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「サグナ、それじゃあ、俺がネコミミだってこと、母上と父上には、話すつもりだけど、良いな?」
「はい、わかりました」
「例え、王位をはく奪されても、その時は、その時だ」
「前向きですね」
「ああ、だって俺には、ララって言う、味方がいるからね、ララは王子じゃない俺の方が都合がいいだろうし……」
「そうですか、そんなにも、ララ・メローの事が好きですか?」
「ああ、大好きだ」
キャイルは、恥じる様子もなく真剣な目でそう言った。
「キャイル様は、変わったお方だ」
「それは、前からだろ」
キャイルは、王と王妃の所へ向かい。
「父上、母上、話があります」
「何?」
王妃は、優しい声でそう訊いてきた。
「早く言うがいい」
王は、さっさと終わらせたいようだ。
「では、話しますね、この傷の事なんですが……」
「何? 後が残るの? それくらいの傷なら大丈夫よ、お母さんは許してあげるから」
「いいえ、後が残るわけではないんです。俺の頭の上は、もっと深刻な事になっているんですよ」
そう言って、包帯を外した。
「! ネコミミ」
王妃が驚いて声を上げた。
「なんだと!」
王も、いつもは静かな人なのに、驚いている。
「そうです。ネコミミを生やされたのです。いつから生えたかと言うと、魔女を倒しに行ったとき、魔女に呪いをかけられてしまって……」
「なぜ、すぐに言わなかったの?」
「王子がネコミミなんて生えていると知られたら、王子から降ろされるのではないかと思いまして……」
「キャイル、私達は、あなたの事を耳一つで王子から降ろす事なんてしないわ、なぜ、信じてくれなかったの?」
「サグナに、もしかして、王子を降ろされるかもしれないと言われて、サグナは、疑り深いから」
「そうだったの、サグナは、きっと、キャイルの事を思ってそう言ったのね、悪気はないのでしょう」
「どうかな?」
王が口を挟んだ。
「サグナは、キャイルを利用しようとした可能性もある」
「サグナに限ってそれはないよ、小さい頃から一緒だったからね」
「キャイルがそう思うのなら、それでよい、しかし、ネコミミをできるだけ隠した方が良いだろうな」
王はそう言って、立ち上がった。
「キャイルも、隠していたことは悪いが、後ろめたかっただろ、すっきりしたんじゃないか?」
「はい」
「でも、ネコミミのキャイルもかわいいわね」
王妃は耳を見て喜んでいる。
「写真を撮りましょうよ」
「母上、証拠が残ってしまいます」
「そうね、ところで、キャイル、暖炉の前で女の子とイチャイチャしていたでしょう、彼女はだれ?」
「! 見ていたのですか」
いつだか、人の気配を感じたことがあったが、まさか王妃だとは、思わなかったので、驚いた。
「キャイルの顔、いきいきしていて、こんな顔にさせる女の子だから、とてもすてきな方に違いないと思っていたの」
「彼女は、ララ・メロー、メイドです」
「メイドだったの、それで、彼女と一緒になるつもりは無いの?」
「……ヒミツです」
「もう、キャイルったら、もったいぶって」
王妃は、うれしそうにそう言う。
「母上、落ち着いてください」
「ララ・メローと言う娘が好きなのだな」
王が微笑んでそう言う。
「はい、ララは、とてもかわいくて、魅力的な人です。出会ったその日に恋に落ちました。王子の俺に媚びない女の子を初めて見たからなのか、とても、新鮮で、気に入ってしまいました」
「そうなの、キャイルに花嫁が来るのね」
王妃は、張り切っている。
「今度、会わせてちょうだい」
「いいですよ、母上」




