プロローグ
神が消滅して偶発的に生まれた宇宙。消滅する際に発生した衝撃により、魔力が強い結晶が生まれ、それを用いて魔法を使う世界。
「世界は、一つしかない。我々が全てだ。企業複合体に従え。神と為せ。宗教的存在と為せ…」
この世界は、宗教と呼ばれる企業複合体によって支配されていた。この世界に住む人は皆、世界に4社ある企業複合体の中のどれかに所属しなければならなかった。唯一の例外は連合政府が支配している通称第5世界と呼ばれている地域だったが、全人口の1パーセントほどしかいない。その地域以外の全ての経済・司法・行政その他一切は、全てこの4社が取りしきっていた。しかし、制度上は新たに会社を起業すれば、所属しなくてもいい事になっていた。そう言う者達は、「異端者」と呼ばれ、他のグループと一切の関係を自ら絶っていた。所属する年齢は、15歳。その時までに、どのグループに所属するかを決めなくてはいけない世界だった。別に、親と違う宗教に所属しても構わない。だが、この世界では宗教が全てだった。宗教が法であり、全てであり、また絶対的存在であった。彼ら、4人が新たに起業するまでは…