猿夢
最近出していないので、連続で話を出しました。
「次は〜○○〜○○〜」
そう、電車のアナウンスが流れ、目を覚ました。
ここはどこだろう。
あたりを見回してみる。
電車に乗っているのはどうやら、自分を含めて二、三人くらいだ。
随分人が少ない。
窓の外を見ても、暗闇が広がっているだけだ。
と、そこでアナウンスが流れた。
「次は〜ブチブチ〜ブチブチ〜」
変なアナウンスだな。
そう思っていると、自分からみて一番はしの女の人が何かをわめいている。
よく目を凝らして、見てみると髪の毛をブチブチと抜いている。
「かゆい!かゆい!かゆいいいいい!!」
そのまま、皮膚を剥ぎ取り女の人は座席から落ちた。
次の瞬間、車両に残った人たちが次々と叫びだした。
「いやあああ!!まだ死にたくないい!!」
「うわあああ!」
だかそのざわめきの中、またアナウンスが流れた。
「次は〜活け造り〜活け造り〜」
怖いながらも、恐る恐る右を見てみると、
今度は、男の人が生きながら何者かに、刃物で切り刻まれていた。
「いっ…いぎゃああああああああ!!!」
「ひっ……」
どうしよう。次は自分の番だ。
「次は〜くりぬき〜くりぬき〜」
ここまで来ると、大体は想像が出来る。
おそらく、どこかをくり抜かれるのだろう。
…あえてどこかとは言わないが。
いやだ。死にたくない。
またそこで、アナウンスが流れた。
「目覚めることは絶対に無いですよ〜。
諦めて皆平等に死にましょうね〜」
「いやああああ!!助けてええええ!!!」
「絶対に目覚めることはないんです。………永遠にね」