表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
共犯者  作者: 皐月 誘
4/11

3,優しい嘘。残酷な真実。

本音で伝えたい。

でも本音が

「わからない」時、あなたはどこまで私を理解してくれますか?



共犯者―優しい嘘。残酷な真実。



「お疲れ様!!」

あれから一樹とは一言も喋らないまま文化祭が終わった。

「ねぇ、舞子。打ち上げ行く?」

「あぁ、うん。もちろん!」

打ち上げとは言うものの、中学校だからお酒は一切無しのご飯を食べるだけの集まり。

それでも中学校だからこそ、そんなに夜遅くまで遊べる事なんてない。

一樹も来るんだろうなぁ。なんて思ったけど…やっぱり行かないわけには行かない。


あっという間に時間は過ぎた。

結局、一樹とは一言も喋らないまま…。

そのまま終われとも思ったし、このままじゃいけないとも思った。

だから、クラスの男の子が、

「男子は同じ方向に帰る女子を送って行くこと。」

なんて自慢気に言った事を恨めばいいのか、お礼を言えば良いのか…私は決めかねている。

そう、同じ方向に帰る男の子なんて一樹しかいない。

「江本。帰ろうか?」

あっ、名字で呼んだ…。って言うよりも、一樹はどうやら真面目に送ってくれるつもりらしい。

「大丈夫。1人で帰れるよ。」

「…怪しまれるだろう。ほら、行くぞ。」

そう言った一樹は、なんだか本当に焦っていて、納得してしまった。


「なんか…気まずいんですけど。」

どこかで聞いたのと同じセリフだった。

「別に…かまわないよ。どうせフラれてるしね。」

わざと笑顔で言ってやる。私に許されたのは強がる事だけ。

「…。なぁ舞子。お前、小学校の頃俺のこと好きだったって言ったよな?それっていつまで?俺はずっと好きだった。でも、舞子は本当にわかりやすくて…高学年になってからは、他のやつが好きなんだってわかった。だから、綾が告白してくれた時、付き合う事にした。」

一樹が何を言っているのか…理解出来ない。

少しの無言の時間をあけて、一樹が続けた。

「なんで…なんで今更なんだよ!」

一樹の唇が頬に当たる。

頬だったあたりが、一樹の心遣いなのかと思うとおかしかったが、その時はそんな事を考えてる余裕もなくて…。

ただ、その場に立ち尽くしたんだ。



メールの返事は直ぐに来た。

内容は簡単。

綾との結婚が今流行りの出来ちゃった婚だと言うこと。

謝りたいのは中学時代の事であること。

そんなのは建て前で…ただ会いたいという事。


私も…ただ会いたいと思っている事。



与えられる優しさに、小さな小さなその優しさに、ただ甘える事しか出来ないのは、私が弱すぎたから。

プロローグも入れて4話目でした。

毎度読んでくれてる皆様、ありがとうございます。

やっと話が少し進みました。

もしよかったら感想や意見をお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ