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ネコミミ王子と嘘つきメイド  作者: 花言葉
ネコミミの解決策を探せ!
13/23

3

 しばらくして、馬車が止まった。そこは、小さな村だった。

「ここが魔女のいた村?」

 そこには、小さな家が7軒ほど建っていて、小さなお店が、二つほどあった。

「驚いたな~、前来た時は、一軒しか家が無くて、地面もひび割れていたのに、ずいぶん復興したな」

 キャイルがそう言うと、サグナもうなずく。

「あっ、いつどやの」

 おばあさんがいた。

「ああ、あんたらかい?」

 おばあさんは、うれしそうにそう言った。

「息子さんと娘さんはどうなりました?」

「三人ほど戻って来たよ、私の家族は、十人家族だから、まだ半分さ」

「そうですか」

 キャイルはニコニコ笑ってそう言う。

「魔女がいた所に、何か残っていませんでしたか?」

「一冊だけ、ハーブの本があったね、見るかい?」

「はい」

 おばあさんの出した本は、魔女が薬を作っていた時に使っていた物の様だった。

「近くの図書館にも同じ物があるらしいが、私は見てないから何とも言えないね、比べてみるのも良いかも知れないね」

「ありがとうございます。この一冊でも、何も無いよりはいいでしょう、きっと何かには役立つでしょう」

「そうかい、お前達の役に立てるとはうれしいね」

 おばあさんは、笑ってそう言った。

「ありがとうございます」

 キャイルも笑った。

 そして、村を見て回った。

「雨が降るようになったからね、植物も育ってくれているよ」

 若い男の人がそう言って、草を抜いている。城のあるところは、今は、寒いが、この地方は、今から暖かくなるようだ。草花が芽吹いている。

「よかったですね」

ララがそう言うと、男の人は、うれしそうに。

「君みたいなかわいい子にほめられるとうれしいね」

「そうですか、私ってかわいいですか」

 上機嫌でそう言って歩くララ。

「そっちのおじさんも頑張ってますね~」

 ララは気分が良さそうにそう言っている。

「ララ、帰るぞ」

 キャイルにそう言われて、馬車の所まで、一緒に行った。

 キャイルは何だか少しだけイライラしているように見える。

「どうしたのですか?」

「しっと」

「しっと? それは、どういう意味ですか?」

「内緒、サグナ、次行くぞ」

 そう言うと、馬車は走り出した。次の目的地はコルンだ。まあまあ都会なので、色々なお店があると聞いた。

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