みりんの作り方
あまり怖くないです。
本当すみません。
僕は、みりん製造会社で働いている。
働いていると言っても、注文受付だけだ。
どうやって、作っているのかも知らない。
「なあ。どうやってみりんを作っているか知ってるか?」
「知らないな。何でいきなりそんなことを?」
「いや別に。」
同僚に聞いても分からない。
そんなことが、1ヶ月続いたある日。
僕にチャンスが回ってきた。
「おい佐藤。みりんの検査をしてくれ」
「え?いいんですか?是非やらしてください!」
そして、みりんを製造している工場へ行った。
「部長、ここではどんな風にみりんを製造しているんですか?」
「それは見てのお楽しみだ」
従業員らしき人に紙をもらう。
するとそこには、
材料:髪の毛、砂糖類、人間のもも肉等
と書かれていた。
「!?部長!これ、どういうことですか!?」
「どうもこうも、それが事実だよ」
「え?」
いつの間にか、僕の周りには数人の従業員がいた。
その中のひとりが喋った。
「部長、どういうことですか?これは私達だけの秘密でしたよね?」
「ああ。今日から佐藤もその秘密を抱える人材となる。」
そう部長が言うと、従業員たちが一斉に騒ぎ出した。
「これからよろしく!佐藤君!」
「やっと俺達の仲間になったな!」
その騒ぎの中で、部長が言った。
「佐藤、このことを口外すると、お前はどうなるか……分かってるな?」
数年後。
「佐藤さん!みりんってどうやって作っているか知ってますか?」
「…知らないな」