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終わりから始まる傭兵団  作者: mask
第二章 森精族
23/25

行き先は

 深くなっていく森では幌馬車は使い物にならず、繋いでいた二頭の馬だけ切り離してギルたちは駆けていた。

「あ、ギルさんだ!」

 木々の陰から姿を現したのは避難していた異端の村の人々。

「無事だったんだな!」

「村はどうなった?」

「人間族は攻めてきてるのか?」

 村人たちはギルに駆け寄り情報を求める。

「すみません。村は燃やされてしまいました。ですが、人間族は一度退いたので時間はあります」

 異端の村が無くなってしまったことに肩を落とす村人たちだが、ギルたちが人間族を倒してくれたことに安堵する。

「これからどこに逃げるのよ?」

 もう一頭の馬の手綱を握るカルネラが訊く。

「この森は森精族の土地だ。だから森精族を頼りたいところだが……」

「森精族は純血を尊ぶ。俺たちじゃ追い返されちまう」

「でも人間族が攻めてきていては森を出ることも出来ない」

 村人たちは頭を抱える。

「一か八か行ってみよう」

 そう言ったのはギルだった。

「人間族は森精族と戦うつもりだ。もしかしたらもう戦っているかもしれない。そんな中なら森精族も僕らをむげにはしないはず。僕たちだって人間族と戦ってるんだからね」

「敵の敵は味方、ということね。良いんじゃないかしら」

 カルネラが同意する。

「それに森精族にはお人好しが居るから。あなたが説得すれば味方になってくれるかも」

 カルネラはギルの背中に縛られている大きな包みに微笑む。

「行ってみよう」

 ギルの言葉に村人たちは頷き、森の奥へと歩を進めた。

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