表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/110

63:月一の贅沢

「わーーっ!」


たこじゃないのに、んでるーー!」


 きょうかいしきてているコンテナハウス。その(いっ)かいの、土魔法で作った調ちょうまどから見えるにわ


 子ども達がハンドランチ・グライダーのれんしゅうようの、げグライダーを追いかけてあそんでいる。


 いつの間にかがくしゃさん達も、あれは何だと集まってさわいでいらっしゃるな……。


 ばしているのはユリシーズさんだ。


 つばさかたほうせんたんを持ち、かいてんしながら空へほうるとぶんだ。ほうがんげのようりょうかな?


 ユリシーズさんがばすコツを直ぐにつかんだのと、楽しそうだからおまかせした。


 ばしているハンドランチ・グライダーのれんしゅうようグライダー。もっこうきょうがあって、何回か作った事がある。


 こっちでそのたいを作るのにてきしたもくざいをなかなか見付けられなかったが、やっとそれなりにぶ物ができたんだ。


 がんったのは、フィリベールくんのため。


 わがままも言わず、おこうにしてくれているからさ。ごほうにね。


 私も月に一度のごほう。ちょっとぜいたくをする。


 コーヒーは、コーヒーの木がないのか、ただまだ見付かっていないの分からないがない。


 だから、大豆で作ったコーヒーがぜいたくの一つ目。


 とうぜいたくひん。なので、だんはあまりとうを使わないようにしている。


 月に一度だけ、ぜいたくするんだけどね。


「今日は何を作ろうかな」


 だいだいみたいに、同じ木に花もあればしゅうかくの実もあるしゅるいのレモン。そのしんせんなレモンがたくさん手に入ったので、手作りレモンチェッロを作ったからー。


 レモンチェッロのザバイオーネとか。んー、白ワインのザバイオーネも良いかな?


 あー、でも、レモンのティラミスも良いな。いちごのティラミスもてがたいぞ。


 いちごとレモン、どっちが食べたいかならレモンか。


「決めた!レモンチェッロのザバイオーネにしよう」


 ちょっとアルコールが入っているが、子ども達の分も作れるし。そうしよう。


 アルコールはばせば良いんだし。


 って、冷ます時間がなかった……。入れるレモンチェッロをらすか。


 ざいりょうは、しんせんな卵のらんおう、レモンチェッロ、とう


 りょうらんおう1にたいして、レモンチェッロととうがそれぞれおおさじ1。

 レモンチェッロととうは、このみでしょうげん


 後はこのみで、ビスケットやかんきつけいフルーツをえる。


 フルーツは甘いのより、かんきつけいが合う。


 コカトリスのしんせんな卵が手に入ったんで、コカトリスの卵で作るが……。上手く出来るかな?


「しっかし……、本当に大きいなあ……」


 テレビで見た、ダチョウの卵より大きいと思われる卵をる。


 ハンマーひっかたからの、きょだいな卵。


 ……。ちなみにこれ、卵何個分あるんだろう?


 きょだいなコカトリスの卵を、らんおうらんぱくに何とか分ける。


 大きいというだけで、かなり大変だわ。


 らんぱくらんぱくで、メレンゲクッキーかラングドシャにするか。


 あ、しんせんぐみきょくちょうこんどういさみこうぶつ、卵ふわふわ、ようふうなしバージョンとかは……。


 それじゃただのしるものになるか。


 やっぱりメレンゲのクッキーか、ラングドシャにしよう。


 が大きいので、あるていぜてからせんにする。


 せんしたタイミングでレモンチェッロ、とうとうにゅう


 味をみながら、レモンチェッロととうを入れる。


 んーー!コカトリスの卵、味がのうこう!さっぱりした味わいにしたい時は、使わないほうが良いかもってくらいのうのうだ。


 しかし、そんな事を思っていても、ハンドミキサーでぜ続ける手は休めない。これがしくする、ゆいいつさいだいのコツだからね。


 こんなもんかな?


 味が決まったら、クリーミーになるまでぜる。


 クリーミーになったら、一人分づつうつわへ流しんで……。


 後は冷蔵庫で冷やすっと。


 ミントがあれば、ミントをかざるときれいなんだけどな。今日はないので、ミントなし。


 で、ザバイオーネを冷やしている間に、らんぱくをメレンゲクッキーにしよう。


 らんぱくあわててメレンゲを作る。三回に分けてとうとうにゅうしながら、しっかりつのが立つまであわてる。


 タネをスプーンですくい、てんいたに落して……。


 これでき上げれば、メレンゲクッキーはかんせい


 最後に、色んなかんきつるいのカットフルーツを用意だ。


 ◇


みんなーー!おやつだよーー!」


「わーーい!!」


のどかわいた〜〜!」


「たくさん走って、つかれたぁ!」


 外のユリシーズさんと子ども達に声をかけると、みんな(いち)もくさんに集まって来た。


 にわに広げたシートにみんなすわらせると、おやつをくばっていく。


 おやつを聞きのがさなかったデジレさんとミラさん。それにカーニバルのめん(めん)も、もちろん集まって来た。


「ユリシーズさん、汗びっしょりだね」


 なかなかりて来なかったげグライダーを、風魔法でろしてキャッチしたユリシーズさんが、やっとやって来た。


 あ。フィリベールくん用は小さいが、私のは大きいからね。


「ああ。なかなか大変」


 カットしたフルーツを乗せ、ザバイオーネを。それとメレンゲクッキーをわたす。


 その時、頭をがしがしとタオルでぬぐっていたんだ。


 ここらでは、そろそろ寒くなり始めるらしいが、汗をかくくらい何度もグライダーをげていたもんね。


「それでも、ろんぶんつだいより良いよ」


 ほどろんぶんつだいがダメたったらしいな。


「読むのは平気なのにね」


 そう。べんきょうに、本を読むのは平気なのだ。


 デジレさんに本をりて、さいきん西部のせいぶつべんきょうをしているのも知っているよ。


せいぶつべんきょうと、あれはぜんぜんちがうよ……」


 そう答えるユリシーズさんからは、しんそこうんざりしているよううかがえる。


「はは。そうだね」


「先生ー!」


「早く食べたいよーっ!」


「あ、ごめんごめん!食べようか。

 いただきます」


 私のていきょうするご飯、おやつは、みんないただきますをすると知られている。


 そのためみんないただきますをするのを待たせていた。


「んーー?!あまぁーーい!」


「レモンの味?」


「冷たいおやつ、しーー!」


 子ども達はとうの入った、はじめての甘いおやつにちゅうだ。


ユー、おみずー」


「もう飲んだの?たくさん走ったんだね」


「ん!いっぱいはしったよ!」


「しかし、このりょうを一人で……」


 ユリシーズさんは、メレンゲクッキーをつまみながらつぶやく。


ぜったい、これ、大変だったろ?」


「ネーレさんやキンバリーさんも(いっ)しょに作って下さったし。ハンドミキサーがあるから、そうでもなかったよ」


「そうか?でも、土日は休みのはずなのに、休んでいるとは思えない。

 明日は俺が思うゆっくりで休んで。これはゆずらない」


「う、ハイ」


 土日ちゃんと休まないと、月曜日はきょうせいてきに休まされるからな……。これは、お父さんがユリシーズさんにたのんだ事だ。


 町や村でながとうりゅうする時は、土日はかならず休ませろって。お父さんはユリシーズさんに、くれぐれもたのんだぞと言っていた。


をさせたくないだけだから」


 ぜつみょうなタイミングで、そう言われたな。


「うん、分かってるよ」


 心配したコカトリスの卵のザバイオーネは、とてもなめらかでしかった。


 ぜいたくなおやつを味わって食べ終えると、日がれるまでげグライダーをばして休みをまんきつしたよ。

お読み下さって有難うございます。

お楽しみ頂けましたら幸いです。


面白かった、良かったなど、お気楽に下の

☆☆☆☆☆

にて、★1から★5で評価して下さいね。


いいね!も、宜しくお願いします。


続きが気になった方は、ブックマークして下さるとすっごく嬉しいです!


感想や応援メッセージもお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ