表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
共犯者  作者: 皐月 誘
5/11

4,幸せな時間。近づくさよなら。

同情されるのが一番辛い。なんて、強がり言ってたけど…

あなたに嫌われる事が、軽蔑されることが一番怖いってバレたら…

あなたはどう思いますか?



共犯者―幸せな時間。近づくさよなら。



【31】

「舞子…、お前それは悪すぎ。」

一樹が苦笑する。


あのあと、結局一言も喋れない私に

「とにかく…これからも一緒に帰りたい。」

と一樹は言った。

とても幸せな気持ちが心に広がる。

ただ1つ不安な事は、その後の

「でも…俺、綾とは別れるつもりないから。ごめんな。」

と言う一樹の言葉。

私はその不安を必死にで幸せで包み込む。

自分を偽ることって意外と簡単。

ただ幸せでいればいいだけ。


「だって…解けないものは解けないよ。」

【31】

私の数学のテストの点数。ちなみに100点満点で…。

「でも3年のこの時期に…。舞子、今日いつもより早く来れる?」

「塾?」

「そう。3学期入ったら無理だけど…冬休みまでなら教えてやる。」

「…行く。んで、一樹は数学何点だったの?」

「…97。」

「さすが一樹。先生が期待するだけはあるね。」

その時、一樹の唇が再び私の頬に当たった。

そのキスはチュッと音でもしそうなもので、私はつい手で頬をこする。

嫌だったわけではなく、ただ恥ずかしかった。


そんな私の行動が気に入らないのか、一樹が頬をこする私の手を取り歩きだした。

こういうのを手を繋ぐと言うのか。

「一樹…。ねぇって!誰かに見られるよ。」

「誰もいないから大丈夫。」

一樹はそのまま私の手を取り歩いて行く。


浮気(浮気) 名詞

―他の異性を(一時的に)愛すること―

今…きっと、こんな感じ。


家に帰ると、荷物の中身だけ入れ換えてすぐに出発した。

一樹と一緒にいる時間が1秒だって惜しかった。

…いつかは終わりがくる関係だから。


「んで…ここがこうなる。分かった?」

塾の教室で机をはさんで向かい合う。

先生達には頼むから一樹の勉強の邪魔をするなと言われたが、私からすれば頼むから2人の邪魔をしないで欲しい。

「あっ…なんだ。そういうこ…」

言葉を失った。

2人以外は誰も居ない教室。

解けた数学の問題。

床に落ちたシャープペンシル。

一樹の唇が私の唇を捕らえた。

「ファーストキスだったんですけど…」

もっとムードとかさ…。

私のそういう文句も分かったのか、一樹はとびきりの笑顔で

「そんなもんやって。」

とだけ言った。

その笑顔…反則だ。

真っ赤な私は、こすりこそしないが手で口を覆って…動けないままだった。

もう、引き返す事は許されないと言われた気がした。



一番お気に入りの服を着て、髪の毛の先まで気を抜かない。

私は今日、一樹に…唯一の共犯者に会いに行く。いつから会ってないだろう?

かっこよく…なってるかな?

私を見て、がっかりするかな?


高校に入ってから、何人かの男の子と付き合い出した。

でも、どの人も一樹ほど夢中になれなかった。

その事を一樹に告げると、やっぱり私を少しバカにしたように笑って、その後優しく口づけてくれた。

私は鏡に向かい、もう一度グロスを塗り直した。


どうすれば、あなたに届きますか?


いつも読んで下さる皆様。ありがとうございます。

時間軸が移動しまくりで、難しいかもしれませんが、基本的には中学生時代と現在で進行して行きます!

次回もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ