中する。

綾は友達に頼んで私を呼び出した。

綾の友人の表情を見ると…私の考えは間違っていないと確信が深まった。

なぜ、今更なのだろう…。

なぜ、一樹と別れた今でないといけなかったのだろう…。


綾を待ちながら、色々考えていた。

私は吐き気を通り越し、なぜか冷静だった。


綾が怒っていたら…ひたすらに怒りが過ぎるのを待とう。

綾が殴るなら…大人しく殴られよう。

でももし綾が泣いたら…私には何が出来るだろう。


その日の綾の事を私は一生忘れられないと思う。

綾はなんで?と怒り、なんで?と泣いた。

綾が泣くなら…私は悪役になろう。

心置きなく怒れるように。

心置きなく泣けるように。

そんな私の態度に綾は怒りを膨らませ、最後にその手のひらで私の頬を力いっぱい叩いた。

痛いと思うより先に、綾の右手が痛そうだと思った。

これは罪悪感か同情か…どちらにしろ、私は悪役でしかないのだが…。


その日の帰り、私を待っていたのは一樹だった。

今日一番会いたくない人物の登場に私は顔を歪め、けれど断る理由も見つからずに一樹の自転車の後ろにまたがった。


場所なんてどこでもよかった。ただ2人でいれる所であれば。

一樹は…どう思ってるんだろう。

何があっても一樹の1番は綾なんだ。

それはよくわかってる。

あぁ、一樹悲しい思いをさしてしまったんだ…。

「俺…、舞子が悪いなんて思ってないけどさ、今回の事はショックだった。」

その言葉の意味を理解するまでに時間がかかった。

一樹は私が綾に言ったと思っている…?

ショックで目の前が暗くなる。

そして…それでもいいじゃないかと言う気持ちが生まれてくる。

誰が認めなくても、一樹が信じてくれなくても、私は一樹が好き。

人を愛するってこういう気持ち。初めて知った。

「ごめん…。私が絶対に何とかするから!」

「何とかって…?」

自分の事を信じてくれない一樹を好きな自分は馬鹿だと思う。

I'm crazy for you.

あなたが大好きですと言う英文は【crazy】狂っているという単語を使う。

私はあなたに狂っています…と。

「何とかは何とかだよ。大丈夫。一樹は待っててくれれば良いから。」

まだ15歳で、世の中の上手な渡り方なんて知らないから…私に出来る事は1つだけ。



「ホットコーヒーを。」

メニューも見ずにウェイトレスに頼む。

普通に…普通に…と言う焦りが私を包み込んで行くのがわかる。

「大学生なのにパパなんて大変だね。」

焦ると人間って言う生き物は少なからず饒舌になるものだ。

「あぁ。卒業するまでは親に頭を下げるしかないさ。まぁ、10年も付き合った相手だし、親もそんなに文句をつけて来ないよ。こんなに早く孫に会えるとは思ってなかったみたいだけどな。」

一樹は無駄に目の前のコーヒーをスプーンでかき混ぜながら言う。

あっ、一樹も焦ってるんだ。

そう思うとつい笑ってしまう。

「何笑ってるんだよ。俺さ…今でも時々思うよ。あの時、舞子と付き合っていたらってさ…。」

今の私はどんな表情で一樹の言葉を受け止めているだろう。



私は【あなたを失う】か【周りの人を失う】かの2択だと思ってました。

でも本当は【あなたを失う】か【全てを失う】かの2択だったんですね。

今、私は1人で【全てを失う】決心をしました。

本当は…すごく怖いです。


危ないです…。

回想より先に現在が終わってしまいそうです…。

いや…ネタを膨らましますよ。元々ほぼ実話なので、どこまで話を足していいのか検討中なんです。

お気軽に感想や誤字を教えて下さい。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ