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第2話「馬車/老人」

どのタイトルでも姉&弟をやっているかもしれない。

十日後、


家の前に一台の馬車が止まった。

そして中から姉さんが飛び出してきた。


アン「アズ〜!!」


馬車から飛び出してきた姉さんはいきなり僕に抱き着いた。


アズマ「うわぁ!ちょ、姉さん急に飛びつかないで?!」


アン「ごめ〜ん、久しぶりにアズに会えたから〜」


アズマ「んな事言って、一週間前もふらっと仕事中に来たじゃん」


アン「いいじゃ〜ん。一週間もアズに会えてないんだよ?」


アズマ「はぁ...」


姉さんの家族好きには少し疲れる...嬉しいけど。


そうこう話しているうちに姉さんの人形が荷物を馬車に運び込む。


母親「アズが行っちゃうなんて静かになるわねぇ」


アン「大丈夫だよお母さん、アタシもアズも休みの日は帰って来るから。」


父親「勉強もしっかり頑張れよ!」


アズマ「うん!ちゃんと頑張るよ」


アン「それじゃ行こっか!」


そう言って姉さんは僕を抱き抱え、馬車に乗り込む。


アズマ&アン「行ってきまーす!!」


その声と同時に馬車が走り出す。


―――――


アズマ「そういえばだけど、何で僕を推薦したの?確かに前に姉さんと同じ学校に行きたいって言ったけど。」


アン「ん〜...」


姉さんは少し悩んだような素振りの後に話し出した。


アン「前にアタシ含めて三人の凄い人達が居るって話したでしょ?」


アズマ「うん。確か王様の次に中王国で偉い人達なんでしょ?」


アン「そう。その三人と次期国王になる王女様との定例会でアズの話をしたら王女様がぜひアイヘディズに来て欲しいって」


アズマ「う、うーん...」


推薦かぁ...嬉しいよ?嬉しいけど...僕が素直に推薦を喜べないのには理由がある。それは――


僕には『能力』が無い。


子供の頃から能力に関する訓練は一通りやってきたし、姉さんに十本中一本は取れるようになった。


それでも能力は一向に発現しない。


アズマ(そんな僕が世界最高の学園「アイヘディズ」を卒業どころか入学すら断られそうだけど...)


アン「それより、ちゃんと中等部の授業の復習はできてる?」


僕の不安を遮るように姉さんは話を切り込む。


アズマ「ちゃんとやってるけど、特能学がやっぱり不安だなぁ...」


アン「!丁度渡したい物があったの!」


姉さんはウキウキしながら内ポケットから何かを取り出した。


アン「これあげる♡」


アズマ「これは...ネックレス?」


姉さんがくれたのは暗いアメジストのネックレスだった。


アン「本当はチョーカーにしたかったんだけどラーナ学園長がダメだって...」


そう口ごもる姉さんに僕は感謝を伝えた。


アズマ「すっごい嬉しいよ、ありがとう!」


アン「んも〜!可愛いんだから〜♡」


まただ...姉さんの抱き着き。こうなると何をしても話してくれない。


アン「...!?やぁ、セバスさん。何の用?」


姉さんが対面の席を睨む。

そこにはいつの間にか白髪の紺色スーツを着こなす老人が座っていた。


セバスチャン「邪魔をしてしまった事は謝罪しよう、アン殿。そして初めましてアズマ君。(わたくし)は『セバスチャン・ルーカス・ウェジェット』、君の姉と同じ三強(トレス・フォルダレス)の1人です。」


アズマ「貴方がルーカスさん?」


セバスチャン「えぇ、驚かせてしまって済まないね。」


そう言い、被っていたハットを手に取り胸に当てお辞儀をした。


アン「何で来ちゃったのさ?!」


セバスチャン「今年の推薦担当はオーディス君ですから、彼に会う前に挨拶をと思いましてね。」


アン「そういえばそうだっけ...んん〜、オーディスか〜」


セバスチャンさんが言った事に対して姉さんは凄く険しい顔をした。


アズマ「オーディスさん?ってどんな人なんですか?」


セバスチャン「オーディス君は(わたくし)とアン殿と同じ三強(トレス・フォルダレス)の1人、本名は『ジョンディック・オーディス・サージェス』。7大貴族『サージェス家』の次期当主であり、中王国で最も実力主義且つ能力主義の考えを持つ男です。」


「実を言うと、三強(トレス・フォルダレス)は2名までの推薦を認められているのですがオーディス君は今年、推薦者無しとの事ですので。そこからも彼の矜恃と理想に対するストイックさが伺えますね。」


む...難しい話...でも分かるのは、無能力者の僕は確実に相性が悪い。


アズマ「それで、挨拶っていうのは?」


セバスチャン「えぇ、能力無しとは言えどもアン殿から1本を取れる実力とお聞きしまして。」


アン「そう!アズはすごいんだよ!!」


アズマ「そんな事無いでしょ...今の戦績は11932戦中13勝で負けてる。しかもその内の10勝が昼食に気を取られての油断だからね。」


セバスチャン「それでも凄いですよ。王帝十二剣(ドセ・エスパディス)の上位5%『聖騎士(カバイェロ・サントゥ)』からアン殿は『無敗女王(レイナ・インヴィクタ)』と呼ばれていますよ。」


アズマ「姉さんってそんなに強いの?」


セバスチャン「えぇ。そのアン殿が推薦する自身の弟君ですから、以後お見知り置きを。」


アズマ「はい!宜しくお願いします!」


そのタイミングで馬車が止まる。


セバスチャン「それでは...」


そう言い、セバスチャン・ルーカス・ウェジェットさんは一瞬にして目の前から消えた。


アン「さ!アタシ達も行こっか!」


姉さんは立ち上がり、馬車を出る。

それに続き、僕も手荷物を持ち出る。


アズマ「すっご〜い...」


目の前には大きなお城...?の様な建物が建っていた。


アン「ほらほら、早く〜」


アズマ「あ...!うん!今行く〜」


次回!キャラの濃い奴が?!

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