第2話
2話
「いいから早く!」
妹に催促され、俺と妹と二人で《MYTHOSPHERE》を起動する 。そこには広大な大地が広がり、奥には城のような物が見える。
その光景に一瞬見惚れ、ハッとしたようにログインする。
「なるほど種族とかは無いけど姿とか変えられるのか。でもまぁ、少し変えるくらいでいいか後から鎧とかつければいいしな。そう思わないか?妹…よ。」
隣を見て一瞬固まった。そこにはゴツイおっさんが立っていた。
「なぁにお兄ちゃん!」
ゴツイおっさんの見た目に似合わない女の子の声が聞こえる。
「妹…なのか…」
「そうだよお兄ちゃんかっこいいでしょ!」
フリフリと可愛らしいおっさんから思わず目を逸らす。
「元の姿に近い方がいいんじゃないか?ほら、お前サイズ酔いしやすいだろ。」
「え〜でも確かにそうだな。アレきついし、」
リセットしたのか一瞬でいつもの妹に戻り一安心する。
キャラメイクは少し顔と背丈を変えたくらいで次に進んだ。
「スキルか、何がいいかな。」
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!これやろうよ!」
妹が指差したのは、ランダムスキルの項目だった。
「……いや、それ一番やっちゃいけないやつだろ」
「えー? でもさ、人生こういうの大事じゃん?」
「ゲームで人生語るな」
画面には警告文が表示される。
《※スキルはランダムで付与されます。再抽選不可》
「ほらほら、押して!」
妹が俺の腕を揺さぶる。
「ちょ、待て! 心の準備が――」
「いっくよー!」
俺の返事を待たず、妹がカウントを始めた。
「さん、にー、いち!」
タップ。
画面が一瞬、暗転する。
「……え、止まった?」
妹が息を呑む。
次の瞬間、表示された文字。
《道化師》
「……なにこれ」
「……あ、でも名前は面白そうじゃない?」
「そうだな、それで妹は何が出たんだ?」
《操糸》
「えっと、糸を操るスキルだって、これで最強を目指してやる!考えたらかっこいいじゃん?ほら!忍者みたいな!」
「それじゃ行こうか。」
つい手を伸ばしてしまった、
「うん!」
妹が一瞬驚いた顔をしたがぱぁーと笑顔になり元気よく手を取ってくれた。
白い光が包み込んで目を開けると中世のヨーロッパを思わせる街並みが広がっていた。
スキル説明
《道化師》Lv1
戦闘を"ショー"として成立させるスキル
不安定な補正を持つ
《滑稽補正》Lv1
回避・転倒・失敗行動時被ダメージ軽減
見た目が派手になるほど効果上昇




