戦前の日本の問題点について
戦前の日本は悪いと教育されてきたが実際に何が悪かったのかは
考えないまま私たちは戦前の日本は悪いととらえている。
実際に悪いところは何だったのか?
同じ間違いを繰り返してはいないか?
その部分を見直してみることで現在の状況に対して
活かせることもあると思う
・政治体制について
明治政府ができた当初は、維新の立役者と公家の生き残り、
幕府の役人等が中心に政治を行っていたように思う。
憲法制定や自由民権運動で選挙を行い政党がある程度力を持つよう
になると地方の金持ちが中央の政治を行うようになっていった。
また、中央省庁の役人は初期は縁故採用がおおく、その後大学を
設立した後は大学の卒業生が就職として役人になっていった。
政党というか議会が力を持つ理由としては、予算の決定権があると
いうところだろう。
プロイセンのビスマルクの伝記を読むと議会対策は本当に面倒くさいと
感じられる。
今の国会でも予算を人質に別な要求をのませようとする行為が
見かけられるがこれは議会制度の悪い点だと思われる。
基本的に予算がなければ国は動かないため、国民の信託を受けた
議員が予算に対する決定権を持つのは当たり前のことではある。
ただ、地方の金持ちがメインの議員である場合、地元への利益誘導
などの無駄が発生する。
これは今でも変わっていない。
つまり、戦前と前後はほぼ政治については変わっていないと考えられる。
・経済について
戦前は金も資源も少ないので経済にしてもできることからやる形で
もともとある都市に対して集中投資を行い、その結果としての経済成長を
基本としていた。
東京と大阪の2つの都市に対して資本集中をしているように考えられる。
その他は基本的におこぼれでの資本投下でしかない。
もしくは流通の要衝に関しては勝手に民間の投資で成長していた形に
なるだろう。
こう聞くと高度成長期以外の経済政策は基本同じに感じてくる。
よっしゃよっしゃの人のことを私は好きではないが、
地方に対して資本投下を行い、成長させたことは
純粋にすごいことだと考える。
その過程での賄賂や土地売買などは悪いところだが。
・思想の取り締まりについて
戦前の一時期から政治思想に対しての取り締まりが厳しくなったと
いわれているが、現在の取り締まりでもそうだが、暴力での革命を
行おうという考えを持つ人間を取り締まるのは当然だと考える。
また厳しく取り締まっていたという割には近衛内閣の周りには
転向したことにした共産主義者がいたりと実際にはそれほど
きつくなかったのではないかと思われる。
なぜかというと共産主義と国家社会主義は双方とも経済を国家が統制すると
いう考えであり、国家社会主義は容認されていたので、逮捕された後に
仲間を売り転向するのに心情的に影響が少なかったからであると考える。
戦前の共産主義者と国家社会主義者の目的とは地方の没落を国家が経済を
統制することで回避するという目的があり基本的なところで
一致していたからだと考える。
現在も似たような傾向があり、保守と呼ばれる人たちが国に対して統制を
するように言っている。
これが私には気持ち悪いのである。
反転すると共産主義者にもなりうる人たちだと考えるからである。
・まとめ
こうして考察してきてみると対して戦前と現状は変わっていないように
見えてくる。
実際に変わらないのであろう。
高度成長期のみいい意味でおかしいことをやっていた余禄で
今の日本があると考える。