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終わりから始まる傭兵団  作者: mask
第一章 新たな戦争
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あっけない決着

 アリステラの号令に人間族の兵士たちが一斉に退く。

「何をする気、アリスちゃん?」

「この村は元々、森精族の国に攻めるための拠点にするために襲ったのだ。獲れるのなら、落とすまで」

 アリステラは腕の震えを抑えて剣を掲げる。

「その構え、まさか!?」

 ギルは驚愕する。

 アリステラの剣に雷が集まる。

 この技は、魔王を倒したときの。

 全てを叩き潰すアリステラ最大の一撃。

「終わりだよ、ギル!」

 抑えきれず溢れた雷が天を貫く。

「《雷帝の審判》!」

 雷が空間を、村を呑み込んだ。

 地面は抉れ、家々は破壊され、村は燃え出す。

「アリスちゃん?」

 だが、ギルは無事だった。

「お、お前……!?」

 人間族の兵士。いや、その死体がナイフでアリステラの横っ腹を刺していた。

「上手くいったわね」

 疲労で顔を青ざめるカルネラがギルの隣で嗤った。

「なんでもかんでもゴリ押ししようとして。それが、あなたの弱点よ、アリステラ」

「……バレていたか」

 アリステラも笑う。

「一緒に戦ったんだから知ってたわ。《雷帝の審判》。とても強力な攻撃だけど、その間に雷は剣に集まってしまって、あなた本人を護ってくれない。その瞬間なら刃は通る」

 アリステラが血を吐く。

 アリステラは自分の腹を刺した人物を見下ろす。

「あなたの負けです。救国の英雄様」

 息を切らしたヨツバがアリステラを睨み上げる。

「ああ、君の勝ちだ。良く役目を果たした、ヨツバ」

 アリステラはヨツバの頭を優しく撫でると、そのまま彼女に倒れた。


 アリステラの死亡により人間族は異端の村で敗北した。


「こんな簡単に死ぬなんて。アリステラも普通の女の子だったのね」

 カルネラが悲しげに呟いた。

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